System Center Essentials 2007 を使用して 2007 Office system を展開する

更新日: 2009年4月

適用対象: Office Resource Kit

 

トピックの最終更新日: 2010-06-21

この記事の内容 :

  • この記事に含まれる内容

  • System Center Essentials を使用して 2007 Office system の展開の準備をする

  • System Center Essentials を使用して 2007 Office system を展開する

ここでは、2007 Microsoft Office system の展開に Microsoft System Center Essentials 2007 を使用する方法について説明します。System Center Essentials 2007 は、最大 30 台のサーバー コンピュータと 500 台のクライアント コンピュータを含む中規模の組織の IT システム管理者向けに設計された管理ソリューションです。管理者は、System Center Essentials 2007 を使用して、IT 環境のセキュリティ保護、更新、監視、および追跡を行うのに役立ちます。

System Center Essentials を使用すると、以下のタスクを実行できます。

  • インベントリ機能を使用して、コンピュータのハードウェア インベントリおよびソフトウェア インベントリを収集および確認できます。

  • ソフトウェア展開機能を使用して、ソフトウェアの一元的な展開、展開状況の追跡、および問題のトラブルシューティングを行うことができます。

  • 更新の管理機能を使用して、更新プログラムの一元的な管理、インストール状況の追跡、および問題のトラブルシューティングを行うことができます。

  • 管理パック モニタのルールとモニタを使用して、コンピュータおよびネットワーク デバイスの状態を監視できます。

管理者は System Center Essentials 2007 を使用して 2007 Office system を展開できます。System Center Essentials の詳細については、次のリソースを参照してください。

この記事に含まれる内容

ここでは、System Center Essentials を使用して、Microsoft Office Professional Plus 2007 および Microsoft Office Project Professional 2007 を展開するためのパッケージを作成する方法の例を示します。また、Office カスタマイズ ツール (OCT) のセットアップ カスタマイズ ファイル (.MSP) とカスタム Config.xml ファイルを使用してインストールをカスタマイズし、言語の追加および Office 製品のチェーン処理を行う方法についても説明します。OCT はセットアップ プログラムの一部になっており、ほとんどのカスタマイズに対して推奨されるツールです。OCT では、選択内容がセットアップ カスタマイズ用の MSP ファイルに保存されます。Config.xml ファイルは、インストールのカスタマイズを実行するために使用されます。

ここでは、2007 Microsoft Office system の展開についてのみ重点的に説明します。System Center Essentials のドキュメントについては、ここでは説明しません。System Center Essentials に関する詳細については、「System Center Essentials TechCenter」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105101\&clcid=0x411) の製品に関するドキュメントを参照してください。

System Center Essentials を使用して 2007 Office system の展開の準備をする

この例は、管理者が System Center Essentials の概念、特にソフトウェア展開についての基本的な知識を持っていることを前提にしています。

System Center Essentials 2007 のインストールおよび構成については、「System Center Essentials の展開計画とインストール」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105093\&clcid=0x411) を参照してください。

System Center Essentials を使用したソフトウェア展開に関連するすべての機能については、「System Center Essentials でのソフトウェアの展開」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105094\&clcid=0x411) を参照してください。

System Center Essentials を使用した 2007 Office system の展開の準備では、以下のセクションで説明するタスクを実行する必要があります。

  • Office system を展開する前に完了させる必要がある System Center Essentials タスク

  • System Center Essentials で 2007 Office system を展開する前に完了させる必要がある 2007 Office カスタマイズのタスク

2007 Office system を展開する前に完了させる必要がある System Center Essentials タスク

また、この例では、2007 Office system を展開する前に管理者が次の System Center Essentials タスクを完了済みであることも前提となっています。

  1. System Center Essentials 2007 のインストール。詳細については、「How to Install the System Center Essentials Management Server (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105095\&clcid=0x411) を参照してください。

  2. 2007 Office system を展開するコンピュータのグループの作成。詳細については、「How to Create a Computer Group in System Center Essentials (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105096\&clcid=0x411) を参照してください。

  3. 管理対象コンピュータへの System Center Essentials 2007 エージェントのインストール。System Center Essentials は、コンピュータ検出の処理中にエージェントを自動的にインストールします。コンピュータを検出できない場合、管理者が手動でエージェントをインストールし、特定のコンピュータを管理できます。詳細については、「How to Configure a Manually Installed System Center Essentials Agent (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=105097\&clcid=0x411) を参照してください。

