ダッシュボード デザイナーを使用してユーザー設定の表フィルターを作成する

 

適用先: SharePoint Server 2010 Enterprise

トピックの最終更新日: 2011-01-26

PerformancePoint ダッシュボード デザイナーを使用してダッシュボード フィルターを作成するときは、ユーザー設定の表フィルター テンプレートを含むさまざまなフィルター テンプレートから選択できます。 ユーザー設定の表フィルター テンプレートは、次のリストに示すような状況で使用します。

  • 複数のデータ ソースからデータを取得する 1 つのダッシュボード フィルターを作成する場合。このフィルターは、ダッシュボードで複数のレポートとスコアカードに接続されます。

  • フィルターに使用する予定のデータ ソースで使用されている既定の名前ではなく、フィルターで使用するアイテムの名前を指定する場合。

  • フィルターで使用する独自のアイテム リストを作成し、そのリストをデータベースにある類似アイテムにマッピングする場合。

ユーザー設定の表フィルター テンプレートを使用してダッシュボード フィルターを作成するときには、通常、次の手順に従います。

  1. 手順 1: 表を作成し、保存する。

  2. 手順 2: 表形式データ ソースを作成する。

  3. 手順 3: ダッシュボード フィルターを作成する。

手順 1: 表を作成し、保存する

ここでは、Microsoft Excel などのアプリケーションを使用して表を作成します。作成する表は、データベース メンバーと完全修飾名をマッピングするマッピング テーブルとして使用されます。これにより、さまざまなデータ ソースの情報を 1 つの表にまとめたり、ダッシュボード ユーザーに表示されるメンバーの名前を構成できます。

ヒント

この記事では、Excel を使用してユーザー設定の表を作成し、構成することを前提としています。ただし、Microsoft SQL Server で SharePoint リストまたは表を使用することもできます。

ユーザー設定の表ダッシュボード フィルターで使用する表を作成するには

  1. Excel を使用して、ダッシュボード フィルターに使用するアイテムを含んでいるデータ テーブルを作成します。

  2. 情報の種類ごとに 1 つの列を使用して、データを列に整理します。たとえば、1 つの列には地域または国を入れ、別の列には市区町村を入れます。

  3. フィルターで次の目的に使用する列を決めます。

    • メンバー   この列には、フィルターに追加するメンバーを入れます。フィルターで階層構造を構築している場合は、この列のメンバーが、その階層の第 2 レベルのメンバーになります。

      手順 3. でダッシュボード フィルターを作成するときに、この "メンバー" 列をダッシュボード デザイナーの [キー] 列として選択します。

    • 親メンバー   この列には、フィルターに追加する親メンバーを入れます。フィルターで階層構造を構築している場合は、親メンバー名がその階層の第 1 レベルのメンバーになります。使用する表によっては、親メンバーの列を指定しない場合があります。

      手順 3. でダッシュボード フィルターを作成するときに、この "親メンバー" 列をダッシュボード デザイナーの [親キー] 列として選択します。

    • 表示名   この列には、ダッシュボードでダッシュボード ユーザーに対して表示するメンバーの名前を入れます。使用する表によっては、既定のメンバーの列を指定しない場合があります。

      手順 3. でダッシュボード フィルターを作成するときに、この "表示名" 列を [表示値] 列として選択します。

    • 既定   この列には、値 "True" および "False" のみを入れる必要があります。また、この列は、集合体のないディメンションとして構成する必要があります。

      手順 3. でダッシュボード フィルターを作成するときに、この "既定" 列を ダッシュボード デザイナーの [既定] 列として使用できます。ただし、"既定" 列がなくてもフィルターは作成できます。

  4. ファイルをコンピューターに保存し、ダッシュボード デザイナーで表形式データ ソースを作成する手順に進みます。

手順 2: 表形式データ ソースを作成する

ここでは、手順 1. で作成した表を使用するデータ接続を作成します。

ユーザー設定の表を使用する表形式データ ソースを作成するには

  1. ダッシュボード デザイナーの [ワークスペース ブラウザー] で、[データ接続] をクリックします。

  2. [ダッシュボード アイテム] グループの [作成] タブで、[データ ソース] をクリックします。

    [データ ソース テンプレートを選択します] ダイアログ ボックスが表示されます。

  3. [テンプレート] ウィンドウで、[Excel ブックからインポート] をクリックし、[OK] をクリックします。

    ヒント

    この記事では、Excel を使用してユーザー設定の表を作成していることを前提としています。SQL Server で SharePoint リストまたは表を使用した場合は、該当する表形式データ ソースのテンプレートを選択してください。

    中央の作業ウィンドウで、[エディター] タブの [インポート] をクリックします。

  4. 作成した Excel ブックを探し、[開く] をクリックします。

    ヒント

    [Excel でのデータの編集] ダイアログ ボックスが表示された場合、Excel ブックの最初の行である可能性がある列見出しを使用するかどうかを指定します。[最初の行をヘッダーにする] チェック ボックスをオンまたはオフにして、[変更の破棄] または [変更の許可] をクリックします。

