ブロードキャスト スライド ショーについて

 

適用先: PowerPoint Web App Preview

トピックの最終更新日: 2015-10-21

ブロードキャスト スライド ショーは、Microsoft Office 2010 の新機能であり、これによって、発表者は Microsoft PowerPoint 2010 のスライド ショーをブロードキャストして、リモート閲覧者がこれを Web ブラウザーで表示できるようにできます。ブロードキャスト スライド ショーは、Web 経由でプレゼンテーションをブロードキャストする低インフラストラクチャ機能を組織に提供します。

高帯域幅ネットワークやワイヤレス接続の普及によって、コミュニケーションとコラボレーションの方法は大きく変化しています。PowerPoint は、最初にリリースされた当時は主にオンサイトの対面プレゼンテーション用のツールとして使用されていました。その後、Web やネットワーク接続を介してリモート参加者にスライド ショーを提供したり、同じプレゼンテーションをリモート参加者とオンサイト参加者の両方に提供したりすることが多くなりました。ブロードキャスト スライド ショーでは、このような機能がパブリック PowerPoint Broadcast Service (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=182216\&clcid=0x411) (英語) によってユーザーに提供され、組織内の Microsoft SharePoint 2010 製品にインストールされた Microsoft Office Web Apps を利用するビジネス カスタマーに提供されます。

この記事で提供する情報は、組織内でブロードキャスト スライド ショーを使用することを計画する IT 担当者を対象としています。新しいコンテンツや更新されたコンテンツが定期的に公開される予定です。組織のブロードキャスト スライド ショー サイトを効果的に計画する方法の詳細については、「ブロードキャスト スライド ショーの計画」を参照してください。

この記事では、特に明記していない限り、SharePoint 2010 Productsは Microsoft SharePoint Server 2010 および Microsoft SharePoint Foundation 2010 を指します。

この記事の内容

  • ブロードキャスト スライド ショーの概要

  • 発表者側の動作

  • 参加者側の動作

  • ブロードキャスト スライド ショーの機能

  • ブロードキャスト スライド ショーの管理

  • ブロードキャスト スライド ショーと Microsoft Live Meeting

  • まとめ

ブロードキャスト スライド ショーの概要

ブロードキャスト スライド ショーは、PowerPoint 2013 による低インフラストラクチャのリモート スライド ショー機能です。

一般的なブロードキャスト シナリオとして以下のものがあります。

  • 1 対 1 のブロードキャストを随時提供する。

  • いつでもプレゼンテーションを表示できるように、遠隔地にいる複数の閲覧者を招待する。

  • トレーニング セッション、ミーティング、電話会議などの場で、オンサイト参加者とリモート参加者の両方に対して同時にスライド ショーを提供する。

発表者側の動作

ブロードキャスト スライド ショーの発表者は、他のクライアント ソフトウェアを追加せずに PowerPoint 2013 で簡単に操作できます。

発表者は、PowerPoint 2013 内で [スライド ショー] タブをクリックし、[ブロードキャスト スライド ショー] を選択します。次に、発表者は、表示されるブロードキャスト サービスのリストからサービスを選択できます。このリストには内部プロバイダーと外部プロバイダーが含まれ、管理者がこのリストを一元管理できます。次に、発表者が [ブロードキャストの開始] をクリックすると、URL が表示されます。この URL は、参加者が Web 経由でスライド ショーに接続するときに使用されます。

次に、発表者はこの URL をさまざまな方法で参加者に送信できます。自動生成される電子メール メッセージを使用する方法や、インスタント メッセージング (IM) を使用する方法があります。ブロードキャスト中には、発表者はいつでもスライド ショーを一時停止でき、ブロードキャスト URL を任意の参加者に再送信でき、ブロードキャストを中断したりコンピューターのデスクトップを参加者に表示したりせずに他のアプリケーションに切り替えることができます。

参加者側の動作

ブロードキャスト スライド ショーの参加者は、他のクライアント ソフトウェアをインストールせずに Web 経由で簡単にスライド ショー ブロードキャストに接続できます。

以下のブラウザーがサポートされます。

  • Microsoft Internet Explorer 7 および 8

  • Firefox 3.5

  • Macintosh 上の Safari 4

参加者は、発表者から電子メール、IM、その他の方法でスライド ショー URL またはリンクを受け取ります。参加者は、受け取ったリンクをクリックして Web ブラウザーでスライド ショー URL に接続します。発表者が開始するまでは、スライド ショーがまだ開始されていないことを示すメッセージが参加者に表示されます。

