New-CsRgsTimeRange

 

トピックの最終更新日: 2012-03-23

新しい応答グループ時間の範囲を作成します。応答グループ アプリケーションでは時間の範囲を使用して、ある営業日の開始時間と終了時間を指定します。たとえば、ヘルプ デスク担当者が日曜日の正午から午後 5 時までに限り応答できる場合、日曜日に対して、開始時間を正午、終了時間を午後 5 時とする時間の範囲を作成します。

構文

New-CsRgsTimeRange -CloseTime <Nullable> -OpenTime <Nullable> [-Name <String>]

解説

応答グループ アプリケーションでは営業時間コレクションを使用して、エージェントが通常電話に応答できる曜日および時間帯を記録します。たとえば、ヘルプ デスクが毎週月曜日の午前 7 時から午後 7 時まで営業しているとします。この場合、次の 2 つを実行する必要があります。まず、New-CsRgsHoursOfBusiness コマンドレットを使用して、ヘルプ デスクの営業時間のコレクションを作成する必要があります。さらに、MondayTimeRange1 プロパティを変更して、ヘルプ デスクが午前 7 時に開始し、午後 7 時に終了することを指定する必要があります。

既存の営業時間コレクションの変更には、Set-CsRgsHoursOfBusiness コマンドレットを使用する必要があります。しかし、このコマンドを使用して、時間の範囲プロパティを直接変更することはできません。たとえば、Set-CsRgsHoursOfBusiness には MondayTimeRange1 プロパティと同様のパラメーターはありません。代わりに、営業時間コレクションの変更には、Get-CsRgsHoursOfBusiness を使用してコレクションを取得し、メモリ内のみでそのコレクションを変更し、その後 Set-CsRgsHoursOfBusiness を使用して、実際の営業時間コレクションにこの変更を書き込む必要があります。

たいていの場合、ある曜日 (複数も可能) の開始時間または終了時間を変更する目的で営業時間コレクションを変更します。開始時間および終了時間を変更するには、New-CsRgsTimeRange コマンドレットを使用してこれらの時間を指定する必要があります。このコマンドレットを呼び出すときには、戻り値をオブジェクト参照変数に格納する必要があります。その後、この変数を使用して、コレクションの営業時間内の開始時間と終了時間を設定します。

また、新しい営業時間コレクションの作成時には常に、New-CsRgsTimeRange を使用して、開始時間と終了時間を指定する必要があります。

このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが、New-CsRgsTimeRange コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalUserAdmins、RTCUniversalServerAdmins、RTCUniversalReadOnlyAdmins。しかし、このコマンドレットはメモリ内のオブジェクトを作成し、自身ではシステムを変更することはないため、基本的には誰でも実行することができます。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsRgsTimeRange"}

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 説明

CloseTime

必須

TimeSpan

営業時間が終了する時刻。CloseTime の形式は 24 時間制で指定する必要があります。たとえば、午後 9 時に終了する営業時間を示すには、次のような形式を使用します。-CloseTime "21:00"

OpenTime

必須

TimeSpan

営業時間が開始する時刻。OpenTime の形式は 24 時間制で指定する必要があります。たとえば、午後 1 時 30 分に開始する営業時間を示すには、次のような形式を使用します。-OpenTime "13:30"

Name

省略可能

文字列

作成する時間の範囲の一意の識別子。Name は最大 128 文字に制限されます。

入力の種類

なし。New-CsRgsTimeRange はパイプライン処理された入力を受け入れません。

戻り値の種類

New-CsRgsTimeRange は、Microsoft.Rtc.Rgs.Management.WritableSettings.TimeRange オブジェクトの新しいインスタンスを作成します。

-------------------------- 例 1 ------------------------

$sundayHours = New-CsRgsTimeRange -Name "Sunday hours" -OpenTime "08:30" -CloseTime "13:30"
$y = Get-CsRgsHoursOfBusiness -Identity Service:ApplicationServer:atl-cs-001.litwareinc.com -Name "Help Desk Hours" 
$y.SundayHours1 = $sundayHours
Set-CsRgsHoursOfBusiness -Instance $y

上記の例は、New-CsRgsTimeRange コマンドレットを使用して、既存の営業時間セットのプロパティを変更する方法を示しています。この例では、最初に New-CsRgsTimeRange を呼び出して、"Sunday hours" という名前の新しい時間の範囲を作成しています。この時間の範囲は、開始時間を午前 8 時 30 分 (08:30) に設定し、終了時間を午後 1 時 30 分 (13:30) に設定しています。時間の範囲は、このコマンドによってメモリ内のみで作成され、$sundayHours という名前の変数に格納されています。

時間の範囲の構成後、例の 2 つ目のコマンドで Get-CsRgsHoursOfBusiness を使用して、(ApplicationServer:atl-cs-001.litwareinc.com サービス上で見つかった) Help Desk Hours という名前の営業時間コレクションが戻されます。この戻されたコレクションは、$y という名前の変数に格納されています。

コレクションの取得後、3 つ目のコマンドで、SundayHours1 プロパティの値を $sundayHours に設定しています。これは、新しく作成された時間の範囲を含むオブジェクト参照です。このコマンドの完了後、Set-CsRgsHoursOfBusiness を使用して、Help Desk Hours 営業時間コレクションにこの変更が書き込まれます。Set-CsRgsHoursOfBusiness を呼び出さなければ、新しく作成された時間の範囲はメモリ内にのみ存在し、Windows PowerShell を閉じるか $sundayHours 変数を削除すると、その変更は即座に消失します。この場合、Help Desk Hours 営業時間コレクションは更新されません。

-------------------------- 例 2 ------------------------

$sundayHours = New-CsRgsTimeRange -Name "Sunday hours" -OpenTime "08:30" -CloseTime "13:30"
New-CsRgsHoursOfBusiness -Parent Service:ApplicationServer:atl-cs-001.litwareinc.com -Name "Help Desk Hours" -SundayHours1 $sundayHours

例 2 は、新しい応答グループ時間の範囲を作成し、新しい営業時間セット内でこの時間の範囲を使用する方法を示しています。この例の最初のコマンドでは、New-CsRgsTimeRange コマンドレットを使用して、Sunday Hours という名前の新しい時間の範囲を作成しています。この時間の範囲の OpenTime は午前 8 時 30 分 ("08:30") に設定され、CloseTime は午後 1 時 30 分 ("13:30"。24 時間制の形式を使用した場合の 13 時 30 分) に設定されます。戻される時間の範囲オブジェクトは、$sundayHours という名前の変数に格納されています。

2 つ目のコマンドで New-CsRgsBusinessHours コマンドレットを使用して、Help Desk Hours という名前の新しい営業時間コレクションを作成しています。このコマンドは、$sundayHours 変数は、SundayHours1 プロパティの時間の範囲を指定しています。

関連項目

その他のリソース

New-CsRgsHoursOfBusiness
Set-CsRgsHoursOfBusiness