Project Server 2007 キューブ作成サービスで SQL Server 2000 Analysis Services を使用するための要件

更新日: 2009年4月

 

トピックの最終更新日: 2009-04-16

キューブを作成するには、SQL Server 2000 Analysis Services、SQL Server 2005 Analysis Services、または SQL Server 2008 Analysis Services を使用できます。ここでは、Microsoft Office Project Server 2007 キューブ作成サービスで SQL Server 2000 Analysis Services を使用するための要件について説明します。

SQL Server 2005 Analysis Services の要件については、「Project Server 2007 キューブ作成サービスで SQL Server 2005 Analysis Services を使用するための要件」を参照してください。

SQL Server 2008 Analysis Services の要件については、「Project Server 2007 キューブ作成サービスで SQL Server 2008 Analysis Services を使用するための要件」を参照してください。

Service Pack の要件

Office Project Server 2007 キューブ作成サービスで SQL Server 2000 Analysis Services が正常に機能するには、Analysis Services 用の SQL Server 2000 Service Pack 4 を適用する必要があります。

SQL Server 2000 データベース コンポーネントをデータベース サーバーとして使用している場合は、そのデータベース コンポーネントにも Service Pack 4 を適用する必要があります。SQL Server 2000 データベース コンポーネントと SQL Server 2000 Analysis Services の両方に同じレベルの Service Pack が適用されている必要があります。

次の手順を実行して、SQL Server 2000 データベース コンポーネントおよび SQL Server 2000 Analysis Services の両方の Service Pack のバージョンを確認することができます。

SQL Server 2000 Service Pack のバージョンを確認する

  1. [スタート] メニューの [コントロール パネル] を選択します。

  2. [アプリケーションの追加と削除] をダブルクリックします。

  3. バージョンを確認する製品 ([Microsoft SQL Server 2000] または [Microsoft SQL Server 2000 Analysis Services]) をクリックします。

  4. [サポート情報を参照するには、ここをクリックしてください。] をクリックします。

  5. バージョン番号に注目します。Service Pack 4 のバージョンは 8.00.2039 です。

SQL Server 2000 Analysis Services に Service Pack 4 を適用するには、以下の手順を実行します。

Analysis Services コンポーネントに SQL Server 2000 Service Pack 4 を適用する

  1. Microsoft SQL Server 2000 Service Pack 4」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=86989\&clcid=0x411) に移動します。

  2. Analysis Services コンポーネント (ダウンロード ファイル : SQL2000.AS-KB884525-SP4-x86.EXE) をダウンロードします。

  3. ダウンロードを実行するとき、ファイルを保存する場所の選択を求めるプロンプトが表示されます。場所を指定した後で、[次へ] をクリックします。ファイルはこの場所に展開されます。

  4. [完了] をクリックします。

  5. サーバーで指定した場所を参照し、\msolap\install\Setup.exe を実行します。

  6. 表示される指示に従って、Service Pack のインストールを完了します。

SQL Server 2000 Analysis Services Decision Support オブジェクトをインストールする

Office Project Server 2007 で SQL Server 2000 Analysis Services を使用する場合は、Project Server アプリケーション サーバーに Analysis Services の Decision Support Objects (意思決定オブジェクト : DSO) コンポーネントをインストールする必要があります。DSO コンポーネントにも Analysis Services 用の SQL Server 2000 Service Pack 4 をインストールする必要があります。

[!メモ] 1 台のコンピュータへのインストールなどにより SQL Server 2000 Analysis Services が Project Server アプリケーション サーバーにインストールされている場合には、そのサーバーに DSO をインストールする必要はありません。

SQL Server 2000 Analysis Services Decision Support オブジェクトおよび Service Pack 4 をインストールする

  1. Project Server 2007 アプリケーション サーバーで、CD-ROM ドライブに SQL Server 2000 CD を挿入するか、ネットワーク インストール ポイントに接続します。

  2. 自動再生が有効になっている SQL Server 2000 CD からインストールしている場合は、SQL Server 2000 セットアップ プログラムで [SQL Server 2000 コンポーネント] をクリックします。それ以外の場合は、SQL Server CD (またはネットワーク インストール ポイント) で、Autorun.exe という名前のファイルを参照して実行します。

