キューブ データベースの作成と構成の設定を指定する

更新日: 2009年4月

 

トピックの最終更新日: 2009-04-16

キューブの構成は 2 組の手順セットから成ります。これらの手順は両方とも Project Web Access サーバー設定のキューブ管理ページで管理します。

最初の手順セットでは、キューブ作成を構成します。SQL Server Analysis Services に関する設定を指定し、キューブ内のデータの日付範囲を構成できます。キューブ データの更新頻度も指定できます。

キューブ ビルド サービス機能を使用するためには、最初にキューブ作成を構成する必要があります。設定の最初の構成が終了したら、作成設定を変更する必要がない限り、[キューブ作成設定] ページでの手順は終わりです。

2 番目の手順セットでは、OLAP キューブ データベースにキューブを構成でき、ディメンションまたはメジャーとして使用するユーザー設定フィールドを選択できます。計算されるメジャーを指定することもできます。

展開を構成した後、最初に OLAP キューブ データベースの作成と構成の設定を指定する必要があります。また、次のシナリオで設定を変更することが必要になる場合もあります。

  • キューブの範囲またはキューブの更新頻度が最適でないため、変更する必要があると判断した。

  • 特定のキューブに対して選択したユーザー設定フィールドでは比較したい情報が提供されないと判断した。

  • SQL Server Analysis Services を別のサーバーに移動する。

ユーザー設定フィールドを操作する

ユーザー設定フィールドをディメンションまたはメジャーとしてキューブに追加できます。

  • ディメンションは、特定の領域の詳細を分析および提供するために基準として使用する種類のデータまたは領域です。以前のバージョンの Project Server では、すべてのユーザー設定フィールドを使用していました。特定のユーザー設定フィールドを選択できるようになったことで複雑さが減少し、キューブの処理に必要な時間を短縮できます。

  • メジャーは、さまざまなディメンションに関連付けた詳細フィールド情報です。これは、ユーザーがディメンションの詳細を指定するとき、またはディメンションについて合計するときに集計される情報です。たとえば、タスク ディメンションの値を合計するためのメジャーとして [Number] ユーザー設定フィールドを使用できます。

計算されるメジャーを操作する

計算されるメジャーは、Project Server OLAP キューブに対して実行できる多次元式 (MDX) スクリプトです。キューブ データのディメンションで実行して、メジャー (最小値、最大値、平均値など) を決定できます。計算されるメンバーは、たとえば組織にリソース利用可能時間についての独自の定義があり、その定義が既定の Project Server の定義と異なる場合に役に立ちます。組織は、リソース利用可能時間を定義して、Project Server の時間単位以外のキューブを使用する内部報告に使用できます。計算されるメジャーを使用するフィールドの名前を変更したり、リソースの最大利用可能時間などのフィールドについてユーザー設定の定義を作成したりもできます。

計算されるメンバー式は Analysis Services MDX 形式を使用している必要があります。MDX スクリプトにエラーがある場合、キューブは作成されません。たとえば、[作業時間の差異] という名前のユーザー設定フィールドを使用して計算されるメンバーを作成できます。このとき、MDX 式は [作業時間] - [実績作業時間] です。

[!メモ] MDX スクリプトは実稼働用に展開する前に、SQL Server の開発ツールを使用してテスト キューブでテストすることをお勧めします。

リソース利用可能時間に関する MDX スクリプトの作成の詳細については、「[方法] OLAP キューブでリソース利用可能時間を計算する」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=91190\&clcid=0x411) を参照してください。

多次元式の詳細については、MSDN の記事「多次元式 (MDX) リファレンス」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=91191\&clcid=0x411) を参照してください。

作業の要件

この作業のすべての手順を実行するための要件は次のとおりです。

キューブ構成手順を実行するには以下の要件もあります。

  • Microsoft Office Web コンポーネント   Microsoft Office Web コンポーネントは、Project Web Access ユーザーがピボットテーブルとグラフ コンポーネントを使用して OLAP キューブ データにアクセスできるようにする ActiveX コンポーネントの集まりです。ユーザーは、データ分析ビューを最初に構築するとき、またはデータ分析ビューを使用しようとするときに、ActiveX コンポーネントのダウンロードを求めるプロンプトが表示されます。これらのコンポーネントをコンピュータにダウンロードすることをユーザーが許可されていることを確認してください。

  • Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services 9.0 OLE DB プロバイダ   このプロバイダは、SQL Server 2005 Analysis Services でキューブを作成する場合にのみ必要です。詳細については、「Project Server 2007 キューブ作成サービスで SQL Server 2005 Analysis Services を使用するための要件」を参照してください。

  • ドメイン間でのデータベースのアクセス   キューブ構成手順を実行するには、Internet Explorer 7 で、[ドメイン間でのデータ ソースのアクセス] を有効にする必要があります。信頼済みサイト ゾーンのセキュリティ設定を構成すると、[インターネット オプション] からこの設定を使用できます。

  • キューブのすべてのユーザーから SQL Server Analysis Services へのアクセス権   Project キューブ データベースを作成または更新するユーザーに、SQL Server Analysis Services へのアクセス権があることを確認してください。ファイアウォールがある場合でも、アクセスが許可されることを確認してください。詳細については、「章の概要 : キューブ作成サービスを使用するように Office Project Server 2007 を構成する」を参照してください。

  • キューブを構成するには、以下の手順を実行します。

  • キューブ データベースの作成設定の構成

  • キューブ内のデータを構成する

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入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「Office Project Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。