モバイル デバイスからフォーム テンプレートへのアクセスを計画する
InfoPath Forms Services は、ブラウザ対応フォームへのモバイル デバイス (HTML、CHTML、XHTML などをサポートするハンドヘルド PDA など) からのアクセスを提供します。モバイル デバイスごとに Web ページの描画が異なるため、フォームの動作は使用されるデバイスによって異なります。
注意
InfoPath Forms Services は、Wireless Access Protocol (WAP) ブラウザはサポートしていません。
モバイル デバイス間の標準化が実現していないため、使用されるデバイスのタイプによってはユーザー エクスペリエンスが大幅に異なる可能性があります。モバイル デバイスが異なると、各デバイスに応じてユーザー インターフェイスが自動的に複数のビューに分割されます。たとえば、以下の状況が考えられます。
改ページ位置の自動修正
一覧で表示と一覧の詳細表示との自動切り替え
編集可能フィールドにおける、独立した編集ビューへの自動切り替え
さらに、モバイル デバイスによってスクリプトの実行をサポートしている場合としていない場合があること、およびモバイル デバイスの多くでメモリと帯域幅の容量が十分でないことが理由で、InfoPath Forms Services では、標準的な Web ブラウザとは異なり、CSA (client-side architecture) を使用することはできません。その代わり、InfoPath Forms Services は ASP.NET モバイル コントロールを使用します。このため、モバイル デバイス ブラウザでは次のようになります。
スクリプトを使用するクライアント側アクションが提供されません。このようなアクションはすべてサーバーにポスト バックされます。
標準的な Web ブラウザで使用されているような帯域外ポストバックを使用しません。代わりに、モバイル デバイス ブラウザでは常に、ページ全体のポストバックを実行します。
したがって、モバイル デバイス ブラウザでは、InfoPath Forms Services にアクセスするデスクトップ ブラウザよりもはるかに頻繁にポスト バックする必要があります。パフォーマンスを最大限に高めるためには、モバイル インフラストラクチャによるサポートを注意深く計画してください。
HTTP 要求が InfoPath Forms Services によって受信されると、サーバーはその要求がモバイル デバイスから来たものかどうかを判別し、適切なページに要求をリダイレクトします。ASP.NET モバイル コントロールも、接続を試行するデバイスを検出して、その接続に使用するプロトコルに自動的に変更することができます。ASP.NET モバイル コントロールの詳細については、Microsoft Web サイトの「Mobile Controls (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=72731&clcid=0x411) を参照してください。
モバイル デバイスによるアクセスを計画するときは、以下の点について考慮する必要があります。
ドキュメントやフォーム テンプレートにアクセスすることが予想されるモバイル デバイスの数。
モバイル デバイスからネットワークへの接続方法 (組織全体に設置されたワイヤレス アクセス ポイント、インターネット経由など)
サーバーにアクセスするモバイル デバイスのタイプについて、標準が存在するかどうか。標準が存在する場合、フォーム テンプレート デザイナにとって、モバイル用フォームの表示を管理しやすくなります。
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