Outlook 2007 で RSS (Really Simple Syndication) を構成する

更新日: 2009年4月

適用対象: Office Resource Kit

 

トピックの最終更新日: 2015-03-09

RSS (Really Simple Syndication) は、ニュース サイト、ブログなどの Web サイトでユーザーが新しいコンテンツを利用できるようにする方法の 1 つです。Microsoft Office Outlook 2007 には、RSS コンテンツの購読、RSS アイテムのレビューや管理、および RSS フィードと呼ばれる購読の管理のための機能が用意されています。

[!メモ] このトピックは Outlook 管理者を対象としています。コンピュータで Outlook RSS オプションを使用する方法については、「RSS の概要」を参照してください。このトピックには、RSS フィードの追加、RSS フィードの設定の変更など、詳細な情報へのリンクがあります。

内部および外部の RSS フィードをユーザーに提供することができます。たとえば、内部のサーバーで利用可能なソフトウェアの更新プログラムに関する情報をユーザーが購読するように設定できます。ユーザーは、ニュースのヘッドライン サービスなどのコンテンツを個別に購読したり、Outlook でサイトの新しいコンテンツを確認する頻度を変更したりすることもできます。

Outlook グループ ポリシー テンプレート (Outlk12.adm) を使用して、RSS をカスタマイズし、強制することができます。または、Office カスタマイズ ツール (OCT) を使用して既定の設定を構成することもできます。その場合はユーザーが設定を変更できます。OCT の設定は、OCT の [ユーザー設定の変更] ページの対応する場所にあります。

Outlook テンプレートおよびその他の ADM ファイルは、Microsoft ダウンロード センターの「2007 Office system 管理用テンプレート (ADM)」からダウンロードできます。

グループ ポリシーを使用して既定の RSS フィードを展開するには

  1. グループ ポリシーに Office Outlook 2007 テンプレート (Outlk12.adm) を読み込みます。

  2. [ユーザーの構成\管理用テンプレート\Microsoft Office Outlook 2007\ツール | アカウント設定\RSS フィード] で、[既定の RSS フィード] をダブルクリックします。

  3. [有効] をクリックします。

  4. [表示] をクリックします。

  5. [内容の表示] ダイアログ ボックスで、[追加] をクリックして、各購読について [値の名前] と [] のペアを追加します。

  6. [項目の追加] ダイアログ ボックスで、[追加する項目の名前を入力してください] ボックスに RSS 購読のファイル名を入力します。

  7. [追加する項目の値を入力してください] ボックスに、RSS フィードの URL を入力するか、または貼り付けます。URL は「**feed://**購読の URL」のように指定します。「http://」の代わりに「feed://」と指定します。これによって、Outlook では、feed://www.contoso.com/main/rss.xml のように RSS XML ファイルとして解析されます。

  8. [OK] をクリックして、[項目の追加] ダイアログ ボックスを閉じます。

  9. 別の RSS フィードを入力するには、[追加] をクリックします。

  10. [OK] をクリックして、[内容の表示] ダイアログ ボックスを閉じます。

  11. [OK] をクリックします。

グループ ポリシーで RSS 統合オプションを構成するには

  1. グループ ポリシーで、Office Outlook 2007 テンプレート (Outlk12.adm) を読み込み、[ユーザーの構成\管理用テンプレート\Microsoft Office Outlook 2007\ツール | アカウント設定\RSS フィード] に移動します。

  2. 構成するオプションをダブルクリックします。たとえば、購読の移動を禁止するには、[ユーザーの RSS フィードを移動しない] をダブルクリックします。

  3. [有効] をクリックします。

  4. [OK] をクリックします。

[RSS フィード] では、以下に示す RSS フィードの設定を構成できます。

RSS オプション 説明

[RSS アイテムで仕分けルールを実行する]

RSS アイテムに対して仕分けルールを実行します。

[ユーザーの RSS フィードを移動しない]

RSS フィードの移動を無効にし、最初に RSS フィードにリンクしたクライアントでのみ RSS フィードを利用できるようにします。

[RSS 機能をオフにする]