発表者が開始すると、その進行に従って、参加者のローカル ブラウザーにスライド ショー プレゼンテーションがリアルタイムで表示されます。発表者がブロードキャストを終了すると、ブロードキャストが終了したことを示すメッセージが参加者に表示されます。

ブロードキャスト スライド ショーの機能

参加者には、発表者側に表示されるのとほぼ同じスライド ショーが表示され、アニメーションも同時に実行されます。ブロードキャスト スライド ショーではほぼ完全な再現性を提供できますが、以下の制約があります。

  • オーディオ   参加者側では、PowerPoint によるスライド ショーのオーディオ再生は行われません。リモート プレゼンテーションの場合、ユーザーは個人電話または電話会議の音声を使用してスライド ショー ブロードキャストを補完できます。

  • ビデオ   参加者には、ビデオ クリップの静止表紙画像だけが表示されます。

  • 切り替え   参加者に表示されるスライド間の切り替えはフェード インだけです。

  • インク注釈の描画   発表者は、ブロードキャスト中にインク注釈を追加できません。

  • ActiveX コントロール   参加者にはコントロールの静止画像だけが表示され、参加者はコントロールを操作できません。

  • 他のプレゼンテーションへのハイパーリンク   発表者が他のプレゼンテーションへのハイパーリンクをクリックしても、参加者には、発表者が元のプレゼンテーションで最後に表示したスライドが表示されたままになります。

ブロードキャスト スライド ショーの管理

ブロードキャスト スライド ショーは管理者が簡単に管理でき、他の大規模なインフラストラクチャを追加する必要はありません。ブロードキャスト スライド ショーでは以下のものが提供されます。

  • 利用できるサービス   管理者は、ローカルにホストされるブロードキャスト サービス、パブリック PowerPoint Broadcast Service、またはその両方を選択できます。最大 10 個のブロードキャスト サービスを使用できます。

  • サービスのリスト   ブロードキャストを開始する発表者は、ブロードキャスト サービスのリストからサービスを選択できます。このリストはグループ ポリシーを使用して管理できます。たとえば、管理者は、このリストにパブリック PowerPoint Broadcast Service、ローカル サーバー、その両方のいずれを含めるか決定できます。

  • 権限    管理者は、ブロードキャスト スライド ショーに対する権限を持つユーザーまたはグループ、あるいはスライド ショー ブロードキャストに参加するユーザーまたはグループを指定できます。

  • グループ ポリシー   ブロードキャスト スライド ショーは、グループ ポリシーを使用して管理でき、サービスの有効と無効を切り替えたり、サービスのリストを管理したり、ユーザー エクスペリエンスをカスタマイズしたりできます。

グループ ポリシーを使用してブロードキャスト スライド ショーを管理する方法の詳細については、「グループ ポリシー設定を構成する (ブロードキャスト スライド ショー)」を参照してください。

ブロードキャスト スライド ショーと Microsoft Live Meeting

ブロードキャスト スライド ショーと Microsoft Live Meeting は補完的テクノロジであり、機能やエンドユーザー エクスペリエンスはそれぞれ異なります。Microsoft Live Meeting では、広範なコミュニケーションとコラボレーションのホスティング ソリューションが提供され、アプリケーション共有、対話型共同作業、チャット、その他のコラボレーション機能があります。

ブロードキャスト スライド ショーと Microsoft Live Meeting

  ブロードキャスト スライド ショー Microsoft Live Meeting

クライアント ソフトウェア

Office PowerPoint 2010 に同梱

LiveMeeting クライアント

ホスティング

内部ホスティング サーバーの使用と不使用のどちらも可

内部ホスティングまたは外部ホスティング サービス経由

ブロードキャスト

PowerPoint スライド ショーのみ

任意のデスクトップ アプリケーション

用途

リアルタイムに共有するスライド ショー

広範なコミュニケーションとコラボレーションの機能

使用する状況

即時スライド ショー ブロードキャストを行う低インフラストラクチャ ソリューションが必要な場合

Web 会議機能が完備されたソリューションと各種コラボレーション ツールが必要な場合

まとめ

ブロードキャスト スライド ショーでは、組織は、内部でホストされるサービスとしてまたはインターネット経由でアクセスできるサービスとして、ブロードキャスト スライド ショー サービスをユーザーに提供できます。組織では、このような柔軟性を利用して、ビジネスのシナリオと要件に適合する低インフラストラクチャのスライド ショーを提供できます。

組織でブロードキャスト スライド ショーを実装する次のステップは、発表者と参加者がブロードキャスト スライド ショーを使用する方法および管理者がブロードキャスト スライド ショーを構成する方法を計画することです。詳細については、「ブロードキャスト スライド ショーの計画」を参照してください。