  3. [コンポーネントのインストール] ページで、[Analysis Services のインストール] をクリックします。

  4. 使用許諾契約書を読んで同意してください。

  5. Analysis Services セットアップ プログラムの [コンポーネントの選択] ページで、[Decision Support オブジェクト] と [クライアント コンポーネント] を除くすべてのコンポーネントをオフにし、ウィザードの指示に従って DSO をインストールします。

  6. Microsoft SQL Server 2000 Service Pack 4」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=86989\&clcid=0x411) に移動します。

  7. Analysis Services コンポーネント (ダウンロード ファイル : SQL2000.AS-KB884525-SP4-x86.EXE) をダウンロードします。

  8. ダウンロードを実行するとき、ファイルを保存する場所の選択を求めるプロンプトが表示されます。場所を指定した後で、[次へ] をクリックします。ファイルはこの場所に展開されます。

  9. [完了] をクリックします。

  10. サーバーで指定した場所を参照し、\msolap\install\Setup.exe を実行します。

  11. 表示される指示に従って、Service Pack のインストールを完了します。

OLAP 管理者グループにキュー サービス アカウントを追加する

Office Project Server 2007 をインストールして構成する場合、Microsoft Project Server キュー サービスの実行を担当する Windows ユーザー アカウントが共有サービス プロバイダを作成するときに自動的に指定されます。このアカウントを OLAP 管理者グループのメンバとして追加する必要があります。

キュー サービス アカウントとして指定された Windows ユーザー アカウントを確認するには、Project Server アプリケーション サーバーに移動し、次の手順を実行します。

Microsoft Project Server キュー サービス アカウントを特定する

  1. [スタート] メニューの [プログラム] をクリックします。次に、[管理ツール] をクリックし、[サービス] をクリックします。

  2. [サービス] の [名前] の一覧で、[Microsoft Office Project Server キュー サービス] をダブルクリックします。

  3. プロパティ ページで、[ログオン] タブをクリックします。サービスを実行している Windows ユーザー アカウントを書き留めます。後の手順で、このアカウントを OLAP 管理者グループに追加する必要があります。

  4. [キャンセル] をクリックしてメニューを終了します。

次に、SQL Server 2000 Analysis Services が実行されているコンピュータで、OLAP 管理者グループに Microsoft Project Server キュー サービス アカウントを追加する必要があります。

キュー サービス アカウントを OLAP 管理者グループに追加する

  1. [スタート] メニューの [プログラム] をクリックします。次に、[管理ツール] をクリックし、[コンピュータの管理] をクリックします。

  2. [コンピュータの管理] で、[ローカル ユーザーとグループ] を展開し、[グループ] フォルダをクリックします。

  3. [OLAP Administrators] グループをダブルクリックしてプロパティ ページを開きます。

  4. プロパティ ページで、[追加] をクリックします。

  5. [ユーザー、コンピュータ、またはグループの選択] ページで、[選択するオブジェクト名を入力してください] ボックスに、キュー サービスを実行している Windows ユーザー アカウントを入力します。[OK] をクリックします。

  6. [OLAP Administrators のプロパティ] ページで、[OK] をクリックします。

SQL Server 2000 Analysis Services コンポーネントに OLAP 管理者グループの権限を付与する

OLAP 管理者グループは、すべての SQL Server 2000 Analysis Services コンポーネントへの権限を持つ必要があります。SQL Services 2000 Analysis Services のインストール ディレクトリの \bin サブディレクトリで、OLAP 管理者グループにフル コントロールを明示的に付与する必要がある場合があります。このディレクトリの既定の場所は次のとおりです。

C:\Program Files\Microsoft Analysis Services\Bin

リポジトリを移動する

Microsoft SQL Server 2000 Analysis Services を実行している各サーバーには、Analysis Services を実行しているコンピュータのオブジェクト (キューブやディメンション) 用のメタデータを格納するためのリポジトリがあります。既定では、このリポジトリは、Analysis Services がインストールされているサーバー上の Microsoft Jet データベース (.mdb) です。拡張性を高めるために、リポジトリを Microsoft SQL Server 2000 データベースに移動することをお勧めします。

