ワークフローを計画する (Windows SharePoint Services)
この記事の内容 :
- ワークフローとは
ワークフローとは
企業で行われるほとんどの業務でビジネス プロセスが使用されています。ビジネス プロセスは情報またはドキュメントの流れに依存し、インフォメーション ワーカーがワークグループの決定や成果物の一部となるタスクの完了にどの程度参加するかによって決まります。Windows SharePoint Services 3.0 ではワークフローを使用して、人中心の自動化されたビジネス プロセスを導入できます。
ワークフローが役立つビジネス プロセスの例を以下に示します。
契約の承認 契約を承認または却下する必要がある組織のメンバのために、提案された契約を説明します。
経費報告書 経費報告書や関連する領収書の提出管理、確認、承認、および提出者への払い戻しを行います。
コール センター 顧客による依頼、サポート エンジニアによる調査、技術者への送付および解決、ナレッジ ベースへの追加という流れに沿って、テクニカル サポート インシデントをガイドします。
面接の流れ 就職希望者の面接プロセスを管理します。このプロセスには、面接予約のスケジュール作成および追跡、蓄積した面接のフィードバックをまとめる、次の面接担当者がフィードバックを利用できるようにする、採用または不採用の決定を促すことも含まれます。
コンテンツの発行 企業のインターネット プレゼンス サイトにおけるコンテンツ発行の承認を管理します。
人中心の自動化されたビジネス プロセスを導入する際に多くの IT 部門が直面する問題の 1 つは、プロセスが人の作業方法と統合されないことです。人中心のビジネス プロセスを有効にするには、インフォメーション ワーカーの日常業務の一部になるように、職場で毎日使用する使い慣れたツールおよびアプリケーションと統合する必要があります。電子化された職場では、電子メール、予定表、タスク リスト、グループ作業 Web サイト、および Microsoft Office Outlook 2007、Word 2007 などのクライアント アプリケーションとの統合がここに含まれます。これが、Windows SharePoint Services に基づいたワークフローに実装されている方法です。
Windows SharePoint Services 3.0 では、サイトの作成者がワークフローをライブラリ、リスト、またはコンテンツ タイプと関連付けて、ドキュメントまたはリスト アイテムに対して実行可能にすることができます。ワークフローの進行状況はワークフロー履歴リストに記録され、ワークフローのタスクはタスク リストを使用して関係者に割り当てられます。
Windows SharePoint Services 3.0 のワークフローは Microsoft Windows の Windows Workflow Foundation コンポーネントで作成されているので、ソフトウェア開発者は Microsoft Visual Studio 2005 の Windows Workflow Foundation Designer を使用することで独自のワークフローを作成できます。管理者がこのワークフローをインストールおよび有効にすると、ユーザーは Microsoft Windows で作成されたワークフローを 1 つ以上のライブラリ、リスト、コンテンツ タイプに関連付けることができます。
ユーザーは Microsoft Office SharePoint Designer 2007 を使用して、ユーザー独自のワークフローを作成することもできます。Office SharePoint Designer 2007 を使用して作成された各ワークフローは、単一のリストまたはライブラリに関連付けることができます。Office SharePoint Designer 2007 には、ビジュアル ワークフロー設計環境と、ソース コードを記述しなくてもユーザーがワークフローに追加できる以下のようなワークフロー アクションが含まれています。
リスト メタデータの設定
リスト アイテム (ドキュメントを含む) の作成、コピー、削除、または変更
アイテムのチェックインまたはチェックアウト
ワークフローの一時停止、開始、または停止
電子メール メッセージの送信
アイテムのモデレート状態の設定
アイテムのメタデータの設定
タスクの割り当て
Microsoft Visual Studio 2005 を使用すれば、Office SharePoint Designer 2007 で利用できる独自のワークフロー アクションを作成できます。