Get-CsUserPoolInfo

構文

Get-CsUserPoolInfo -Identity <UserIdParameter> [-LocalStore <SwitchParameter>]

解説

ユーザーが Microsoft Lync Server 2010 で有効になっている場合、そのユーザーはレジストラー プールに所属している必要があります。このプールには、ユーザーを認証する役割と、ユーザーの現在の状態および場所を追跡する役割があります。ユーザーに割り当てられたレジストラー プールを知る必要がある場合は、以下に示すようなコマンドを使用すると、この情報を取得できます。

Get-CsUser "Ken Myer" | Select-Object RegistrarPool

多くの場合、必要な情報はユーザーのレジストラー プールだけで十分ということがあります。ただし、それ以外の場合、ユーザーに割り当てられたバックアップ レジストラー プール (つまり、プライマリ レジストラー プールが使用不可な場合に使用されるプール)、これらのプールを構成する個別のコンピューターの名前、およびユーザーに割り当てられたユーザー サービス プールなどについても知る必要がある可能性があります。そのような種類の詳細情報は、Get-CsUserPoolInfo コマンドレットを実行すると戻すことができます。

このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが Get-CsUserPoolInfo コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalReadOnlyAdmins。このコマンドレットが割り当てられている役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割すべて (ユーザーが作成したカスタム RBAC の役割を含む) の一覧を戻すには、 プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Get-CsUserPoolInfo"}

パラメーター

入力の種類

文字列または Microsoft.Rtc.Management.ADConnect.Schema.ADUser オブジェクト。Set-CsUser は、Lync Server 2010 で有効にされているユーザー アカウントの SamAccountName を表す、パイプライン処理された文字列値を受け入れます。このコマンドレットでは、パイプライン処理された Active Directory ユーザー オブジェクトの入力も受け入れます。

戻り値の種類

Get-CsUserPoolInfo は、Microsoft.Rtc.Management.Xds.GetOCsUserPoolInfoCmdlet+UserInformation オブジェクトのインスタンスを戻します。

例

-------------------------- 例 1 ------------------------

Get-CsUserPoolInfo "sip:kenmyer@litwareinc.com"

上記のコマンドでは、単一ユーザーのユーザー プール情報を戻しています。このユーザーの SIP アドレスは sip:kenmyer@litwareinc.com です。

-------------------------- 例 2 ------------------------

Get-CsUser | Get-CsUserPoolInfo

例 2 では、Lync Server 2010 が有効になっているすべてのユーザーのユーザー プール情報を戻します。このタスクを実行するため、まずパラメーターを指定せずに Get-CsUser を呼び出して、Lync Server で有効なすべてのユーザーのコレクションを戻しています。次に、このコレクションは Get-CsUserPoolInfo にパイプ処理され、それにより、コレクション内の各ユーザーのプール情報が表示されます。

-------------------------- 例 3 ------------------------

Get-CsUser | Where-Object {$_.RegistrarPool -ne $Null} | Get-CsUserPoolInfo

例 3 に示すコマンドは、例 2 で使用したコマンドの変化形です。例 2 では、Lync Server が有効なすべてのユーザーのプール情報を戻しています。ただし、Lync Server で有効にされていても、レジストラー プールが割り当てられていないユーザーがいる可能性もあります。例 2 に示すコマンドを実行すると、これらの条件に合うユーザーごとにエラー メッセージが表示されますが、例 3 では、それらのエラー メッセージは表示されません。

エラー メッセージを表示しないために、例 3 では、再び Get-CsUser を使用して、Lync Server で有効なすべてのユーザーのコレクションを戻します。ただし、今度はこのコレクションを Where-Object コマンドレットにパイプ処理して、RegistrarPool プロパティが Null 値に等しくないユーザーのみを抽出しています (つまり、レジストラー プールが割り当てられているユーザーです)。次に、フィルター処理済みのこのコレクションは Get-CsUserPoolInfo にパイプ処理され、それにより、フィルター処理済みのコレクション内の各ユーザーのプール情報が表示されます。

-------------------------- 例 4 ------------------------

Get-CsUser | Get-CsUserPoolInfo | Where-Object {$_.PrimaryPoolFqdn -eq "redmond-cs-001.litwareinc.com"}

上記のコマンドでは、プライマリ プール redmond-cs-001.litwareinc.com が割り当てられているすべてのユーザーのプール情報を表示します。これを行うため Get-CsUser を呼び出し、Lync Server で有効になっているすべてのユーザーのコレクションを戻しています。このコレクションは Get-CsUserPoolInfo にパイプ処理され、それにより、コレクション内の各ユーザーのプール情報が取得されます。次に、そのプール情報を Where-Object コマンドレットにパイプ処理し、PrimaryPoolFqdn プロパティが redmond-cs-001.litwareinc.com に等しいユーザーのみを選択しています。

-------------------------- 例 5 ------------------------

Get-CsUser | Get-CsUserPoolInfo | Where-Object {$_.BackupPoolFqdn -eq $Null}

例 5 に示すコマンドでは、バックアップ レジストラー プールが割り当てられていない、すべてのユーザーのプール情報を戻します。このタスクを実行するため、まず Get-CsUser を呼び出して Lync Server で有効になっているすべてのユーザーのコレクションを戻します。次に、この情報は Get-CsUserPoolInfo にパイプ処理され、それにより、コレクション内の各ユーザーのプール情報が取得されます。最後に、そのプール情報を Where-Object にパイプ処理して、BackupPoolFqdn プロパティが Null 値に等しいユーザーのデータのみを表示しています。

-------------------------- 例 6 ------------------------

Get-CsUserPoolInfo "Ken Myer" | Select-Object -Expand PrimaryPoolMachinesInPreferredOrder

例 6 では、Ken Myer のレジストラー プールを構成している個別のコンピューターについて報告しています。この情報を取得するには、まず、Get-CsUserPoolInfo を呼び出して、Ken Myer のユーザー アカウントに関連するデータを戻します。次に、このデータは Select-Object コマンドレットにパイプ処理されます。Select-Object では、Expand パラメーターを使用して、PrimaryPoolMachinesInPreferredOrder プロパティに保存されている情報を "展開" します。プロパティの展開とは、そのプロパティに格納されているすべての値を読みやすい形式で画面上に表示することを意味しています。