Outlook 2007 でアイテム保持設定と古いアイテムの整理を構成する
更新日: 2007年9月
適用対象: Office Resource Kit
トピックの最終更新日: 2015-03-09
この記事の内容 :
アイテム保持設定を構成する
古いアイテムの整理の設定を構成する
Outlook における古いアイテムの整理のしくみ
Outlook におけるアイテム保持設定のしくみ
Outlook の古いアイテムの整理および Exchange のドキュメント管理を使用する
Microsoft Office Outlook 2007 では、アイテム保持設定と古いアイテムの整理を使用して、ユーザーのメールボックス内で電子メールを管理する方法を指定できます。組織内のユーザーに対してこれらの機能の設定を構成することにより、古いアイテムの整理を行う頻度を指定したり、古いアイテムの整理を行う前にユーザーに確認するかどうかを指定したりすることができます。
Outlook のアイテム保持設定と古いアイテムの整理の設定に加えて Exchange Server のドキュメント管理設定をユーザーに対して構成する場合は、Exchange の設定が Outlook のアイテム保持と古いアイテムの整理の動作に影響を与える可能性があることに注意してください。この記事で説明する「Outlook の古いアイテムの整理および Exchange のドキュメント管理を使用する」のセクションを参照してください。
[!メモ] この記事は Outlook 管理者を対象としています。コンピュータで Outlook の古いアイテムの整理のオプションを構成するには、「古いアイテムを整理する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=100151&clcid=0x411) を参照してください。
アイテム保持設定を構成する
Outlook グループ ポリシー テンプレート (Outlk12.adm) を使用して、アイテム保持設定をカスタマイズし、強制することができます。または、Office カスタマイズ ツール (OCT) を使用して、既定の設定を構成できます。この場合、ユーザーは設定を変更することができます。OCT の設定は、OCT の [ユーザー設定の変更] ページの対応する場所にあります。
Outlook テンプレートおよびその他の管理用ファイルは、Microsoft ダウンロード センターの「2007 Office system 管理用テンプレート ファイル (ADM、ADMX、ADML) および Office カスタマイズ ツール バージョン 2.0」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=78161\&clcid=0x411) からダウンロードできます。
グループ ポリシーを使用してアイテム保持設定をカスタマイズするには、以下の手順を実行します。
グループ ポリシーを使用してアイテム保持設定をカスタマイズする
グループ ポリシーに Office Outlook 2007 テンプレート (Outlk12.adm) を読み込みます。
アイテム保持設定の動作をカスタマイズするには、[ユーザーの構成\管理用テンプレート\Microsoft Office Outlook 2007\ツール | オプション\その他\古いアイテムの整理] で、[アイテム保持設定] をダブルクリックします。
[有効] をクリックし、アイテム保持設定のオプションを構成します。たとえば、[アイテム保持ポリシーをオンにする] を選択することによって、アイテム保持設定を有効にします。
[OK] をクリックします。
以下の表に、アイテム保持設定で構成可能な設定を示します。フォルダに設定された古いアイテムの整理の設定よりもアイテム保持設定が優先されることに注意してください。
古いアイテムの整理のオプション | 説明 |
---|---|
アイテム保持ポリシーをオンにする |
ユーザー メールボックスのアイテム保持設定を有効にします。 |
アイテムを保持する最長日数 |
受信トレイ、受信トレイ以外のすべてのメール フォルダ、任意のフォルダの予定表アイテム、および古いアイテムの整理が行われるその他すべてのフォルダについて、アイテムを保持する日数を指定します。 |
保持されないアイテムの処理方法 |
削除済みアイテム フォルダにアイテムを移動するか、またはアイテムを完全に削除するかを指定します。 |
企業のアイテム保持ポリシー情報が表示される URL |
組織のアイテム保持ポリシーを説明するサイトを指定します。既定の URL はありません。 |
古いアイテムの整理の設定を構成する
Outlook グループ ポリシー テンプレート (Outlk12.adm) を使用して、古いアイテムの整理をカスタマイズし、強制することができます。または、Office カスタマイズ ツール (OCT) を使用して、既定の設定を構成することもできます。この場合、ユーザーは設定を変更できます。OCT の設定は、OCT の [ユーザー設定の変更] ページの対応する場所にあります。
Outlook テンプレートおよびその他の ADM ファイルは、Microsoft ダウンロード センターの「2007 Office system 管理用テンプレート ファイル (ADM、ADMX、ADML) および Office カスタマイズ ツール バージョン 2.0」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=78161\&clcid=0x411) からダウンロードできます。
グループ ポリシーを使用して古いアイテムの整理のオプションをカスタマイズするには、以下の手順を実行します。
グループ ポリシーを使用して古いアイテムの整理のオプションをカスタマイズする
グループ ポリシーに Office Outlook 2007 テンプレート (Outlk12.adm) を読み込みます。
古いアイテムの整理の動作をカスタマイズするには、[ユーザーの構成\管理用テンプレート\Microsoft Office Outlook 2007\ツール | オプション\その他\古いアイテムの整理] で、[自動整理の設定] をダブルクリックします。
