完了したプロジェクトをアーカイブする (Project Server 2010)

 

適用先: Project Server 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-30

プロジェクトが完了すると、多くの場合、これに即時にアクセスする必要はなくなり、プロジェクト センターやチーム メンバーの [自分のタスク] ビューに表示しないことが望まれる可能性があります。完了したプロジェクトをアーカイブし、非表示にすることで、これらのビューが整理され、アクティブでないプロジェクトがユーザーによって変更されずに済みます。

Microsoft Project Server 2010 を使用してプロジェクトを効果的にアーカイブする、1 つの "標準" の方法があります。その方法がニーズに合わない場合には、組織に適している可能性がある代替方法を使用できます。この記事では、これらの方法と、長期のアーカイブに関するベスト プラクティスについて説明します。

この記事の内容

  • 標準の方法でプロジェクトをアーカイブする

    • 手順 1: すべてのプロジェクト タスクの発行を取り消す

    • 手順 2: プロジェクトのサマリー タスクの更新を無効にする

    • 手順 3: 管理者でないユーザーのセキュリティ グループを設定する

    • 手順 4: アーカイブのセキュリティ カテゴリを設定する

    • 手順 5: プロジェクト チーム サイトをアーカイブする

  • 代替方法でプロジェクトをアーカイブする

  • 長期のアーカイブに関するベスト プラクティス

標準の方法でプロジェクトをアーカイブする

プロジェクトをアーカイブする標準の方法は、複数の手順から成る方法です。

  • 手順 1: すべてのプロジェクト タスクの発行を取り消す

  • 手順 2: プロジェクトのサマリー タスクの更新を無効にする

  • 手順 3: 管理者でないユーザーのセキュリティ グループを設定する

  • 手順 4: アーカイブのセキュリティ カテゴリを設定する

  • 手順 5: プロジェクト チーム サイトをアーカイブする

これらの手順は、次のセクションに記載されているように、プロジェクト マネージャーと管理者が実行します。

手順 1: すべてのプロジェクト タスクの発行を取り消す

以前にプロジェクトがチーム メンバーに発行されていて、現在はプロジェクトとそのタスクを各自のビューから削除する必要がある場合は、プロジェクト マネージャーが、アーカイブするプロジェクト内のすべてのタスクの発行を取り消す必要があります。プロジェクト マネージャーはこの処理を Microsoft Project Web App で開始できますが、発行取り消しの実際の処理は Microsoft Project Professional 2010 で行われます。

注意

タスクの発行を取り消しても、承認および適用された作業がプロジェクトから削除されることはありません。ただし、タスクに関する更新承認の履歴は削除されます。

すべてのプロジェクト タスクの発行を取り消すには

  1. サイド リンク バーの [プロジェクト] で、[プロジェクト センター] をクリックします。

  2. [プロジェクト名] 列で、アーカイブするプロジェクトの名前をクリックします。

  3. [タスク] タブの [プロジェクト] グループで、[編集] ボタン上の矢印をクリックし、[Project Professional] をクリックします。

  4. Project Professional 2010 で、[ガント チャート] ビューのテーブル部分の右端の列までスクロールし、[新しい列の追加] 見出しをクリックし、[発行] をクリックします。

    [ガント チャート] ビューに [発行] 列が既に表示されている場合は、この手順を省略します。

  5. プロジェクト内の各タスクの [発行] 列で、[いいえ] をクリックします。

    ヒント

    大規模なプロジェクトの場合、この処理を短時間で行うには、先頭のタスクを [いいえ] に設定します。次に、セルの右下隅にあるハンドルをクリックし、それをドラッグして、[発行] 列内のセル コンテンツをコピーします。

  6. [ファイル] タブで、[発行] をクリックします。

  7. プロジェクトが発行されたら、プロジェクトを閉じ、チェックインします。

手順 2: プロジェクトのサマリー タスクの更新を無効にする

次に、プロジェクト マネージャーは、プロジェクトのサマリー タスクの更新を無効にして、タイムシートのレポートができないようにする必要がある可能性があります。

プロジェクトのサマリー タスクの更新を無効にするには

  1. サイド リンク バーの [プロジェクト] で、[プロジェクト センター] をクリックします。

  2. [プロジェクト名] 列で、アーカイブするプロジェクトの名前をクリックします。

  3. [オプション] タブの [表示/非表示] グループで、[プロジェクトのサマリー タスク] チェック ボックスをオンにします。

  4. [オプション] タブの [タスク] グループで、[更新禁止設定] をクリックします。

  5. [タスクの選択] セクションで、プロジェクトのサマリー タスク (ID 0) のチェック ボックスをオンにし、[発行] をクリックします。

手順 3: 管理者でないユーザーのセキュリティ グループを設定する

プロジェクト マネージャーがアーカイブするプロジェクトを準備したら、管理者が、管理者以外のすべてのユーザーが含まれるセキュリティ グループを作成します。

管理者でないユーザーのセキュリティ グループを設定するには

  1. サイド リンク バーの [設定] で、[サーバー設定] をクリックします。

  2. [サーバー設定] ページの [セキュリティ] で、[グループの管理] をクリックします。

  3. [新しいグループ] をクリックします。

  4. [グループ情報] セクションで、[グループ名] ボックスに「管理者以外のすべてのユーザー」と入力します。

  5. [ユーザー] セクションの [利用可能なユーザー] ボックスで、管理者でないすべてのユーザーの名前を選択し、[追加] をクリックして、それらを [選択したユーザー] ボックスに移動します。

  6. [保存] をクリックします。

手順 4: アーカイブのセキュリティ カテゴリを設定する

管理者が [管理者以外のすべてのユーザー] グループを作成したら、次に、[アーカイブ] セキュリティ カテゴリを作成します。このプロセスでは、管理者がこのカテゴリに含めることによって、アーカイブするプロジェクトを選択します。

