Project 2007 互換モード (Project Server 2010 設定)

 

適用先: Project Server 2010

トピックの最終更新日: 2011-04-05

[Project 2007 互換モード] は、Microsoft Project Server 2010 の [サーバー設定] の [運用ポリシー] セクションにある [その他のサーバー設定] に含まれています。構成できる関連の設定の詳細については、「その他のサーバー設定 (Project Server 2010 設定)」を参照してください。[運用ポリシー] での設定の詳細については、「運用ポリシー (Project Server 2010 の設定)」を参照してください。

Project 2007 互換モード

[Project 2007 互換モード] では、アップグレードされた Project Server 2010 インスタンスが Microsoft Office Project Professional 2007 Service Pack 2 (SP2) および Project Professional 2010 からのクライアント接続を受け付けることができるようにします。この設定は、展開が Microsoft Office Project Server 2007 からアップグレードされた場合に限り構成できます (既定では、設定はアップグレード後に有効になります)。Project Server 2010 では、この機能は下位互換モード (BCM) とも呼ばれます。

注意

Project Server 2010 は、BCM が有効になっていても、Project Professional 2003 からの接続は受け付けません。

下位互換性モード (BCM) は、エンタープライズ プロジェクト マネジメント環境のアップグレードを支援する Project Server 2010 の機能です。Project Server 2010 は Microsoft Project Professional 2010 クライアントからの接続を受け付けますが、Project Server 2010 で BCM が有効になっている場合は、Microsoft Office Project Professional 2007 Service Pack 2 (SP2) からの接続も受け付けることができます。Project Server 2010 にアップグレードすると、BCM が自動的に有効になります。このため、Project Server 2010 に (一括アップグレードまたはデータベース接続アップグレードのどちらかの方法で) アップグレードした後で、Office Project Professional 2007 クライアント コンピューターを同時にアップグレードしなくて済みます。BCM が有効になっていると、Project Server 2010 は Office Project Professional 2007 SP2 クライアントと Project Professional 2010 クライアントの両方からの接続を受け付けるので、必要に応じて、クライアントを後から数回に分けて (混在環境で運用しながら) アップグレードする方法を選択できます。クライアントを Project Professional 2010 にアップグレードし終わったら、Project Server 2010 のサーバー設定で BCM を無効にすると、Project Professional 2010 の接続のみが許可されるようになります。

重要

一度 Project 2007 互換モードを無効にすると、再度有効にすることはできません。変更する場合は、本当に BCM を無効にしてよいかどうかを確認してください。

BCM は、アップグレード プロセスを補助する一時的な手段としてのみ有効にすることをお勧めします。Project Server 2010 を下位互換性モードで構成していると、Project Server 2010 に接続する Project Professional 2010 クライアントで一部の機能が無効になります。機能が無効になることで、次のような制限が発生します。

  • サーバーまたはクライアントで、手動でスケジュールされたタスクを使用できません。

  • タスクを非アクティブに設定できません。

  • フォントの取り消し線を使用できません。

  • すべての部門のカスタム フィールドが Office Project Professional 2007 で強制されます。

Project Professional 2010 で使用できるすべての新機能 (タイムライン、チーム プランナー、32 ビット カラーなど) は、Project Professional 2010 ユーザーは使用できますが、Office Project Professional 2007 SP2 ユーザーは使用できません。

下位互換モードで Project Server 2010 に接続している Office Project Professional 2007 SP2 のインスタンスは、クライアントの Microsoft Project Web App ページをロードする必要のある機能を提供できません。この機能には、承認の実行、エンタープライズ リソースのオープンなどがあります。回避策として、Project Professional 2010 にアップグレードする準備が整うまで、Web ブラウザー上で Project Web App を使用してこれらの機能を実行できます。また、ワークフローが管理されたユーザー設定フィールドを Office Project Professional 2007 SP2 で利用できません。

Project Server 2010 では、バージョンが混在する Project ファイル上でプロジェクト間タイプのリンク (リソース共有、プロジェクト間の依存関係、およびマスター/サブプロジェクト) を作成できません。たとえば、互換モード (Office Project 2007 形式) のプロジェクトから、ネイティブ モード (Project 2010 形式) のプロジェクトとのプロジェクト間のリンクを作成することはできません。このため、下位互換性モードを無効にした後で、プロジェクトを開いて保存すると、プロジェクトはネイティブ モードに変換されます。ただし、開いて保存していないプロジェクトは互換モードのままになります。Project Server 2010 では、モードの異なるプロジェクトを作成することはもちろん、接続することさえできません。したがって、関連するすべてのプロジェクトを開いて保存し、すべてが Project 2010 形式になるまでは、プロジェクト間のリンクは完全には機能しません。

Project Server 2010 で BCM を無効にすると、Project Server はネイティブ モードで実行されます。ネイティブ モードでは、Project Professional 2010 クライアントのみが Project Server 2010 に接続できます。その一方で、BCM では利用できなかった Project Professional 2010 の機能 (手動でスケジュールされたタスクなど) がネイティブ モードでは利用できるようになります。

Project 2007 互換モード (下位互換モード) を無効にするには

  1. [サーバー設定] ページの [運用ポリシー] セクションで、[その他のサーバー設定] をクリックします。

  2. [その他のサーバー設定] ページの [Project 2007 互換モード] セクションで、[Project 2007 互換モードの有効化] チェック ボックスをオフにします。

  3. [OK] をクリックします。

  4. 変更後に、エンタープライズ グローバル ファイルをチェックアウトし、Microsoft Project Professional 2010 に開く必要があります。エンタープライズ グローバル ファイルで、ささいな変更 (画面上で分割バーをドラッグするなど) を行ってからファイルを保存し、再びチェックインします。この作業は、エンタープライズ グローバル ファイルを Microsoft Project Professional クライアントの新しいバージョンにアップグレードするために必要です。

重要

BCM を無効にした後で、エンタープライズ グローバル ファイルを Project Professional 2010 クライアントにアップグレードする必要があります (手順 4. の操作)。この手順を実行することで、新しいすべてのプロジェクトがネイティブ モードになり、Project Professional 2010 のすべての機能が有効になります (新しいプロジェクトはすべてエンタープライズ グローバル ファイルに基づいて作成されます)。エンタープライズ グローバル ファイルを Microsoft Project Professional クライアントと共にアップグレードしないと、重大な問題が発生する可能性があります。ファイル内のオブジェクト (ビュー、テーブル、フィルターなど) は Office Project 2007 形式のままであるのに、新しいプロジェクトの作成時に Project 2010 形式であるものと見なされます。