    Excel ブックのデータは、中央の作業ウィンドウに表示されます。

  5. 中央の作業ウィンドウで、[プロパティ] タブをクリックします。

  6. [名前] ボックスに、データ ソースに使用する名前を入力します。

  7. (オプション) データ ソースの場所を指定するには、[表示フォルダー] をクリックしてから、フォルダーを選択または作成します。

  8. [ワークスペース ブラウザー] でデータ ソースを右クリックし、[保存] をクリックします。ダッシュボード フィルターを作成する手順に進みます。

手順 3: ダッシュボード フィルターを作成する

ここでは、ダッシュボード デザイナーでユーザー設定の表フィルター テンプレートを使用してダッシュボード フィルターを作成します。

ユーザー設定の表フィルター テンプレートを使用するダッシュボード フィルターを作成するには

  1. ダッシュボード デザイナーで、[ワークスペース ブラウザー] の [PerformancePoint コンテンツ] をクリックします。

  2. [作成] タブの [ダッシュボード アイテム] グループで、[フィルター] をクリックします。

    [フィルター テンプレートの選択] ダイアログ ボックスが表示されます。

  3. [フィルター テンプレートの選択] ダイアログ ボックスで [カスタム テーブル] をクリックし、[OK] をクリックします。

    フィルターの作成ウィザードが開きます。

  4. [データ ソースの選択] ページで、使用するデータ ソースを選択し、[次へ] をクリックします。

    • Microsoft SharePoint Server 2010 に保存されているデータ ソースの一覧を表示するには、[SharePoint サイト] タブを使用します。

    • 作成または使用したデータ ソースの一覧を表示するには、[ワークスペース] タブを使用します。

  5. [テーブルのプレビュー] ページで、選択した表に使用できる情報を確認します。ダッシュボード フィルターに使用する列を書き留め、[次へ] をクリックします。

  6. [キー列の選択] ページで、[キー]、[親キー]、[表示値]、および [既定] 設定として使用する列を指定します。

    • [キー] の一覧を使用して、フィルターで使用するメンバーを含んでいる列を指定します。階層構造のフィルターを作成している場合は、[キー] 列がフィルター階層の第 2 レベルのメンバーになります。

    • 階層構造のフィルターを作成している場合は、[親キー] の一覧を使用してフィルター階層の第 1 レベルのメンバーに指定するメンバーを含んでいる列を指定します。階層構造でない場合は、[親キー] の一覧を [(なし)] に設定します。

    • [表示値] の一覧を使用して、フィルターのキャプションに指定するメンバーを含んでいる列を指定します。このキャプションは、PerformancePoint Services によってフィルターにリンクされているすべてのスコアカードとレポートに渡されます。

    • 通常、[既定] の一覧は [(なし)] に設定します。

      "True" および "False" 値を含むディメンションがデータ ソースに含まれていて、そのディメンションに集合体がない場合は、[既定] の一覧でそのディメンションを選択できます。

      重要

      [既定] の一覧を使用して、テキストまたは数値以外の値を含んでいる列を選択しないでください。選択すると、ダッシュボードにエラー メッセージが表示されます。

    [次へ] をクリックします。

  7. [表示方法の選択] ページで、次のいずれかの表示種類を選択します。

    • リスト   このオプションを選択すると、フィルターはドロップダウン メニューの単純なリストとして表示されます。この表示種類を使用すると、ダッシュボードの利用者はリストのアイテムをクリックして、表示する情報を指定します。

    • ツリー   このオプションを選択すると、フィルターは展開可能なツリー コントロールを含むリストとして、ドロップダウン メニューに表示されます。この表示種類を使用すると、ダッシュボードの利用者は、ツリー コントロールを展開した後、フィルターとして適用する 1 つのアイテムまたはアイテムのグループを選択します。

    • 複数選択ツリー   このオプションを選択すると、フィルターは、チェック ボックスの付いた展開可能なツリー コントロールを含むリストとして、ドロップダウン メニューに表示されます。この表示種類を使用すると、ダッシュボードの利用者は、ツリー コントロールを展開した後、フィルターとして使用するアイテムのチェック ボックスをオンにします。

    フィルターに使用する表示の種類を選択した後、[完了] をクリックします。

  8. 中央の作業ウィンドウで、[プロパティ] タブをクリックします。

  9. [名前] ボックスに、フィルターに使用する名前を入力します。

  10. (オプション) フィルターの場所を指定するには、[表示フォルダー] をクリックしてから、フォルダーを選択または作成します。

  11. [ワークスペース ブラウザー] でフィルターを右クリックし、[保存] をクリックします。

フィルターを作成した後は、フィルターをダッシュボード ページに追加してから、1 つ以上のダッシュボード アイテムに接続できます。詳細については、「ダッシュボード デザイナーを使用してフィルターをレポートまたはスコアカードに接続する」を参照してください。

See Also

Concepts

PerformancePoint のダッシュボード フィルターと接続の概要
ダッシュボード デザイナーを使用してダッシュボード フィルター作成する
ダッシュボード デザイナーを使用してダッシュボード ページとリンク アイテムを組み立てる