System Center Essentials を使用して 2007 Office system を展開する前に完了させる必要がある 2007 Office カスタマイズのタスク

System Center Essentials を使用して 2007 Office system を展開する前に、次のタスクを実行して展開を複数言語インストール用にカスタマイズし、ユーザー用にインストールを構成する必要があります。

  1. 主要な 2007 Office system 製品のネットワーク インストール ポイントを作成します。手順については、「2007 Office system のネットワーク インストール ポイントを作成する」の「ネットワーク インストール ポイントを作成するには」セクションを参照してください。

  2. 言語を指定して、適用する機能および設定のカスタマイズをすべてインストールします。手順については、「Customize and deploy multiple language versions of the 2007 Office system」を参照してください。

    Important重要
    インストールする各言語パックのソース メディアから、すべてのファイルとフォルダを、前の手順で作成したネットワーク インストール ポイントにコピーします。たとえば、すべてのソース ファイルを \\server\share\Office12 にコピーします。

    2007 Office system のインストールをカスタマイズするには、Office カスタマイズ ツール (OCT) を使用して、新しい Office セットアップ カスタマイズ MSP ファイルを作成します。OCT を実行するには、ネットワーク インストール ポイントのルートから Setup.exe に /admin スイッチを指定して実行します。たとえば、コマンド ラインで setup.exe /admin と入力します。ユーザーに対して展開するすべてのカスタマイズが完了したら、MSP ファイルを Updates フォルダに保存します。このフォルダは、セットアップ カスタマイズ MSP ファイルを保存する推奨の場所です。セットアップが実行されると、インストール ポイントにある Updates フォルダで、インストールする製品に固有のカスタマイズ ファイルが検索されます。

    カスタマイズ ファイルを Updates フォルダに格納しない場合は、セットアップのコマンド ライン オプション /adminfile を使用して、カスタム MSP ファイルを格納するフォルダの絶対パスを指定できます。この場合、System Center Essentials コンソールの [新しいソフトウェア パッケージ ウィザード] の [インストール パラメータの指定] 画面で、**/adminfile \\server\share\**myNewUpdatesFolder のように入力します。詳細については、「System Center Essentials を使用して Office 2007 を展開する」を参照してください。

    OCT を使用してカスタマイズできる領域の詳細については、「2007 Office system の Office カスタマイズ ツール」または「2007 Office system をカスタマイズする」を参照してください。

    Config.xml ファイルをカスタマイズして言語を追加するには (または、機能のインストールの状態やその他のカスタマイズを設定するには)、ネットワーク インストール ポイントの製品フォルダにある Config.xml のコピーを編集します。たとえば、Microsoft Office Professional 2007 の製品フォルダは Pro.WW です。Config.xml ファイルの詳細については、「2007 Office system の Config.xml ファイル」を参照してください。

    ユーザーの操作を必要としない 2007 Office system 製品のサイレント インストールを構成し、情報の入力を求める画面をユーザーに表示しないように、またインストールでユーザーの操作を待機しないようにするには、インストールする製品の Config.xml ファイルを次の手順で変更します。

    1. メモ帳などのテキスト エディタ ツールを使用して、インストールする Office 製品の Config.xml ファイルを開き、Display 要素を含む行に移動します。

      <!-- <Display Level="full" CompletionNotice="yes" SuppressModal="no" AcceptEula="no" /> -->

    2. Display 要素のエントリを次のサイレント オプションに変更します。

      <Display Level="none" CompletionNotice="no" SuppressModal="yes" AcceptEula="yes" />

    3. Config.xml ファイルを保存します。

      詳細については、「Config.xml を使用して、2007 Office system のサイレント インストールを構成する」を参照してください。

    ソフトウェアの展開と同様に、Office のカスタマイズは、テスト環境で確認してから組織内のユーザーに展開する必要があります。

System Center Essentials を使用して 2007 Office system を展開する

Office カスタマイズを構成した後で、System Center Essentials を使用して、2007 Office system を展開するためのパッケージを作成できます。このセクションでは、承認済みの更新プログラムのインストール スケジュールと、パッケージの作成および展開方法について説明します。

Important重要
管理対象コンピュータの自動更新を有効にし、System Center Essentials で管理対象コンピュータにソフトウェアを展開できるようにする必要があります。展開先のコンピュータの自動更新の状態を表示するには、コントロール パネルの [自動更新] を開きます。

