Office 2010 のセットアップのコマンド ライン オプション
適用先: Office 2010
トピックの最終更新日: 2009-10-19
Microsoft Office 2010 の Setup.exe コマンド ラインは、(2007 Microsoft Office system の場合と同様に) ごく一部の操作で使用します。ここでは、セットアップで認識されるコマンド ライン オプションについて説明します。
この記事の内容
/admin
/adminfile [パス]
/config [パス]
/modify [ProductID]
/repair [ProductID]
/uninstall [ProductID]
注意
Office 2010 のセットアップで認識されるコマンド ライン オプションは少ないですが、Office インストールに行える変更は同じです。コマンド ラインを使用する代わりに Office 2010 の Office カスタマイズ ツールを使用して、セットアップのプロパティの設定およびその他のカスタマイズを行うこともできます。インストールする製品の Config.xml ファイルを編集することもできます。
/admin
Office カスタマイズ ツールを実行して、セットアップ カスタマイズ (.msp) ファイルを作成します。
例
\\server\share\Office14\setup.exe /admin
/adminfile [パス]
指定したセットアップ カスタマイズ ファイルをインストールに適用します。特定のカスタマイズ ファイル (.msp ファイル) のパスまたはカスタマイズ ファイルを格納するフォルダーのパスを指定できます。
注意
/adminfile コマンド ライン オプションは、製品の初期インストール時にのみ使用できます。
カスタマイズ ファイルの推奨場所は、ネットワーク インストール ポイントのルートにある Updates フォルダーです。このフォルダーにカスタマイズ ファイルを格納すると、コマンド ラインでファイルを指定する必要がありません。インストール時に、インストールする製品に一致するカスタマイズ ファイルが自動的に検出され、そのファイルが適用されます。Updates フォルダーは、Office 2010 の初期インストール時にソフトウェア更新プログラムを展開するときのみ使用できます。
Updates フォルダーに、1 個の製品に対して複数のカスタマイズ ファイルが存在する場合、それらの全ファイルがインストールに適用されます。ユーザー グループごとに独自の構成を作成する場合は、カスタマイズ ファイルを別のフォルダーに格納し、目的のカスタマイズ ファイルをコマンド ラインで指定する必要があります。
例
\\server\share\Office14\setup.exe /adminfile \\server\share\MyUpdates\Engineering.msp
ここで、Office14 はネットワーク インストール ポイントのルートです。
/config [パス]
インストール時にセットアップで使用される Config.xml ファイルを指定します。既定では、コア製品フォルダーに格納されている Config.xml ファイルによって、その製品のインストールがセットアップに指示されます。たとえば、Pro.WW フォルダーの Config.xml ファイルによって Microsoft Office Professional Plus 2010 がインストールされます。
Config.xml を編集すると、インストールを詳細にカスタマイズできます。たとえば、1 つまたは複数の言語バージョンのインストールを指定できます。セットアップのコマンド ラインで /config を使用して、製品の既定の Config.xml ファイルの場所を指定したり、カスタムの Config.xml ファイルを指定したりできます。
例
\\server\share\Office14\setup.exe /config \\server\share\Office14\ProPlus.WW\Config.xml
ここで、Office14 はネットワーク インストール ポイントのルートです。
注意
完全修飾パスを使用する必要があります。セットアップでは、/config での相対パスは認識されません。
/modify [ProductID]
変更した Config.xml ファイルと共に使用し、メンテナンス モードでセットアップを実行して、既存の Office インストールに変更を加えます。たとえば、/modify オプションを使用して、機能を追加または削除できます。変更する製品の [ProductID] の値については、Setup.xml ファイルを参照してください。
Setup.xml ファイルは、ネットワーク インストール ポイントのコア製品フォルダーに格納されています。Setup.xml では、[ProductID] は Setup 要素の Id 属性の値と同じです。以下に例を示します。
<Setup Id="ProPlus" Type="Product" ProductCode="{10140000-0011-0000-0000-0000000FF1CE}">
例
\\server\share\Office14\setup.exe /modify ProPlus /config \\server\share\Office14\AddOutlookConfig.xml