[!メモ] リポジトリは SQL Server データベースにのみ移動できます。Analysis Services 2005 管理アプリケーションは、リポジトリ ファイルの移動をサポートしません。ただし、アップグレードする前にリポジトリを移動する、または定義済みのリポジトリ データベースを取得すると、リポジトリを SQL Server データベースにホストすることができます。

リポジトリを移動する

  1. SQL Server で、新しいデータベースを作成し、"Analysis Services Repository" という名前を付けます。

  2. [セキュリティ] で、[ログイン] を右クリックして、[新規ログイン] をクリックします。

  3. ログインの名前については、省略記号 (...) をクリックし、このコンピュータの OLAP 管理者グループを選択します。

  4. [データベース アクセス] タブで、Analysis Services Repository データベースを選択します。

  5. [データベース ロール内の権限] で、[db_owner] を選択します。

  6. 管理者グループまたは OLAP 管理者グループと同等の権限を持つユーザー アカウントを使用して Analysis Services 2000 を実行しているコンピュータにログインし、分析マネージャを起動します。

  7. 左側のウィンドウで、[分析サーバー] を展開します。

  8. サーバーの名前を右クリックし、[リポジトリの移動] をクリックしてリポジトリ移動ウィザードを起動します。手順 1. で作成したデータベースにリポジトリを移動します。

    [!メモ] リポジトリを移動するときは、Analysis Services ネイティブ形式を選択することをお勧めします。

  9. リポジトリを SQL Server データベースに移動すると、古いリポジトリを安全に削除することができます。既定では、このデータベースは \Program Files\Microsoft Analysis Services\Bin\msmdrep.mdb です。

Analysis Services サービス アカウントに Project Server レポート データベースへのアクセスを許可する

Project Server 2007 は SQL Server 統合セキュリティの拡張機能を使用するため、Analysis Services サービス アカウントに各 Project Server インスタンス内の Project Server 2007 レポート データベースへの明示的なアクセスの許可を付与する必要があります。既定の SQL Server 2000 インストールは、Windows システム アカウントを使用して Analysis Services サービスを実行します。これを SQL Server にアクセスできるアカウントに変更する必要があります。SQL Server が別のサーバーにホストされている場合はドメイン アカウントが必要です。

Office Project Server 2007 で、SQL Server Analysis Services サービス (MSSQLServerOLAPService) を実行するアカウントには、SQL Enterprise Manager で Project Server レポート データベースへの直接アクセスが許可されます。

キューブ生成サービスのために Project Server レポート データベースにアクセスする場合、最小限必要な権限は DB_DataReader ロールです。SQL Server Analysis Services サービス アカウントにこの権限を許可する必要があります。

Project Server レポート データベースにアクセスするための権限を SQL Server Analysis Services サービス アカウントに許可する

  1. [スタート] メニューの [プログラム] を選択します。次に、[Microsoft SQL Server] をクリックし、[Enterprise Manager] をクリックします。

  2. Enterprise Manager で、[Microsoft SQL Server]、[SQL Server グループ]、およびサーバーを展開します。

  3. [セキュリティ] を展開し、[ログイン] を右クリックして、[新規ログイン] をクリックします。

  4. プロパティ ページの [全般] タブで、SQL Server Analysis Services サービスを実行するユーザーの Windows 認証アカウントを入力します。

  5. [データベース アクセス] タブをクリックします。

  6. Project Server レポート データベースに対して [許可] を有効にします。

  7. [データベース ロール内の権限] セクションで、Project Server レポート データベースに対して db_datareader 権限を有効にします。

  8. [OK] をクリックします。

Project Web Access でキューブを作成および表示するための要件

Project Web Access で、キューブ データは "データ分析ビュー" を介して表示されます。これらのデータ分析ビューの作成および使用には、いくつかの ActiveX コンポーネントが必要です。

ユーザーは、データ分析ビューを最初に構築するとき、またはこのようなビューを使用しようとするときに、ActiveX コンポーネントのダウンロードを求めるプロンプトが表示されます。Microsoft Office Web コンポーネントは、Project Web Access ユーザーがピボットテーブルとグラフ コンポーネントを使用して OLAP キューブ データにアクセスできるようにする ActiveX コンポーネントの集まりです。これらのコンポーネントをコンピュータにダウンロードすることをユーザーが許可されていることを確認します。または、ユーザーに対してコンポーネントをプレインストールします。詳細については、「Office XP ツール : Web Components」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=87125\&clcid=0x411) を参照してください。