アーカイブ セキュリティ カテゴリを作成するには

  1. サイド リンク バーの [設定] で、[サーバー設定] をクリックします。

  2. [サーバー設定] ページの [セキュリティ] で、[カテゴリの管理] をクリックします。

  3. [カテゴリの管理] ページで、[新しいカテゴリ] をクリックします。

  4. [名前と説明] セクションで、[カテゴリ名] ボックスに「アーカイブ」と入力します。

  5. [ユーザーとグループ] セクションの [利用可能なユーザーおよびグループ] で、[管理者以外のすべてのユーザー] をクリックし、[追加] をクリックして、このグループを [アクセス権のあるユーザーおよびグループ] ボックスに移動します。

  6. [管理者以外のすべてのユーザー (グループ) の権限] で、すべての権限について [拒否] チェック ボックスをオンにします。

    ヒント

    トップレベルの各権限ノード ([プロジェクト] および [リソース]) の [拒否] チェック ボックスをオンにすると、各ノードの下のインデントされているすべての権限が拒否されます。

  7. [プロジェクト] セクションで、[指定するプロジェクトのみ] を選択し、[使用可能なプロジェクト] ボックスで、アーカイブするプロジェクトの名前をクリックします。

    注意

    [上のプロジェクト セキュリティ権限を、次で選択した条件を満たすすべてのプロジェクトに適用する] に示されているチェック ボックスはオンにしないでください。オンにすると、他のプロジェクトおよびリソースで権限の問題が生じる可能性があります。

  8. [追加] をクリックして、プロジェクトを [選択したプロジェクト] ボックスに移動します。

  9. [保存] をクリックします。

手順 5: プロジェクト チーム サイトをアーカイブする

多くのプロジェクトは、関連するプロジェクト チーム サイトを使用して、プロジェクト スケジュールを補足する情報を収集します。この情報もアーカイブする必要がある場合があります。Microsoft SharePoint Server 2010 では、サイトレベルのバックアップを行うことができます。管理者がこの手順を実行する方法の詳細については、「サイト、リスト、またはドキュメント ライブラリをエクスポートする (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

サイトがバックアップされると、管理者はサイトを削除できます。

プロジェクト チーム サイトを削除するには

  1. サイド リンク バーの [設定] で、[サーバー設定] をクリックします。

  2. [サーバー設定] ページの [運用ポリシー] で、[プロジェクト サイト] をクリックします。

  3. バックアップしたプロジェクト チーム サイトの行をクリックし、[サイトの削除] をクリックします。

  4. [OK] をクリックして削除を確認します。

代替方法でプロジェクトをアーカイブする

標準のアーカイブ方法は全体にわたる方法であり、必要に応じて復旧を行うこともできます。しかし、大規模なアーカイブが組織にとって常に必要とは限りません。完了したプロジェクトをビューで非表示にしたり、プロジェクトをローカルに保存するだけでも、アーカイブの要件を十分に満たす場合があります。

標準のアーカイブ方法がニーズに合わないと考えられる場合は、次の代替方法を使用できます。

  • プロジェクト センターでプロジェクトを非表示にする   完了したプロジェクトをプロジェクト センターに表示しないだけでよい場合は、[プロジェクトの詳細] ページに [アーカイブ] フラグを追加し、[プロジェクト センター] ビューにフィルターを適用して、[アーカイブ] フラグが [いいえ] に設定されているプロジェクトのみを表示します。

  • 下書きデータベースからプロジェクトを削除する   プロジェクトをアーカイブ データベースにバックアップし、下書き発行済み、およびレポートの各データベースからプロジェクトを削除できます。アーカイブしたプロジェクトのデータが後で必要になった場合は、[サーバー設定] ページの [管理用復元] オプションを使用してデータを下書きデータベースに戻し、プロジェクトを再発行します。

  • プロジェクトを .MPP ファイルとして保存する   プロジェクトを Project Server から完全に削除するには、Project Professional 2010 を使用して Project Server からプロジェクトを開き、そのプロジェクトを MPP ファイルとして保存するという方法があります。詳細については、「プロジェクトを保存する」の「プロジェクトをローカルに保存する」を参照してください。Project Server でユーザー設定フィールドに対して行われる追加の変更から MPP ファイルを切り離すために、プロジェクトとすべてのユーザー設定フィールドを保存することをお勧めします。プロジェクトを MPP ファイルとして保存し、バックアップすると、プロジェクトは Project Server から削除される可能性があります。後でプロジェクトを復元する必要がある場合は、Project Server に接続している状態で Project Professional 2010 で MPP ファイルを開き、プロジェクトをサーバーに保存できます。詳細については、「プロジェクトを保存する」の「ローカル プロジェクトを Project Server に保存する」を参照してください。

    注意

    この方法を使用すると、Project Server 内でのプロジェクトとそのプロジェクト チーム サイトの間の成果物、懸案事項、およびリスクのリンクが壊れます。

長期のアーカイブに関するベスト プラクティス

プロジェクトの MPP ファイル形式、Project Server コンテンツ データベース スキーマ、および SharePoint サイト スキーマは、新しい機能を反映するために変わることがあります。これは、プロジェクトが MPP ファイルとして保存されている限りにおいて下位互換性に影響を及ぼし、Project Server コンテンツ データベースの古いバックアップやプロジェクト チーム サイトのバックアップが即座に使用できなくなる可能性があります。

アーカイブしたコンテンツをアップグレード計画に必ず含めて計画することが最善の方法です。これによって、古いプロジェクトを復元する時間が短縮されます。そうでなければ、複数のアップグレード手順が必要になります。