Project Server 2007 でのデータベースの同期

更新日: 2009年3月

 

トピックの最終更新日: 2009-03-02

Microsoft SQL Server のバックアップ機能は、個別のデータベースをそれぞれ独立してバックアップします。このため、相互に連携する複数のデータベースがある場合は、SQL Server の標準の完全バックアップまたは差分バックアップを使用すると、復元するときに関連するデータベースが整合性のない状態になる可能性があります。

SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトおよび Stsadm コマンド ライン ツールのバックアップ機能はどちらも、SQL Server の標準の完全バックアップまたは差分バックアップを起動するので、これらのツールを使用した場合にも、関連するデータベースが整合性のとれていない状態で復元される可能性があります。

Microsoft Office Project Server 2007 には Microsoft Office Project Web Access のインスタンスごとに 4 つの専用データベースがあり、SharePoint 製品とテクノロジの複数のデータベースとも連携します。データの不整合を防ぎ、切り離されたレコードが発生する可能性を最小にするには、復旧操作の間にこれらのデータベースの同期をとる必要があります。そのためには、主として 2 つの方法があります。

  • データベースごとに完全復旧モデルを使用し、各データベースを障害点に復元します。

  • データベースごとに完全復旧モデルを使用し、各データベースをマークされたトランザクションに復元します。

ハードウェア障害の後でアクティブなトランザクション ログがまだ使用できる場合は、障害点への復旧が推奨されます。この方法を使用すると、データの損失がまったくないか、または最小限になるため、データベースを整合性のとれた状態に復旧するには最善のオプションです。

関連するデータベースの中にアクティブなトランザクション ログが破損したか使用できないものがある場合は、トランザクション ログ内の名前の付いたマークまで復旧することをお勧めします。この方法を使用すると、SQL トランザクションの観点からはデータベースは同期した状態になり、関連するデータベースが整合性のとれていない状態に復旧されるリスクが最低になります。

論理トランザクション

Office Project Server 2007 と SharePoint 製品とテクノロジはどちらも論理トランザクションを採用しており、複数の SQL トランザクションを使用して実行します。たとえば、SharePoint 製品とテクノロジでサイトを作成するときは、SQL Server の複数のストアド プロシージャが開始されて、SQL Server で複数のトランザクションが完了する必要があります。このような論理トランザクションとしては以下がありますが、これらだけではありません。

  • Web アプリケーションまたはサイト コレクションの作成

  • PWA サイトの準備

  • 共有サービス プロバイダの作成

論理トランザクションは、通常、ドキュメントやリストの使用またはプロジェクトでの時間の入力といったユーザーが日常的に使用する機能とは対照的な、手動で開始される管理機能の結果です。

論理トランザクションの実行中の時点にデータベースが復元された場合、Office Project Server 2007 または SharePoint 製品とテクノロジのデータベースに切り離されたレコードが発生し、アプリケーションが正しく機能しなくなる可能性があります。

データベースを復元するときは、論理トランザクションが実行されていた途中の時点には復元しないことをお勧めします。

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