SQL Server Analysis Services のポート要件

Project Web Access ユーザーがキューブ データベースを作成すると、Project Server アプリケーション サーバーと SQL Server Analysis Services サーバーとの間でトラフィックが発生します。データ分析ビューを作成する、またはデータ分析ビューで Project キューブ データを表示する Project Web Access クライアントは、SQL Server Analysis Services サーバーと直接通信します。特にエクストラネット ユーザーがいる場合には、すべてのファイアウォールでこのトラフィックが許可されていることを確認してください。

SQL Server Analysis Services の既定のインスタンスは、通常、ポート 2383 でリッスンします。SQL Server 2005 Analysis Services で名前付きインスタンスを使用している場合、サーバーにアクセスしているクライアントに名前付きインスタンス用のポートを与えるときは、そのサーバーで SQL Server ブラウザ サービスが実行している必要があります。SQL ブラウザ サービスは、通常、ポート 2382 にあります。

Analysis Services の名前付きインスタンスには、他のポートが動的に割り当てられます。これらは、SQL Server Analysis Services の構成ファイルを調べることで確認できます。

SQL Server Analysis Services 名前付きインスタンスのポート番号を特定する

  1. SQL Server 2005 Analysis Services を実行しているコンピュータにある msmdredir.ini ファイルをテキスト エディタで開きます。既定の場所は C:\Program files\Microsoft SQL Server\90\Shared\ASConfig です。

  2. msmdredir.ini ファイルの <Instances> セクションにあるテキストに注目します。たとえば、次のように表示されます。

    <Instances>
         <Instance>
             <Name>AS2005</Name>
             <Port>1259</Port>
         </Instance>
     </Instances>
    

    この例では、AS2005 インスタンスはポート 1259 でリッスンしています。

Office Web コンポーネントのポート要件

エクストラネット ユーザーがいる場合は、Office Web コンポーネントが SQL Server 2005 Analysis Services に直接接続できるようにするには、ポート 2725 を必要とすることにも注意してください。HTTPS 経由のポート 80 を介してアクセスすることもできますが、ポート 2725 が使用できない場合、動的 OLAP レポートは Analysis Services のデータにアクセスできません。

Analysis Services に関する考慮事項

Analysis Services アカウントに関連する、考慮事項に入れる必要のあるシナリオがいくつかあります。

  • 組織のファームに複数の Project Web Access インスタンスが存在する場合があります。ここで説明されている情報は、各インスタンスに適用します。キューブ作成サービスを起動するには、同じ Analysis Services アカウントに各インスタンスのレポート データベースへの DB_DataReader ロール権限を付与する必要があります。

  • SQL Server 2000 Analysis Services サービスを起動するために使用される Windows ログオン アカウントは、パスワードの有効期限が切れるアカウントである可能性があります。この問題が発生すると、パスワードがリセットされるまでサービスは再起動されず、ダウンタイムが発生する可能性があります。パスワードに有効期限が設定されていない専用の Windows アカウントを使用してサービスを実行することをベスト プラクティスとしてお勧めします。

  • SQL Server 2000 および SQL Server 2000 Analysis Services のインストール方法によっては、MSSQLServerOLAPService がローカル システム アカウントを使用して実行されている場合があります。Analysis Services サービス アカウントはレポート データベースにアクセスする必要があるため、サービス アカウントに対して以下の 2 つのオプションのどちらかを使用して、サービスがキューブ生成用のデータベースにアクセスできるようにします。

    1. サービスのログオン アクセスを、有効期限が設定されていないパスワードを持つ Windows ユーザー アカウントに変更します。または、アカウント パスワードが変更されるたびにサービスのパスワードを変更する必要があることに注意します。

    2. Enterprise Manager で、Project Server レポート データベースへの DB_DataReader ロール権限を持つアカウントとして "<Domain>\<MachineName>$" を追加します。

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