ここで、Office14 はネットワーク インストール ポイントのルートです。
/repair [ProductID]
セットアップを実行し、ユーザーのコンピューターの指定された製品を修復します。変更する製品の [ProductID] の値については、Setup.xml ファイルを参照してください。
例
\\server\share\Office14\setup.exe /repair ProPlus
それぞれの意味は次のとおりです。
Office14 はネットワーク インストール ポイントのルートです。
ProPlus は
[ProductID]です ([ProductID]は、\\server\share\Office14\ProPlus.WW\setup.xml のSetup要素のID属性と同じです)。この場合、ProPlus.WW が Office Professional Plus 2010 インストール ファイルの場所になります。
/repair オプションは、/config および変更した Config.xml ファイルと共に使用してカスタマイズできます。これは、"サイレント" 修復を行う場合には必須です。企業での展開では、サイレント修復をお勧めします。この方法では、ユーザーが情報の入力を求められたり、ファイルが使用中である場合も含めて、インストール処理がユーザーの操作待ちになったりしません。
サイレント修復を実行するには
テキスト エディターを使用して、\\server\share\Office14\ProPlus.WW\SilentRepairConfig.xml ファイル内の次の要素の各属性を編集します。
<Configuration Product="ProPlus"> <Display Level="none" CompletionNotice="no" SuppressModal="yes" AcceptEula="yes" /> </Configuration>コマンド ラインで、次の構文を使用します。
\\server\share\Office 14\setup.exe /repair ProPlus /config \\server\share\Office 14\ProPlus.WW\SilentRepairConfig.xml
/uninstall [ProductID]
セットアップを実行して、指定した製品をユーザーのコンピューターから削除します。変更する製品の [ProductID] の値については、Setup.xml ファイルを参照してください。
例
\\server\share\Office14\setup.exe /uninstall ProPlus
それぞれの意味は次のとおりです。
Office14 はネットワーク インストール ポイントのルートです。
ProPlus は
[ProductID]です ([ProductID]は、\\server\share\Office14\ProPlus.WW\setup.xml のSetup要素のID属性と同じです)。この場合、ProPlus.WW が Office Professional Plus 2010 インストール ファイルの場所になります。
/uninstall オプションは、/config および変更した Config.xml ファイルと共に使用してカスタマイズできます。これは、"サイレント" アンインストールを行う場合には必須です。企業での展開では、サイレント アンインストールをお勧めします。この方法では、ユーザーが情報の入力を求められたり、ファイルが使用中である場合も含めて、アンストール処理がユーザーの操作待ちになったりしません。
サイレント アンインストールを実行するには
テキスト エディターを使用して、\\server\share\Office14\ProPlus.WW\SilentUninstallConfig.xml ファイル内の次の要素の各属性を編集します。
<Configuration Product="ProPlus"> <Display Level="none" CompletionNotice="no" SuppressModal="yes" AcceptEula="yes" /> </Configuration>コマンド ラインで、次の構文を使用します。
\\server\share\Office 14\setup.exe /uninstall ProPlus /config \\server\share\Office 14\ProPlus.WW\SilentUninstallConfig.xml
注意
2007 Office system の場合と同様に Office 2010 でも、Setup.exe コマンド ラインを使用して PIDKEY、DISPLAY などの Windows インストーラーのプロパティは設定できません。セットアップからはこれらのプロパティは Windows インストーラーに渡されません。代わりに、Office カスタマイズ ツールまたは Config.xml を使用して、これらのカスタマイズを行うことができます。ブロックされているプロパティや、サポートされないプロパティを含む、セットアップのプロパティの完全な一覧については、「Office 2010 のセットアップ プロパティ」を参照してください。