Outlook で RSS のすべての機能を無効にします。

[添付ファイルを自動的にダウンロードする]

RSS 投稿の添付ファイル (グラフィックなど) を自動的にダウンロードします。

[指定された同期間隔を上書きする]

RSS 発行者によって公開された同期間隔をユーザーが上書きすることを防止します。

[記事の全文を HTML 形式の添付ファイルとしてダウンロードする]

RSS 投稿の全文を HTML 形式の添付ファイルとして自動的にダウンロードします。

[既定の RSS フィード]

一覧で表示された URL が、RSS フィードとして各ユーザーのプロファイルに追加されます。

[Outlook の RSS フィードを共通フィード リストと同期させる]

Windows Internet Explorer に追加されている RSS フィードが Outlook で自動的に購読されるようにし、Outlook の RSS フィードが共通フィード リストに同期されないようにします (これらが IE で利用できるようになります)。

また、Outlook で、RSS フォルダのホーム ページを構成したり、無効にしたりすることができます。この設定は、[ユーザーの構成\管理用テンプレート\Microsoft Office Outlook 2007\Outlook のフォルダ別のホーム ページ] にあります。RSS フォルダのホーム ページを定義する方法の詳細については、このトピックの「RSS フォルダのホーム ページ」の「RSS フォルダのカスタム ホーム ページを作成する」を参照してください。

RSS オプション 説明

[RSS フォルダのホーム ページ]

カスタム RSS ホーム ページの URL を入力するか、または RSS フォルダのホーム ページ機能を無効にします。

RSS の構成の詳細情報

ここでは、RSS および RSS 構成オプションの詳細について説明します。

RSS について

RSS は、Web サイトに新しい情報があることをユーザーに通知するための方法です。RSS を使用して配信されている Web コンテンツにサインアップすることによって、ユーザーは新しいコンテンツの一覧を参照することができます。通常、ユーザーは多くのエントリに含まれている URL をクリックして、Web サイトの対応するページの詳細を表示できます。たとえば、ニュース サイトでは、RSS を使用してヘッドラインを配信できます。このニュース サイトのサービスを購読しているユーザーは、定期的に最新のヘッドラインを電子メール メッセージで受信します。RSS の更新頻度はユーザーが設定できますが、配信元が設定した、購読者がサイトに更新情報を要求できる頻度の制限値が優先されます。これによって、過剰な更新情報の要求によって配信元のサーバーにかかる負荷を軽減することができます。

Web サイトで RSS 配信を作成するために、コンテンツの所有者は標準化された XML ベースの形式に準拠した RSS ファイルを作成します。このファイルには、ニュースのヘッドライン、Web ログのエントリなどのアイテムの一覧が含まれます。RSS ファイルの内容は、ニュース アグリゲータやニュース リーダー プログラム (Office Outlook 2007 の RSS 機能など) で読み取ることができるようにエンコードされます。ニュース リーダー プログラムを使用して、ユーザーは購読している Web サイトからヘッドラインなどのコンテンツをスキャンし、収集された複数の Web サイトの更新情報を一度に確認することができます。

RSS の統合を無効にする

帯域幅の使用に問題がある場合や、RSS の導入を遅らせる場合は、Outlook で RSS の統合を無効にすることができます。既定では、RSS の統合は有効になっています。

RSS の統合を無効にすると、Outlook のナビゲーション ウィンドウのフォルダ階層に [RSS フィード] ルート フォルダが表示されなくなり、Outlook の [アカウント マネージャ] ダイアログ ボックスに [RSS フィード] タブが表示されなくなります。

ユーザーに RSS フィードを提供する

ユーザーが RSS フィードを購読することも、ユーザーに内部および外部の RSS フィードを提供することもできます。たとえば、内部のサーバーで利用可能な新しいソフトウェアの更新プログラムに関する情報をユーザーが購読するように設定できます。

RSS フィードをユーザーが変更または削除できる既定の購読として展開できます。ユーザーが RSS フィードを変更または削除できないように、RSS フィードをロックすることもできます。

