OMPM ファイル スキャナをインストールして構成する
更新日: 2009年3月
適用対象: Office Resource Kit
トピックの最終更新日: 2015-03-09
OMPM ファイル スキャナの配布と実行に関して、2 つのオプションがあります。
OMPM ファイル スキャナの必要なすべてのファイルを中央の共有フォルダに配置し、その共有フォルダから OMPM ファイル スキャナを実行して、ローカル コンピュータのハード ドライブまたはサーバーをスキャンします。この方法を使用すると、OMPM ファイル スキャナの構成ファイルを一元的に変更でき、ネットワークのすべてのコンピュータに再配布する必要がありません。
OMPM ファイル スキャナの必要なすべてのファイルを含む配布パッケージを作成し、スキャン対象のすべてのコンピュータにパッケージを配布します。
OMPM ファイル スキャナを実行するには、最初に適切なパラメータを使用して offscan.ini ファイルを編集する必要があります。OMPM ファイル スキャナによってスキャンされるファイルの種類の一覧については、「Office Migration Planning Manager (OMPM) の概要」を参照してください。
OMPM ファイル スキャナを実行するコマンドは、次のとおりです。
offscan.exe
このコマンドのパラメータは、次のとおりです。
パラメータ | 説明 |
---|---|
/q |
OMPM ファイル スキャナを自動モードで実行します。任意。 |
/d |
スキャンされたファイルの最終アクセス日時を保持しながら、OMPM ファイル スキャナを実行します。これは最新バージョンの修正プログラムに適用されます。マイクロソフト サポート技術情報の記事 956137「Office 移行プランニング マネージャ (OMPM) 修正プログラム パッケージ (Offscan.exe): 2008 年 10 月 28 日」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=143353&clcid=0x411) を参照してください。これは、スキャンを実行しているアカウントが読み取り/書き込みアクセスを持つファイルに対してのみ動作し、/q スキャンよりも時間がかかります。 |
offscan.ini の設定
offscan.ini の設定と値を次の表に示します。
設定 | 説明 | 設定可能な値 | 値が設定されていない場合 | 値が無効な場合 |
---|---|---|---|---|
RunID= |
現在のスキャンの追跡番号。さまざまなコンピュータのスキャンをレポートにまとめるときに使用します。必須。 |
英数字。 |
スキャンを終了します。 |
スキャンを終了します。 |
Description= |
現在のスキャンを説明するテキスト。任意。 |
自由形式のテキスト (255 文字で切り捨てられます)。 |
無視します。 |
|
DestinationPath= |
ログ ファイルが保存されるパス。環境変数をサポートします (以下の「メモ」を参照)。必須。 |
物理ドライブかマップされたドライブ、または UNC。 以下に例を示します。 c:\scan\logs 環境変数もサポートされます。 |
スキャンを終了し、使用方法についての情報をコンソールに表示します。 |
|
ScanMyDocuments |
ユーザーの [マイ ドキュメント] フォルダが、SourcePath に指定したパスにあるか、別のハード ディスク ドライブまたはネットワーク共有にリダイレクトされるかにかかわらず、スキャンされるようにします。任意。 |
1 - [マイ ドキュメント] フォルダがどの場所にあってもスキャンします。 0 - [マイ ドキュメント] が SourcePath に指定したパスにない場合は、[マイ ドキュメント] をスキャンしません。 |
[マイ ドキュメント] フォルダに対して特別な処理を行いません。 |
無視します。 |
ScanDesktop |
ユーザーの [デスクトップ] フォルダが、SourcePath に指定したパスにあるか、別のハード ディスク ドライブまたはネットワーク共有にリダイレクトされるかにかかわらず、スキャンされるようにします。任意。 |
1 - [デスクトップ] フォルダがどの場所にあってもスキャンします。 0 - [デスクトップ] が SourcePath に指定したパスにない場合は、[デスクトップ] をスキャンしません。 |
[デスクトップ] フォルダに対して特別な処理を行いません。 |
無視します。 |
DeepScan= |
これがディープ スキャンであるかどうかを指定します。任意。 |
0 - 簡易スキャンを実行します。 1 - ディープ スキャンを実行します。 |
簡易スキャンを実行します。 |
簡易スキャンを実行します。 |
CABLogs= |
CAB ファイルの作成を無効にします。任意。 |
0 - CAB ファイルの作成を許可しません。 1 - CAB ファイルの作成を許可します。 |
CAB ファイルを作成しません。 |
CAB ファイルを作成しません。 |
Verbose= |
画面に出力を表示するかどうかを指定します。任意。 |
0 - 画面に出力を表示しません。 1- 画面に出力を表示します。 |
画面に出力を表示しません。 |
画面に出力を表示しません。 |
Recovery= |
OMPM ファイル スキャナを再度実行したときに、失敗したスキャンを再開します。任意。 |
0 - 失敗したスキャンを再開しません。 1 - 失敗したスキャンを再開します。 |
失敗したスキャンを再開しません。 |
失敗したスキャンを再開しません。 |
LogOutput= |
出力をファイルに書き込むかどうかを指定します。任意。 |
0 - 出力をファイルに書き込みません。 1 - 出力をファイルに書き込みます。 |
出力をファイルに書き込みません。 |
出力をファイルに書き込みません。 |
[FoldersToScan] |
スキャン対象のフォルダ ツリーを指定するセクション。サブフォルダもスキャンされます。 ScanAllLocalDrives を指定すると、ローカル ドライブのフォルダは無視されます ([FoldersToExclude] で除外しない限り、すべてのローカル ドライブにあるすべてのフォルダがスキャンされます)。環境変数をサポートします (以下の「メモ」を参照)。任意。 |
セクション見出し。 |
指定なしで ScanAllLocalDrives<>1 の場合、tblScans および tblComputers の情報のみが書き込まれ、スキャンは終了します。 |
|
[FoldersToExclude] |
