組み込みツールを使用して Project Server 2010 ファームを復元する

 

適用先: Project Server 2010

トピックの最終更新日: 2012-08-30

Microsoft Project Server 2010 には、サーバー ファーム、Web アプリケーション、およびコンテンツ データベースを復元するための方法が 2 つ用意されています。SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを使用する復元では、ユーザー インターフェイスによるわかりやすい操作が実現されています。一方、Windows PowerShell 2.0 を使用する復元では、さまざまなパラメーターが用意されており、回復プロセスを自動化できます。

ファームを復元する前に、以下の要件が満たされていることを確認してください。

  • SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトを使用してファームを復元するには、データベース サーバーの Microsoft SQL Server アカウント、Timer Service アカウント、およびサーバーの全体管理のプール アカウントが、バックアップ先の読み取りアクセス権を持っている必要があります (通常、Timer Service アカウントとサーバーの全体管理のプール アカウントは同じです)。

ファームを復元する前に、以下について検討してください。

  • バージョンが異なる SharePoint 製品とテクノロジへの復元はサポートされていません。移行については、「Project Server 2010 の Project Web App インスタンスを移行する」を参照してください。

  • 復元後、Search を再び使用できるようになるまでに最大 15 分かかる場合があります。コンテンツすべてのインデックスを再作成する必要がある場合は、さらに長い時間を要する場合があります。Search により全検索およびインデックスの再作成が行われることを避けるため、サービス アプリケーション ノードの全体をバックアップおよび復元してください。

  • 同じバックアップから、複数の回復を同時に実行することはできません。さらに、一度に実行できるのは、1 つの復元またはバックアップ操作のみです。

サーバーの全体管理を使用して Project Server ファームを復元する

この手順を実行するには、サーバーの全体管理を実行しているコンピューター上の Farm Administrators グループのメンバーである必要があります。

SharePoint サーバーの全体管理を使用してファームを復元するには

  1. [サーバーの全体管理] ホーム ページの [バックアップと復元] セクションで、[バックアップからの復元] をクリックします。

  2. [バックアップからの復元 - ステップ 1/3: 復元するバックアップの選択] ページで、バックアップの一覧からファームのバックアップを含むバックアップ ジョブを選択し、[次へ] をクリックします。

    注意

    正しいバックアップ ジョブが表示されない場合は、[バックアップ ディレクトリの場所] ボックスに正しいバックアップ フォルダーの UNC パスを入力してから、[更新] をクリックします。

  3. [バックアップからの復元 - ステップ 2/3: 復元するコンポーネントの選択] ページで、ファームの横にあるチェック ボックスをオンにして、[次へ] をクリックします。

  4. [バックアップからの復元 - ステップ 3/3: 復元オプションの選択] ページの [復元するコンポーネント] セクションで、[復元対象のコンポーネント] 一覧に "ファーム" が表示されることを確認します。

    [構成設定のみを復元] セクションで、[コンテンツと構成設定を復元] オプションが選択されていることを確認します。

    [復元オプション] セクションで、[復元の種類] オプションを選択します。ファームを移行する場合や復元ファームを使用する場合以外は [同じ構成] 設定を使用します。このオプションを選択すると、操作の確認を求めるダイアログ ボックスが表示されます。[OK] をクリックします。

    注意

    [構成設定のみを復元] セクションが表示されない場合、選択したバックアップは構成専用のバックアップです。

    [復元の開始] をクリックします。

  5. [バックアップと復元のジョブ状態] ページの上部にある [準備] セクションで、すべての復元ジョブの全体的な状態を確認できます。現在の復元ジョブの状態は、このページの下部にある [復元] セクションで確認できます。この状態ページは 30 秒ごとに自動的に更新されます。また、[更新] をクリックすることで、手動で状態の詳細を更新できます。バックアップと復元は Timer Service を使用したジョブです。したがって、復元が開始されるまで数秒かかる場合があります。

    エラーが表示された場合は、[バックアップと復元のジョブ状態] ページの [エラー メッセージ] 列を確認します。手順 2. で指定した UNC パスにある Sprestore.log を表示すると、より詳細な情報を確認できます。

Windows PowerShell をして Project Server ファームを復元する

Windows PowerShell を使用して Project Server 2010 を復元できます。

Windows PowerShell を使用して Project Server ファームを復元するには

  1. 次の最小要件を満たしていることを確認します。Add-SPShellAdmin を参照してください。

  2. [スタート] メニューで [すべてのプログラム] をポイントします。

  3. [Microsoft SharePoint 2010 製品] をクリックします。

  4. [SharePoint 2010 管理シェル] をクリックします。

  5. Windows PowerShell のコマンド プロンプト (PS C:\>) に次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。

    Restore-SPFarm -Directory <バックアップ共有>-RestoreMethod [new/overwrite]

    注意

    ファーム アカウントを使用してログオンしていない場合は、ファーム アカウントの資格情報の入力を求めるメッセージが表示されます。

    同じファームを復元するには、 -RestoreMethod Overwrite パラメーターを使用します。回復ファームなどの別のファームを復元するには、別の -RestoreMethod New パラメーターを使用します。操作の進捗状況を表示するには、-Verbose パラメーターを使用します。

  6. -Verbose パラメーターを使用していない場合は、操作が正常に終了すると、コマンド プロンプト ウィンドウにメッセージは表示されません。ジョブが正常に終了しなかった場合は、コマンド プロンプト ウィンドウに次のようなエラー メッセージが表示されます。

    Restore-SPFarm: ジョブが失敗しました。行: <行> 桁:<桁> + Restore-SPFarm <<<< <エラー メッセージ>

  7. エラーや警告が出力された場合、またはジョブが正常に完了しなかった場合は、バックアップ フォルダー内の Sprestore.log ファイルを確認します。

詳細については、「Restore-SPFarm」を参照してください。

注意

コマンドライン管理タスクを実行するときには Windows PowerShell を使用することが推奨されています。Stsadm コマンドライン ツールは推奨されていませんが、製品の以前のバージョンとの互換性をサポートするために含まれています。