既定では、RSS フィードはなく、ユーザーは自分で新しい RSS フィードを追加および削除できます。

RSS フィードを指定するには、グループ ポリシーで RSS フィードの名前と対応する URL のペアを入力します。入力した名前は参照用であり、ユーザーに対しては、RSS プロバイダが指定した RSS フィードの名前が表示されます。

RSS の同期間隔をカスタマイズする

Outlook では、各 RSS フィードは、フィードの発行者の推奨する間隔で更新されるように同期間隔が設定されます。ユーザーは、このオプションが禁止されていない限り、既定の間隔を変更できます。ただし、ユーザーが同期間隔を短く設定すると、パフォーマンスの問題が発生する可能性があります。発行者が設定した更新間隔を適用して、ユーザーが更新間隔を変更できないようにすることができます。この設定はすべての RSS フィードで使用されます。個々の RSS フィードについて、このオプションを個別に設定することはできません。

RSS の移動を無効にする

既定では、RSS フィードはユーザーと共に移動し、ユーザーは別のコンピュータでも RSS フィードを使用できます。Office カスタマイズ ツールでオプションを設定するか、またはグループ ポリシーを使用して、この動作を無効にすることができます。この設定はすべての RSS フィードで使用されます。個々の RSS フィードについて、このオプションを個別に設定することはできません。

RSS フォルダのホーム ページ

RSS フォルダのホーム ページは、既定では、導入用の RSS フィードのグループを一覧で表示するページに設定されています。この設定を変更して独自の RSS フィードの一覧を表示する別のホーム ページを使用したり、RSS フォルダのホーム ページ機能を無効にしたりすることができます。

RSS フォルダのカスタム ホーム ページを作成する

Office Outlook 2007 で用意されている既定の RSS フォルダのホーム ページを使用することも、組織のニーズに合わせたホーム ページを作成することもできます。既定のホーム ページを使用するか、カスタム ホーム ページを提供するかに関係なく、ユーザーがホーム ページを表示するにはネットワークに接続する必要があります。既定の RSS ホーム ページとカスタム ホーム ページのどちらを使用する場合も、オフラインで使用したときにユーザーを混乱させないように対処することができます。

ユーザーがオフラインのときに、RSS フォルダに切り替えると、ページが見つからないというエラー メッセージが表示されます。オフラインのユーザーが混乱しないようにするために、Outlook では、フォルダのホーム ページが読み込み中であると特定した場合は、標準的な "ページが見つかりません" というエラーを表示する代わりに、問題を説明するメッセージが表示されます。

ユーザーがオフラインであるときに、Outlook で標準のエラーの代わりに説明のメッセージを表示するには、2 つの要件が満たされている必要があります。

  • フォルダのホーム ページとして使用するページのタイトルの最後に文字列を含める必要があります。

  • フォルダは新しい Outlook フォルダの形式で作成されている必要があります。

最初の要件を満たすために、作成するカスタム RSS ホーム ページのタイトルの最後に「(Outlook Homepage)」という文字列を追加します。この文字列とそれ以降は、ページのタイトルには表示されません。ユーザーがオフラインである場合、説明のメッセージが表示されます。ユーザーがオンラインである場合、フォルダのホーム ページは文字列が削除された状態で表示されるので、タイトルのこの文字列はユーザーに対しては表示されません。

新しい Outlook のフォルダ形式という 2 番目の要件によって、ユーザーがオフラインであるときに、他のフォルダのホーム ページについて、RSS フォルダのホーム ページの説明のメッセージは表示されません。Outlook のフォルダの標準の形式は IPM.Folder です。RSS フォルダの新しいフォルダの形式は IPM.Folder.OutlookHomepage です。

[!メモ] フォルダのホーム ページが設定されている他のフォルダでも、ユーザーがオフラインで作業するときに RSS フォルダのホーム ページと同様の動作が必要である場合は、ユーザー プロファイルを作成するときにフォルダのファイルの種類を変更します。

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このトピックは、簡単に読んだり印刷したりできるように、次のダウンロード可能なドキュメントに収められています。

入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「2007 Office リソース キットのダウンロード可能なコンテンツ」を参照してください。