Disable-CsAdForest

 

トピックの最終更新日: 2012-04-25

Enable-CsAdForest コマンドレットで実行したフォレストの準備タスクを元に戻します。このコマンドレットは、通常、Microsoft Lync Server 2010 をアンインストールする場合に使用されます。

構文

Disable-CsAdForest [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-GlobalCatalog <Fqdn>] [-GlobalSettingsDomainController <Fqdn>] [-GroupDomain <Fqdn>] [-GroupDomainController <Fqdn>] [-Report <String>] [-RootDomainController <Fqdn>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Lync Server 2010 をインストールするときに、Active Directory ドメイン サービス (AD DS) にフォレストレベルの多くの変更を加えます。これらの変更 (Enable-CsAdForest コマンドレットを使用して実行可能) には、Lync Server 2010 固有のオブジェクトと表示指定子の作成や、Lync Server 2010 の管理に必要なユニバーサル セキュリティ グループの作成、これらのグループへのグローバル設定オブジェクトのアクセス管理者権限およびアクセス許可の付与などが含まれます。後で Lync Server 2010 をアンインストールすることを決める場合 (またはセットアップ プロセス中に問題が発生した場合)、このようなフォレストレベルの変更までロールバックする必要がある場合があります。Disable-CsAdForest コマンドレットにより、Enable-CsAdForest コマンドレットにより行われたフォレストレベルの変更をすべて元に戻すことができます。

このコマンドレットを実行すると、Lync Server 2010 のフォレストが無効になるだけでなく、ソフトウェアのすべての旧バージョンのフォレストも無効になります (Microsoft Office Communications Server 2007 R2 など)。たとえば、Lync Server と Office Communications Server 2007 R2 を使用していると仮定します。Disable-CsAdForest コマンドレットを実行すると、ユーザーはどちらのシステムにもログオンできなくなります。

Disable-CsAdForest により実行されるタスクは、以下の Microsoft Office Communications Server 2007 R2 コマンドにより実行されるタスクに似ています。

Lcscmd.exe /forest /action:ForestUnprep

このコマンドレットを実行できるユーザー:Disable-CsAdForest コマンドレットをローカルで実行するためには、エンタープライズ管理者である必要があります。

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 説明

GroupDomain

省略可能

文字列

Lync Server 2010 ユニバーサル グループが作成されたドメインの完全修飾ドメイン名 (FQDN) (-GroupDomain asia.litwareinc.com など)。パラメーターを指定しない場合、Disable-CsAdForest を実行すると、ローカル ドメイン内のユニバーサル グループが検索されます。

GroupDomainController

省略可能

文字列

ユニバーサル グループ情報が保存されているドメイン コントローラーの FQDN です。

GlobalCatalog

省略可能

文字列

ドメイン内のグローバル カタログ サーバーの FQDN です。使用中のドメインの中にアカウントが存在しているコンピューター上で Disable-CsComputer を実行する場合は、このパラメーターは必須ではありません。

GlobalSettingsDomainController

省略可能

文字列

グローバル設定が保存されているドメイン コントローラーの FQDN です。グローバル設定が Active Directory ドメイン サービス (AD DS) 内のシステム コンテナーに保存されている場合は、このパラメーターでルート ドメイン コントローラーを指定する必要があります。グローバル設定が構成コンテナーに保存されている場合は、すべてのドメイン コントローラーが使用でき、このパラメーターを省略できます。

RootDomainController

省略可能

文字列

ルート ドメイン コントローラーの FQDN です。属するドメイン以外のドメインに置かれたリソースにアクセスする必要があるクライアントの信頼パスを作成するために使用されます。

Report

省略可能

文字列

コマンドレット実行時に作成されるログ ファイルのファイル パスを指定できるようにします。次に例を示します。-Report "C:\Logs\DisableForest.html"

Force

省略可能

スイッチ パラメーター

このパラメーターが存在する場合、Disable-CsAdForest によってフォレスト内の少なくとも 1 つのドメインが Lync Server 2010 に準備されていることが検出された場合でも、フォレストの準備ステップのロールバックが強制的に実行されます。存在しない場合、Disable-CsAdForest によってフォレスト内の少なくとも 1 つのドメインが Lync Server 2010 に準備されていることが検出された場合は、コマンドは失敗します。

WhatIf

省略可能

スイッチ パラメーター

実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。

Confirm

省略可能

スイッチ パラメーター

コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。

入力の種類

なし。

戻り値の種類

なし。

-------------------------- 例 1 ------------------------

Disable-CsAdForest

例 1 のコマンドを実行すると、Enable-CsAdForest で実行したフォレストの準備タスクがロールバックされます。Force パラメーターを指定していないため、Disable-CsAdForest によってフォレスト内の少なくとも 1 つのドメインが Lync Server 2010 に準備されていることが検出された場合、コマンドは失敗します。この場合、Disable-CsAdDomain を実行することで、ドメインの準備をロールバックする必要があります。

-------------------------- 例 2 ------------------------

Disable-CsAdForest -Force

例 2 では、Disable-CsAdForest によってフォレスト内の少なくとも 1 つのドメインが Lync Server 2010 に準備されていることが検出された場合でも、フォレストの準備はロールバックされます。Force パラメーターを指定して、ロールバックを強制的に実行しています。