[有効] をクリックし、古いアイテムの整理のオプションを構成します。たとえば、[自動整理をオンにする] を選択して古いアイテムの整理を有効にしたり、[次の間隔で古いアイテムの整理を行う (日数)] ボックスで数字を選択して古いアイテムの整理の間隔を選択したりします。
[OK] をクリックします。
以下の表に、古いアイテムの整理で構成可能な設定を示します。
古いアイテムの整理のオプション | 説明 |
---|---|
自動整理をオンにする |
[次の間隔で古いアイテムの整理を行う (日数)] 設定によって指定した間隔で、ユーザーに対して行う古いアイテムの整理を設定します。 |
次の間隔で古いアイテムの整理を行う (日数) |
古いアイテムの整理の間隔を日数で指定します。 |
自動処理開始前にメッセージを表示する |
古いアイテムの整理を静的に行わないで開始前にメッセージを表示してから行います。 |
期限切れメッセージを削除する (電子メール フォルダのみ) |
期限切れの電子メール メッセージを保存フォルダに移動せずに削除します。 |
古いアイテムを保存または削除する |
Outlook アイテムをアーカイブ ファイルに移動するか削除します。 |
フォルダ一覧に [保存フォルダ] を表示する |
ユーザーの Outlook フォルダ一覧に [保存フォルダ] を表示します。 |
古いアイテムを整理する |
保存または削除するまでアイテムを保持しておく期間を指定します。 |
古いアイテムを削除する |
アイテムを削除済みアイテム フォルダに移動せずに完全に削除します。 |
Outlook における古いアイテムの整理のしくみ
Outlook のメールボックスは、ユーザーがアイテムを作成および受信するにつれて大きくなります。メールボックスを管理可能な大きさに維持するには、重要でも頻繁には使用しない古いアイテムについては、別の場所を用意してそこに保存 (アーカイブ) するようにする必要があります。通常、これらの古いアイテムを自動的に保存フォルダに移動し、内容の有効期限が切れて無効になったアイテムは破棄されるようにすると便利です。古いアイテムの整理を使用すると、この処理が自動的に管理されます。
古いアイテムの整理をスケジュールする
古いアイテムの整理は既定で有効になっているため、スケジュールされた間隔で自動的に実行されます。これにより、古いアイテムと有効期限切れアイテムはフォルダから削除されます。古いアイテムとは、ユーザーが指定したアーカイブ期間を過ぎているアイテムです (既定のアーカイブ期間は Outlook アイテムの種類によって異なります)。有効期限切れアイテムとは、特定の日付を過ぎると内容が無効になるメール アイテムや会議アイテムです。たとえば、設定した有効期限が 2 か月前であるにもかかわらず現在もユーザーの受信トレイに表示されるメール アイテムなどです。
Outlook では、アイテムの作成時や送信時、あるいは後日になってから、アイテムに有効期限を指定することができます。アイテムは有効期限切れになると使用できなくなり、フォルダ一覧に取り消し線マーク付きで表示されるようになります。
保存フォルダの場所
古いアイテムの整理を行うと、指定した設定に基づいてアイテムを削除したり保存フォルダに移動したりすることができます。
アーカイブ ファイルは Outlook データ ファイル (PST ファイル) として保存され、Outlook のフォルダ一覧に [保存フォルダ] として表示されます。初めて古いアイテムの整理を行うと、Outlook によって以下の場所に自動的にアーカイブ ファイルが作成されます。
%UserProfile%\Local Settings\Application Data\Microsoft\Outlook\Archive.pst
Outlook におけるアイテム保持設定のしくみ
古いアイテムの整理の設定に加えて、アイテム保持ポリシーをユーザーのメールボックス内のアイテムに設定できます。アイテム保持ポリシーの設定を使用することによって、ドキュメント保持に関して会社が定めているアイテム保持ポリシーのガイドラインに従うことができます。
[!メモ] アイテム保持ポリシーの設定は Outlook の古いアイテムの整理機能の一部なので、古いアイテムの整理が自動処理で行われた場合にのみ、アイテム保持設定は実行されます。古いアイテムの整理を手動で行ってもアイテム保持設定は強制されません。
Outlook のアイテム保持グループ ポリシー設定を使用すると、会社のポリシーに基づいてドキュメントやアイテムを一定期間だけ保持するように構成できます。アイテム保持設定の実装では古いアイテムの整理が有効になっている必要がありますが、アイテム保持設定は古いアイテムの整理の設定よりも優先されます。
Outlook の古いアイテムの整理および Exchange のドキュメント管理を使用する
ユーザーのメールボックスで電子メール メッセージの有効期限日を設定するドキュメント管理機能を実装するように Microsoft Exchange が構成されている場合、Outlook の古いアイテムの整理の設定では、アイテムの有効期限と古いアイテムの整理または削除の動作をユーザーが予測できるように構成する必要があります。
既定では、ほとんどの構成において Exchange のアイテム保持ポリシーが Outlook のアイテム保持設定よりも優先されます。Exchange のポリシーが優先されることをユーザーが把握していない場合、ユーザーの Outlook アイテムが失われる可能性があります。たとえば、アイテムが古いアイテムの整理の設定によって Outlook データ ファイルに移動される予定であった場合に、Exchange のドキュメント管理手順によってアイテムが削除されてしまう可能性があります。
このような混乱を避けるには、手動による古いアイテムの整理を構成するオプションを無効にします。グループ ポリシーを使用して手動による古いアイテムの整理を無効にするには、以下の手順を実行します。
グループ ポリシーを使用して手動による古いアイテムの整理を無効にする
グループ ポリシーに Office Outlook 2007 テンプレート (Outlk12.adm) を読み込みます。
[ユーザーの構成\管理用テンプレート\Microsoft Office Outlook 2007\ツール | オプション\その他\古いアイテムの整理] で、[[ファイル] メニューの [古いアイテムの整理] を無効にする] をダブルクリックします。
[有効] をクリックします。
[OK] をクリックします。