ダイヤルイン会議の計画

 

トピックの最終更新日: 2012-07-19

Microsoft Lync Server 2010 通信ソフトウェアの展開プロセスを開始する前に、次のことを計画する必要があります。

  • 公衆交換電話網 (PSTN) への接続に使用する構成

  • ダイヤルイン アクセス番号にダイヤルイン会議の地域を割り当てるための戦略

  • 会議ディレクトリを作成するための戦略

ダイヤルイン PSTN 接続の計画

ダイヤルイン会議には、少なくとも 1 つの仲介サーバーと少なくとも 1 つの PSTN ゲートウェイが必要です。

仲介サーバーは、中央サイトまたはブランチ サイトに展開できます。 中央サイトでは、仲介サーバーをフロント エンド プールまたは Standard Edition サーバー上に併置するか、スタンドアロンのサーバー上またはプールに展開できます。 ブランチ サイトでは、仲介サーバーをスタンドアロンのサーバー上か、存続可能ブランチ アプライアンスのコンポーネントとして展開できます。

PSTN ゲートウェイは、中央サイトまたはブランチ サイトに展開できます。 ブランチ サイトでは、PSTN ゲートウェイは、スタンドアロンの場合と存続可能ブランチ アプライアンスのコンポーネントの場合があります。

note注:
音声ビデオ (A/V) 会議サーバーではメディア バイパスをサポートしていないため、ダイヤルイン会議ではメディア バイパスは使用されません。

ダイヤルイン会議のための仲介サーバーと PSTN ゲートウェイの構成の計画の詳細については、「計画」のドキュメントの「仲介サーバーのコンポーネントとトポロジ」を参照してください。

ダイヤルイン会議の地域の計画

ダイヤルイン構成時に、ダイヤル プランとダイヤルイン会議アクセス番号を作成します。 ダイヤル プランは、通話のルーティングのために、電話番号の桁数と数字パターンを指定して電話番号を標準の E.164 形式に変換する、正規化ルールのセットです。 ダイヤルイン会議アクセス番号は、会議に参加するために参加者が発信する番号です。

すべてのダイヤルイン会議アクセス番号を、少なくとも 1 つのダイヤル プランに関連付ける必要があります。 ダイヤルイン会議の地域により、ダイヤルイン会議アクセス番号をダイヤル プランに関連付けます。 ダイヤル プランを設定するときに、そのダイヤル プランに適用されるダイヤルイン会議の地域を指定します。 次に、ダイヤルイン アクセス番号を作成するときに、アクセス番号を該当するダイヤル プランに関連付ける地域を選択します。

ダイヤル プランを作成するときに、ダイヤル プランのスコープとして ユーザー スコープ、プール スコープ、またはサイト スコープを指定します。 すべてのユーザーに、そのユーザーに適用される最も狭いスコープからダイヤル プランが割り当てられます。 たとえば、ユーザー レベルのダイヤル プランが適用される場合、ユーザーにはユーザー レベルのダイヤル プランが割り当てらます。 ユーザー レベルのダイヤル プランが適用されない場合、そのユーザーにはプール レベルのダイヤル プランが割り当てられます。 プール レベルのダイヤル プランが適用されない場合、そのユーザーにはサイト レベルのダイヤル プランが割り当てられます。 サイト レベルのダイヤル プランが適用されない場合、そのユーザーにはグローバル ダイヤル プランが割り当てられます。

ダイヤル プランを構成する前に、地域にどのように名前を指定してその地域をどのように使用するのかを計画することが重要です。 ダイヤルイン会議の地域には、次の考慮事項が適用されます。

  • 地域は通常、1 つのオフィスまたはオフィスのグループに関連付けられた地理的地域です。

  • 言語をダイヤル アクセス番号に関連付けます。 複数の言語が使用されている地理的地域をサポートしている場合、複数の言語をサポートするよう地域をどのように定義するのかを決定する必要があります。 たとえば、地理的条件と言語の組み合わせに基づいて複数の言語を定義したり、地理的条件に基づいて 1 つの地域を定義し、各言語に異なるダイヤルイン アクセス番号を付与することができます。

  • ユーザーが会議をスケジュールする際、既定では、会議にはそのユーザーのダイヤル プランで指定されている地域が使用されます。

  • 既定では、その地域のすべてのダイヤルイン アクセス番号が会議出席依頼に含まれます。

  • 明確に認識できるよう、地域に名前を指定することが重要です。 ユーザーは、地域の名前を使用して、異なるアクセス番号を会議出席依頼に含めるよう、会議の地域を変更できます (Microsoft Outlook を使用して会議をスケジュールする場合、ユーザーは Microsoft Lync 2010 用オンライン ミーティング アドイン を使用して地域を変更します)。

  • 会議にダイヤルインする招待されたユーザーが会議出席依頼で地域のアクセス番号を確認できるよう、地域を設計する必要があります。

  • Lync Server 管理シェル コマンドレットを使用して、地域内のアクセス番号をダイヤルイン会議の設定 Web ページに表示する順序 (および会議出席依頼に表示する順序) を構成できます。

  • すべての場所のすべてのユーザーが、任意のダイヤルイン アクセス番号を発信して会議に参加できます。

会議ディレクトリの計画

会議ディレクトリには、Microsoft Lync 2010 を使用している場合に参加者が会議に参加するために使用する英数字のミーティング ID と、ダイヤルイン会議の参加者が会議に参加するために使用する数字のみの電話会議 ID との間マッピングが保持されます。 電話会議 ID の形式は次のとおりです。

<housekeeping digit (1 digit)><conference directory (usually 1-2 digits)><conference number (variable number of digits><check digit (1 digit)>

複数の会議ディレクトリを作成すると、大量の電話会議が作成されるまで、電話会議 ID は短いままです。ユーザーあたりの電話会議の数が一般的な組織の場合、プール内の 999 ユーザーごとに 1 つの会議ディレクトリを作成することをお勧めします。このガイドラインを使用することで、通常、短い会議 ID を保持できます。しかし、会議ディレクトリの数が (複数のプールにまたがって) 9 を超えると、追加の電話会議をサポートするために電話会議 ID が大きくなります。