インストールを必須として (つまり、発行としてではなく) 構成できます。この場合のインストール時間は、ユーザー コンピュータでの自動更新の構成方法によって異なります。

  • 自動更新が、自動的にダウンロードし、特定の時刻にインストールするように構成されている場合、ユーザーが既に手動でインストールしていない限り、ソフトウェアはその時刻にインストールされます。

  • 自動更新が、自動的にダウンロードし、手動でインストールするように構成されている場合、ユーザーはソフトウェアを随時インストールできます。

  • 自動更新が、ユーザーに更新を通知するように構成されている場合、ユーザーが通知メッセージを承認するとすぐにソフトウェアがインストールされます。

パッケージを作成する際 (次の手順の手順 9.) に [新しいソフトウェア パッケージ ウィザード] の [展開するグループを承認] 画面で ['プログラムの追加/削除' にパッケージを発行] オプションを選択し、パッケージをオプションとして構成することもできます。この場合は、管理コンピュータのコントロール パネルの [プログラムの追加と削除] にソフトウェアが追加され、ユーザーはソフトウェアを随時インストールできます。新しいソフトウェアが利用できるようになると、コンピュータの通知領域に通知アイコンが表示されます。

[!メモ] コントロール パネルの [プログラムの追加と削除] からアプリケーションをインストールするには、ユーザーがそのコンピュータの管理者の視覚情報を持っている必要があります。

承認された管理対象コンピュータの System Center Essentials エージェントでは、22 時間ごとに新しいソフトウェアの展開がチェックされます。管理者がソフトウェアの展開を承認すると、エージェントが次に稼働したときに、新しいソフトウェアが使用できることが検出されます。エージェントは、ソフトウェアのインストールが必要な時期を判断し、コンピュータの通知領域に通知アイコンを表示します。

System Center Essentials を使用して 2007 Office を展開する

  1. System Center Essentials コンソールで、[ソフトウェア] をクリックします。

  2. [結果] ウィンドウの [アクション] 領域で、[新しいソフトウェア パッケージを作成し展開する] をクリックして、新しいソフトウェア パッケージ ウィザードを開始します。

  3. 2007 Office のセットアップ ファイルが格納されたネットワーク インストール ポイントを参照し、[Setup.exe] を選択して、[すべてのファイルとサブフォルダをこの場所に含める] オプションを選択します。

  4. ソフトウェア パッケージの名前として "Office 2007" を入力し、製品のインストール中にユーザーに対して表示される説明を指定します。

  5. [インストール パラメータの指定] 画面で、次のコマンドを入力して、カスタマイズした Config.xml ファイルを参照させます。

    /config \\ server \ share \Pro.WW\config.xml

    [!メモ] カスタム MSP ファイルを Updates フォルダ以外の場所に格納した場合は、次のコマンドを使用して、MSP ファイルが格納されたフォルダの場所を参照させます。
    /adminfile \ server </STRONG> share </STRONG> myNewUpdatesFolder /config \ server </STRONG> share \Pro.WW\config.xml

  6. [次へ] をクリックして概要を表示し、指定したパッケージ名とコマンド ライン パラメータを確認します。

  7. [次へ] をクリックしてソフトウェア パッケージを作成します。Office のパッケージは大きいため (450 MB 以上)、パッケージ処理と署名処理を完了するのに 2 時間以上かかる場合があります。

  8. パッケージが作成されたら、[このウィザードを閉じるときに展開オプションを表示] オプションを選択し、[完了] をクリックします。

  9. [展開するグループを承認] ダイアログ ボックスで、Office 製品のインストール先のコンピュータ グループを選択し、[OK] をクリックします。

展開先のコンピュータに 24 時間以内にパッケージがダウンロードされます。

追加のアプリケーションをインストールするには、上記の手順を繰り返して新しいパッケージを作成および展開します。

パッケージの展開で、コントロール パネルの [プログラムの追加と削除] を使用して発行する方法を指定した場合 (つまり、[展開するグループを承認] 画面の ['プログラムの追加/削除' にパッケージを発行] オプションを使用した場合)、または、自動更新が、自動的にダウンロードし、手動でインストールするように構成されている場合は、ユーザーに対して Office パッケージをコンピュータにインストールするように指示する必要があります。