New-CsUCPhoneConfiguration

構文

New-CsUCPhoneConfiguration -Identity <XdsIdentity> [-CalendarPollInterval <TimeSpan>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-EnforcePhoneLock <$true | $false>] [-Force <SwitchParameter>] [-InMemory <SwitchParameter>] [-LoggingLevel <Off | Low | Medium | High>] [-MinPhonePinLength <Byte>] [-PhoneLockTimeout <TimeSpan>] [-SIPSecurityMode <Low | Medium | High>] [-Voice8021p <Byte>] [-VoiceDiffServTag <Byte>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Lync 2010 Phone Edition は、電話と Microsoft Lync 2010 の融合を表します。Lync 2010 Phone Edition では、ボイス オーバー IP (VoIP) 電話として機能する特別なハードウェア (つまり、Lync 2010 互換の電話) を使用します。また、このハードウェアは、Lync 2010 のようなエンドポイントとしても機能できます。ユーザーは次のことを行えます。現在のステータスの設定、Lync 2010 連絡先のステータスのチェック、新しい連絡先の検索、Lync 2010 で作業をするときに使用する他の多くのアクティビティの実行。

Lync Server 2010 には、Lync 2010 を実行している電話を管理するための多くののコマンドレットが付属しています。たとえば、電話にログオンするために使用する暗証番号 (PIN) の最小桁数や、指定した期間にわたって非アクティブ状態が続いた後に電話を自動的にロックするかどうかなどの設定を制御できます。

統合コミュニケーション (UC) 電話の構成設定は、グローバル スコープ、またはサイト スコープのいずれかで適用できます (サイト スコープで適用した設定は、グローバル スコープで適用した設定に優先します)。Lync Server を初めてインストールする場合は、UC 電話構成設定のセットが 1 つ作成され、グローバル スコープで適用されます。ただし、その後いつでも、New-CsUCPhoneConfiguration コマンドレットを使用して、サイト スコープで適用される設定のコレクションを作成できます。これにより、各個別サイトの独自のニーズに合わせて UC 電話管理を調整できます。

New-CsUCPhoneConfiguration を使用すると、新しい UC 電話設定をサイト スコープで作成できます。1 つのサイトで適用できる設定コレクションは 1 つだけです。たとえば、"site:Redmond" という Identity を持つ設定コレクションを作成しようとし、Redmond サイトには既に UC 電話設定のセットが割り当てられているとします。その場合、コマンドは失敗します。代わりに、既存の設定を削除してから New-CsUCPhoneConfiguration を使用して新しい設定コレクションを作成するか、Set-CsUCPhoneConfiguration を使用して既存の設定を変更するかのいずれかの操作を行う必要があります。

グローバル スコープでは新しい設定のコレクションを作成できません。グローバル スコープでは、Set-CsUCPhoneConfiguration を使用して既存の設定を変更することのみが可能です。

このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが New-CsUCPhoneConfiguration コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsUCPhoneConfiguration"}

パラメーター

入力の種類

なし。New-CsUCPhoneConfiguration は、パイプライン処理された入力を受け入れません。

戻り値の種類

Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.Voice.UcPhoneSettings オブジェクトのインスタンスを作成します。

例

-------------------------- 例 1 ------------------------

New-CsUCPhoneConfiguration -Identity site:Redmond -CalendarPollInterval "00:10:00" -LoggingLevel "Medium"

上記のコマンドでは、Redmond サイト用の UC 電話設定の新しいコレクションを作成します。この例では、必須パラメーター Identity とともに 2 つのオプション パラメーター (CalendarPollInterval と LoggingLevel) を使用します。CalendarPollInterval は、予定表のポーリング タイムを 10 分おきに設定し (00 hours: 10 minutes: 00 seconds)、LoggingLevel は、UC 電話のロギング レベルを Medium に設定します。このコマンドが完了すると、新しい設定が即座に Redmond サイトに適用され、そのサイトのユーザーの UC 電話は新しい設定によって制御されます。Redmond サイトに既に UC 電話設定のコレクションがある場合、このコマンドは失敗します。

-------------------------- 例 2 ------------------------

$x = New-CsUCPhoneConfiguration -Identity site:Redmond -InMemory
$x.CalendarPollInterval = "00:10:00" 
$x.LoggingLevel = "Medium"
Set-CsUCPhoneConfiguration -Instance $x

例 2 は、InMemory パラメーターの使用方法を示しています。このパラメーターを使用すると、メモリー内のみに保存される新しい UC 電話設定セットを作成できます(これらの設定は変数 $x 内に格納されます)。この仮想コレクションを作成した後、この例の 2 行目と 3 行目に示すようなコマンドを使用して、メモリ内のみに保存される設定を変更することができます。行 2 では、CalendarPollInterval プロパティを 10 分に設定し (00 hours: 10 minutes: 00 seconds)、行 3 では、LoggingLevel プロパティを Medium に設定します。

プロパティ値の変更を終えたら、Set-CsUCPhoneConfiguration を使用して、$x に格納した仮想設定を実際の設定コレクションに変え、Redmond サイトに適用することができます。InMemory パラメーターを使用する場合、Set-CsUCPhoneConfiguration を呼び出すまでは、設定が実際には適用されない点に留意してください。このコマンドレットを呼び出さない場合、Windows PowerShell セッションを終了するか変数 $x を削除するとすぐ、仮想設定は削除されます。

関連項目

その他のリソース

Get-CsUCPhoneConfiguration
Remove-CsUCPhoneConfiguration
Set-CsUCPhoneConfiguration