クォータと未使用の Web サイトを管理する
この記事の内容 :
クォータ テンプレート設定を指定する
ごみ箱設定を指定する
使用されていないサイトを自動的に削除する
データの増大と環境内チーム サイトにおける現在のコンテンツの編成方法を管理する際に役立つ設定が、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトの [Web アプリケーションの全般設定] ページにあります。これらの設定は、Web アプリケーション内のすべてのサイトに適用されます。少なくとも次の設定の実装を計画してください。この記事では、各設定について説明します。
チーム サイトの最大サイズを制限する既定のクォータ テンプレートを定義し、適用します。
サイトのごみ箱を起動し、削除済みデータ バックアップを使用します。
使用されていないサイトを自動的に削除します。
クォータ テンプレート設定を指定する
Microsoft Office SharePoint Server 2007 環境内のチーム サイトを対象とした既定のクォータ テンプレートはありません。ただし、基本的には以下の設定をお勧めします。
サイトのサイズが 450 メガバイト (MB) に達すると、自動電子メールがサイト所有者に送信される。
サイトのサイズが 500 MB に達すると、ドキュメントのアップロードがユーザーに対して禁じられる。
これらの設定が適切である場合もありますが、チーム サイトにユーザーが保存すると思われるアイテムのサイズと数を把握する必要があります。また、チーム サイトが組織の要件に従って使用されるように、これらの設定を適切に調整する必要があります。
業務上、特定のチームやグループが通常より大量のコンテンツをチーム サイトに保存しなければならない場合には、特定のサイト コレクションのクォータ制限を調整できます。クォータ制限を調整するには、チームやグループに対応するサイト コレクションを [サイト コレクションのクォータとロック] ページで選択します。現在のクォータ テンプレートを [個々のクォータ] に変更し、適切な制限を指定します。
クォータ テンプレートの計画では、組織内の大半のチーム サイトに適した制限値を選択します。管理性を向上させるため、特定のビジネス ニーズを満たす必要がある場合には、サイト コレクション単位でクォータを調整してください。
ごみ箱設定を指定する
チーム サイトの管理性を向上させる簡単な方法として、ごみ箱の使用があります。ごみ箱を使用すると、管理者の介入、つまりバックアップ テープからの復元を要請しなくても、サイト所有者は削除した項目を復元することができます。
削除済みデータ バックアップには、ユーザーがごみ箱から削除したアイテムが保存されています。削除済みデータ バックアップからアイテムを復元できるのは、サイト コレクション管理者だけです。削除済みデータ バックアップに指定されるサイズの分だけ、チーム サイトの総サイズが増大します。たとえば、チーム サイトの制限値が 500 MB であるときに削除済みデータ バックアップのサイズとして 50% を設定すると、サイトが使用できる総容量は 750 MB となります。これに基づき、データベース容量を計画してください。
削除済みデータ バックアップの中のアイテムは、保存期間 (既定では 30 日) が終了するとごみ箱の場合とまったく同じように自動的に削除されます。ただし、削除済みデータ バックアップのサイズ制限に達した場合には、最も古いアイテムから自動的に削除されます。サイト コレクション管理者は、削除済みデータ バックアップを手動で空にすることもできます。
ごみ箱機能を使用する際には、削除済みデータバックアップを使用するかどうか、使用する場合にはどの程度の容量を割り当てるかという点を考慮することが重要です。重要なドキュメント、ドキュメント ライブラリ内のフォルダ、またはリスト内の列をユーザーが誤って削除した場合に備えて、少なくとも少量 (10% など) の容量を削除済みデータ バックアップに割り当てることを検討してください。
使用されていないサイトを自動的に削除する
使用されていないサイトを自動的に削除することにより、チーム サイトのコンテンツの価値を高めることができます。また、チーム サイト全体のサイズを制御することにもつながります。別の Web アプリケーションでチーム サイトがホストされている場合は、使用されていない Web サイトについての照会を始める前にチームサイトの使用期間を延長することにより、未使用チーム サイトを個人サイトとは別に管理することができます。
組織に適した設定を指定できます。これは、この機能がサイトの実際の使用状況を追跡するのではなく、確認という手段によって機能するためです。このため、サイト所有者が予期せず不在となる可能性を考慮し、短期間のサイトの期限切れ日時や削除日時を設定しないようにする必要があります。また、複数のサイト コレクション管理者を指定し、主管理者が長期に渡って不在となる場合には、バックアップ管理者がサイトの使用状況を確認できるようにする必要があります。
サイトを自動的に削除することにより、Office SharePoint Server 2007 環境を効果的に制御することができます。ただし、サイトが自動的に削除された場合、そのサイトに保存されていたビジネスに不可欠なデータが失われる恐れがあります。このリスクを軽減するには、以下の操作を行うことをお勧めします。
すべてのサイトについて、第 2 の連絡先を要求します。こうすることにより、サイト所有者が不在であったり組織を離脱したりした場合でも、サイトの使用状況を確認するための連絡先が確保されます。第 2 の連絡先がない場合、未使用サイトを削除するまでの日数や通知回数を減らすと、必要なサイトが誤って削除される恐れがあります。[Self-Service Site の管理] をオンにするか、サーバーの全体管理を使用して、サイト コレクションを作成するためのビジネス プロセスとして、この推奨事項を実施してください。
自動的に削除される前に、サイトをアーカイブします。未使用サイトの自動削除を実施している多くの組織では、自動的に削除される前にすべてのサイトをアーカイブするツールの開発にも投資しています。こうすることにより、ビジネスに不可欠な情報が格納されていたサイトを簡単に復元したり、削除されたサイトを将来復元することができるように、コンテンツ データベースを長期間に渡って保存することができます。
クォータと未使用の Web サイトを管理するには、この章の以下の手順を実行します。
関連項目
概念
サイト コレクションとサブサイトの作成、削除、および表示
サイト コレクションの所有権を管理する
サイトの利用状況を分析する
サイトの設定を構成する
サイト コレクションの管理者を管理する (Office SharePoint Server 2007)