Get-CsConferencingPolicy

構文

Get-CsConferencingPolicy [-Identity <XdsIdentity>] [-LocalStore <SwitchParameter>]

Get-CsConferencingPolicy [-Filter <String>] [-LocalStore <SwitchParameter>]

解説

会議は、Microsoft Lync Server 2010 の重要な部分です。会議を使用すると、ユーザーのグループが同時にオンラインになり、スライドやビデオを表示したり、アプリケーションを共有したり、ファイルを交換したり、コミュニケーションや共同作業を行うことができます。

管理者が会議および会議設定を常に管理していることは重要です。場合によっては、既定では、承認されていないユーザーを含め、任意のユーザーが会議に参加して、会議中に配布されたすべてのスライドや資料を保存できるため、セキュリティに関して考慮が必要になる可能性があります。また、複数の会議を同時に行って、各会議に数百人が参加してビデオを使ったりファイル共有を行ったりする場合には、ネットワークに問題が発生する可能性があるため、帯域幅に問題が発生する可能性もあります。また時折、法的な問題が関係する場合もあります。たとえば、既定では、会議参加者は共有コンテンツに注釈を付けることができます。ただし、これらの注釈は、会議をアーカイブする際に保存されません。組織ですべての電子通信の記録を保つ必要がある場合、注釈を無効にすることができます。

もちろん、会議設定を管理することの必要性と、これらの設定を実際にどのように管理するかは、別の問題です。Lync Server 2010 では、会議は会議ポリシーを使用して管理されます (以前のバージョンのソフトウェアでは、ミーティング ポリシーと呼ばれていました)。既に説明したように、会議ポリシーにより、会議で使用できる機能が決まります。これには、会議に IP オーディオと IP ビデオを組み込むことができるかということから、会議に出席可能な最大参加者数に至るまで、すべての機能が含まれます。会議ポリシーは、グローバル スコープ、サイト スコープ、またはユーザーごとのスコープで構成できます。これにより、どのユーザーがどの機能を利用できるようにするかを決定する場合に、管理者は非常に柔軟に対応できます。

Get-CsConferencingPolicy コマンドレットにより、組織での使用に構成されているすべての会議ポリシーに関する情報を戻すことができます。

このコマンドレットを実行できるメンバー。既定では、次のグループのメンバーが、Get-CsConferencingPolicy コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalUserAdmins、RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Get-CsConferencingPolicy"}

パラメーター

入力の種類

なし。Get-CsConferencingPolicy は、パイプ処理された入力を受け入れません。

戻り値の種類

Get-CsConferencingPolicy を実行すると、Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.Meeting.MeetingPolicy オブジェクトのインスタンスが戻されます。

例

-------------------------- 例 1 --------------------------

Get-CsConferencingPolicy

上記の例では、組織での使用に構成されているすべての会議ポリシーのコレクションを戻しています。

-------------------------- 例 2 --------------------------

Get-CsConferencingPolicy -Identity Global

例 2 では、Identity パラメーターを使用して、取得する情報の範囲を、ID が Global と等しい会議ポリシーに制限しています。ポリシーの Identity が一意である必要があるため、このコマンドを実行するとグローバル会議ポリシーという 1 つのポリシーが戻されます。

-------------------------- 例 3 --------------------------

Get-CsConferencingPolicy -Filter tag:*

上記の例では、Filter パラメーターを使用して、ユーザーごとのスコープで構成されているすべての会議ポリシーのコレクションを戻しています。ワイルドカード値 "tag:*" で、Windows PowerShell に、戻されるデータの範囲を ID が文字列値 "tag:" で始まる会議ポリシーに制限するように指示しています。

-------------------------- 例 4 --------------------------

Get-CsConferencingPolicy | Where-Object {$_.MaxMeetingSize -gt 100}

例 4 では、MaxMeetingSize プロパティが 100 より大きいすべての会議ポリシーのコレクションを戻しています。このコマンドで、まず、Get-CsConferencingPolicy コマンドレットを使用して、組織用に構成されているすべての会議ポリシーのコレクションを戻します。次にこのコレクションは Where-Object コマンドレットにパイプ処理されます。これにより、返りデータを制限して、MaxMeetingSize プロパティが 100 より大きいポリシーにフィルターを適用します。

-------------------------- 例 5 --------------------------

Get-CsConferencingPolicy | Where-Object {$_.AllowExternalUsersToSaveContent -eq $True -and $_.AllowExternalUserControl -eq $True}

上記のコマンドを実行すると、2 つの条件(AllowExternalUsersToSaveContent プロパティが True と等しく、AllowExternalUserControl プロパティも True と等しい) を満たすすべての会議ポリシーが戻されます。これを行うために、このコマンドで、追加パラメーターを指定せずに Get-CsConferencingPolicy を呼び出します。これにより、組織用に構成されているすべての会議ポリシーのコレクションが戻されます。次に、そのコレクションは Where-Object にパイプ処理されて、AllowExternalUsersToSaveContent と AllowExternalUserControl の両方が True となっているポリシーのみを選び出します。-and 演算子で、Where-Object に、オブジェクトを戻すにはそのオブジェクトが指定されたすべての条件を満たしている必要があることを指示します。

-------------------------- 例 6 --------------------------

Get-CsConferencingPolicy | Where-Object {$_.AllowExternalUsersToSaveContent -eq $True -or $_.AllowExternalUserControl -eq $True}

例 6 は、例 5 のコマンドの変化形です。この場合、このコマンドを実行すると、指定された条件(AllowExternalUsersToSaveContent プロパティが True と等しいか、または AllowExternalUserControl プロパティが True と等しい) の少なくとも 1 つ (両方とは限らない) を満たすすべてのポリシーが戻されます。これを行うために、このコマンドで、追加パラメーターを指定せずに Get-CsConferencingPolicy を呼び出します。これにより、組織での使用に構成されているすべての会議ポリシーのコレクションが戻されます。次に、そのコレクションは Where-Object にパイプ処理されて、AllowExternalUsersToSaveContent または AllowExternalUserControl が True と等しいポリシーのみを選び出します。-or 演算子で、Where-Object に、オブジェクトを戻すにはそのオブジェクトが指定された条件のいずれかを満たしている必要があることを指示します。

関連項目

その他のリソース

Grant-CsConferencingPolicy
New-CsConferencingPolicy
Remove-CsConferencingPolicy
Set-CsConferencingPolicy