スキャンの対象から除外するフォルダを指定するセクション。サブフォルダも除外されます。コンピュータに存在しないフォルダが [FoldersToExclude] に含まれていると、スキャンは停止します。環境変数をサポートします (以下の「メモ」を参照)。任意。 |
セクション見出し。 |
どのフォルダもスキャンから除外しません。 |
FoldersToScan と FoldersToExclude に同じフォルダが含まれている場合、tblErrors にエラーが書き込まれ、スキャンは終了します。 エラーは次のとおりです。 "OFFSCAN.INI の FoldersToScan と FoldersToExclude に同じフォルダが指定されています。スキャンを中止します。" |
Folder= |
スキャンの対象に含めるフォルダを指定します。このフォルダ内のすべてのファイルとサブフォルダがスキャンされます。任意。 |
有効なフォルダ パス。 |
OMPM ファイル スキャナは、ローカルのすべての物理ドライブをスキャンします。 |
OMPM ファイル スキャナは、ローカルのすべての物理ドライブをスキャンします。 |
[Application] |
各 Office アプリケーションの特定の設定を記述するセクション。任意。 |
[Access] [Excel] [PowerPoint] [Project] [Publisher] [Visio] [Word] |
このセクションがない場合、アプリケーションのドキュメント ファイルはスキャンされません。 |
[Application] が既知の値でない場合、このセクションは無視されます。 |
RetryCount |
次のファイルに移動するまでの、ファイルあたりの再試行回数。任意。 |
整数。 |
||
RetryInterval |
次の再試行まで待機する間隔 (ミリ秒)。任意。 |
整数。 |
||
RetryTimeout |
スキャン停止まで連続して再試行するファイルの数。任意。 |
整数。 0 - ファイル数は無制限です。 |
||
Ext= |
スキャンするアプリケーションの拡張子の一覧を指定します。[Application] が指定されている場合は必須です。OMPM ファイル スキャナによってスキャンされるファイルの種類の一覧については、「Office Migration Planning Manager (OMPM) の概要」を参照してください。 |
たとえば、"doc" や "dot" ("." を付けないカンマ区切りの一覧) を指定します。特定のドキュメントの種類について他の拡張子を使用している場合は、拡張子を追加できます (Word のレター文書に付ける .LET など)。 |
エラー nn0001 を tblErrors に格納します (nn = モジュール番号)。 [Application] セクションで Ext= の値が指定されていない場合、OMPM ファイル スキャナは tblScans および tblComputers をログ ファイルに書き込み、終了します。 |
拡張子が無効な場合は、エラー 010014 を tblErrors に書き込みます。 |
ScanDAO= |
スキャン対象の Access データベースからデータ アクセス オブジェクト (DAO) プロパティを収集するかどうかを指定します。任意。 |
0 - DAO プロパティを収集しません。 1 - DAO プロパティを収集します。 |
DAO プロパティを収集します。 |
DAO プロパティを収集します。 |
AccessScan= |
スキャン対象の Access データベースから Access プロパティを収集するかどうかを指定します。Access プロパティを収集するには、Access 95 以降をインストールしたコンピュータで OMPM ファイル スキャナを実行している必要があります。任意。 |
0 - Access プロパティを収集しません。 1 - Access プロパティを収集します。 |
Access プロパティを収集しません。 |
Access プロパティを収集しません。 |
DisableConvDialog= |
ユーザーが Access 2002 または Access 2003 で Access 2002 より前または Access 2003 より前のバージョンの Access データベースを次回開いたときに、変換ダイアログ ボックスを表示しないようにするかどうかを指定します。DisableConfDialog=1 を設定すると、Access データベースの LastModified の日付が変更されます。任意。 |
0 - 変換ダイアログ ボックスを表示します。 1 - 変換ダイアログ ボックスを表示しません。 |
変換ダイアログ ボックスを表示します。 |
変換ダイアログ ボックスを表示します。 |
MaxCopyFileSize= |
OMPM ファイル スキャナが Access プロパティの収集のためにコピーする最大ファイル サイズ (MB 単位) を指定します。Access プロパティを収集する場合、OMPM ファイル スキャナはデータベースのコピーを作成し、コピーを開いてスキャンします。そのため、データベースの LastModified 日付は変更されません。この設定を使用して、コピーするファイルのサイズを制限できます。任意。 |
整数。 0 - ファイル サイズは無制限です。 |
既定の 50 MB です。 |
既定の 50 MB です。 |
TempPath= |
OMPM ファイル スキャナがスキャン前に Access データベースをコピーするフォルダ パスを指定します。任意。 |
ドライブ文字または UNC パス。 |
コンピュータで実行している Microsoft Windows オペレーティング システムに指定した TEMP 変数フォルダ パスを使用します。 |
コンピュータで実行している Microsoft Windows オペレーティング システムに指定した TEMP 変数フォルダ パスを使用します。 |
[!メモ] [FoldersToScan]、[FoldersToExclude]、および [DestinationPath] の各プロパティで環境変数がサポートされます。たとえば、一時ファイルを格納する場所として解決される %temp% を指定できます。スペルの間違いなどの理由 (たとえば、%temp% ではなく %temps% と指定した) のために環境変数が解決できない場合、OMPM ファイル スキャナはエントリを環境変数ではなくフォルダ名として扱います。
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