Project Server 2007 の障害復旧ソリューションを計画する

リスク管理

リスク管理には、リスクを識別し、管理し、軽減するための広範な活動が含まれます。IT プランナは、リスク管理を使用して脆弱性を明らかにし、障害の発生を防止したり障害の影響を抑制したりするための適切な制御を実施できるようにする必要があります。

Office Project Server 2007 展開のリスク管理では、システムの脆弱性、脅威、および管理の現状を明らかにし、脅威の可能性と影響に基づいてリスクの特定を試みる必要があります。

障害復旧戦略のリスクを評価するときは、次のことに注意してください。

• コスト

• 許容できる停止時間

• セキュリティ

• より大きい組織レベルでの緊急時対応計画との統合

高可用性の Office Project Server 2007 環境を計画するときは、利用可能なすべての代替手段を検討し、代替手段ごとに障害のリスクを測定します。リスク要因および組織に対するダウンタイムの影響について、各代替手段のコストを評価します。

リスクとそれに対するコストを評価し、システムを設計して展開した後、IT スタッフには、システム障害が発生した場合の対応のガイドラインと計画が必要です。

可用性のコスト決定

さらに高度な方法を実装して Office Project Server 2007 展開の可用性を向上させると、コストが大幅に増える可能性があります。

コストとデータ損失の脅威の比較

クラスタ テクノロジ、ログ配布、スタンバイ サーバー、スタンバイ データ センターなどを使用すると、可用性が向上し、データ損失の脅威も小さくなります。しかし、小規模な展開、またはデータを簡単に作成し直すことのできる展開では、データ損失の脅威は重大な考慮事項ではない場合があります。Office Project Server 2007 の複雑な機能を使用する大規模な展開では、失われたデータを作成しなおそうとすると、たいへんな時間とコストがかかる可能性があります。そのような場合のデータ損失のリスクに対しては、高可用性テクノロジへの投資が正当なものになることがあります。

コストと可用性の比較

適切な障害復旧計画を作成するには、どのようなときにデータにアクセスできる必要があるのか、およびデータ損失がビジネスに与える可能性のある影響を、理解する必要があります。以下の質問に答えると、可用性の要件およびデータ損失からの影響の受けやすさを判断するのに役立ちます。

• どのような可用性要件がありますか。Project Server は 1 日のどの時間帯にオンラインになっている必要がありますか。

• ダウンタイムがビジネスに与える金銭的コストはどの程度ですか。

• メディアの障害 (ディスクの故障など) が発生した場合、許容できるダウンタイムの上限はどれくらいですか。

• 火災でサーバーが失われるような災害時に、Office Project Server 2007 展開の許容できるダウンタイムの上限はどれくらいですか。

• データに対する変更が失われないことは、どれくらい重要ですか。

• 失われたデータを作成し直すのは、どれくらい容易ですか。

• 組織はシステム管理者またはデータベース管理者を雇用していますか。

• バックアップおよび復旧操作を実施する担当者は誰で、どの程度のトレーニングを受けていますか。

これらの質問に対する回答に基づいて、可用性ソリューションの技術的および金銭的なトレードオフを判断できます。

許容できるダウンタイムの決定

失われたハードウェアを交換するコストは簡単に測定できます。一方、Office Project Server 2007 を実行するコンピュータで障害が起きたときに発生するダウンタイムの総コストを評価するのは、より困難です。ダウンタイムが限度を超えると、売上の減少、顧客の信頼の低下、生産性の低下、競争力の低下、契約義務の不履行、およびこれらの損失を回復する必要性によるコストの増加など、ビジネスに多くの損失が発生する可能性があります。したがって、管理者および管理チームは、Office Project Server 2007 の展開に対して許容できるダウンタイムの長さについて、前もって合意しておく必要があります。この合意は、サービスレベル アグリーメント (SLA) と呼ばれます。サービスレベル アグリーメントを確立した後は、その合意の要件に最適な Office Project Server 2007 の展開およびサーバーの構成を決定できます。

投資に対する収益の決定

高可用性の Office Project Server 2007 展開を作成では、新しい、またはコストのかかるハードウェア ソリューション、追加スタッフ、およびピーク時間外のサポート スタッフの組み合わせが必要になる場合があります。Office Project Server 2007 環境の可用性を維持することの重要性を判断するときは、可用性の向上がコストに見合うものかどうかを検討します。

中断コストと復旧コストの交差

停止の時間の長さによる影響を分析して、停止によって重要な機能のパフォーマンスが阻害されることなくリソースのユーザーがサービスを受けずにいられる最大限の許容時間を明らかにします。また、関連するリソースおよび依存システムに対する停止の影響を分析し、停止したシステムがそれに依存する他のシステムに影響を与えることで発生する可能性のある連鎖的影響を明らかにします。

中断のコストと復旧のコストが一致する点が、組織が障害復旧ソリューションに対して行う必要のある投資の額を表します。

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• Enterprise disaster recovery for Office Project Server 2007 (英語)

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