Set-CsSimpleUrlConfiguration

 

トピックの最終更新日: 2012-10-17

既存の簡単な URL 構成コレクションを変更します。簡単な URL を使用すると、ユーザーが会議に容易に参加したり、管理者が Microsoft Lync Server 2010 コントロール パネル コントロール パネルに容易にログオンしたりできます。

構文

Set-CsSimpleUrlConfiguration [-Identity <XdsIdentity>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-SimpleUrl <PSListModifier>] [-Tenant <Nullable>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

Set-CsSimpleUrlConfiguration [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-Instance <PSObject>] [-SimpleUrl <PSListModifier>] [-Tenant <Nullable>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Microsoft Office Communications Server 2007 R2 では、会議には次のような URL が割り当てられていました。

https://imdf.litwareinc.com/Join?uri=sip%3Akenmyer%40litwareinc.com%3Bgruu%3Bopaque%3Dapp%3Aconf%3Afocus%3Aid%3A125f95a0b0184dcea706f1a0191202a8\&key=EcznhLh5K5t

ただし、このような URL はわかりやすくはないため、明らかに他のメンバーに伝えやすいものではありません。Lync Server 2010 で導入された簡単な URL では、ユーザーに次のような URL を提供することで、これらの問題に対処できるようになりました。

https://meet.litwareinc.com/kenmyer/071200

簡単な URL は、以前のバージョンの Office Communications Server で使用されていた URL よりも改善されています。ただし、簡単な URL は自動的には作成されません。ユーザーが URL を構成する必要があります さらに、各 URL に対応する DNS (ドメイン ネーム システム) レコードの作成、外部アクセスで使用するためのリバース プロキシ ルールの構成、フロントエンド サーバー 証明書に対する簡単な URL の追加などを実行する必要もあります。

Lync Server を使用して、3 つの異なる簡単な URL を作成することができます。

Meet - 会議に使用します。各 SIP ドメインに少なくとも 1 つの会議 URL がある必要があります。

Admin - 管理者に Lync Server 2010 コントロール パネルを示すために使用します。

Dialin - ダイヤルイン会議 Web ページに使用します。

簡単な URL は、簡単な URL 構成のコレクションに格納されます。Lync Server をインストールすると、グローバル コレクションが作成されます。サイト スコープでカスタム コレクションを作成することもできます。これにより、サイトごとに異なる簡単な URL を使用できます。

簡単な URL 構成コレクションは、New-CsSimpleUrlConfiguration コマンドレットを使用して作成します。その後、さらに別のコマンドレット (New-CsSimpleUrlSet-CsSimpleUrlConfiguration など) を使用して、これらのコレクションを簡単な URL に設定できます。また、コレクションを作成した後、Set-CsSimpleUrlConfiguration を使用してそれらのコレクション内に格納された URL を変更できます。

簡単な URL をコレクションに追加するのはかなり直接的です。まず、New-CsSimpleUrlNew-CsSimpleUrlEntry を使用して、メモリ内専用の URL を作成します。次に、Add コマンドを使用して、新しい URL を既存のコレクションに追加します。または、Replace メソッドを使用して、既存の URL をすべて新しい URL に置き換えることもできます。

コレクションから URL を削除するのは、もう少し面倒です。なぜなら、まずその URL への新しいオブジェクト参照 (既存の URL を模倣するものです) を作成し、次にそのオブジェクト参照と Remove メソッドを使って URL を削除しなければならないからです。

簡単な URL のコレクションを更新した後、Enable-CsComputer コマンドレットを実行する必要があります。

このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが、Set-CsSimpleUrlConfiguration コマンドレットのローカル実行を承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Set-CsSimpleUrlConfiguration"}

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 説明

Identity

省略可能

Xds Identity

変更する簡単な URL のコレクションの一意の識別子です。グローバル コレクションを変更するには、次の構文を使用します。-Identity global です。サイト スコープのコレクションを変更するには、次のような構文を使用します。-Identity "site:Redmond" です。

このパラメーターが指定されていない場合は、グローバル コレクションが変更されます。

Instance

省略可能

SimpleUrlConfiguration オブジェクト

個々のパラメーター値を設定するのではなく、オブジェクトへの参照をコマンドレットに渡せるようにします。

SimpleUrl

省略可能

PS リスト修飾子

このコレクションに構成される簡単な URL です。これらの URL は、New-SimpleUrl コマンドレットと New-SimpleUrlEntry コマンドレットを使って作成する必要があります。

Force

省略可能

スイッチ パラメーター

コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。

Tenant

省略可能

Guid

Lync Server 2010 の社内バージョンでは、このパラメーターを使用しません。

WhatIf

省略可能

スイッチ パラメーター

実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。

Confirm

省略可能

スイッチ パラメーター

コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。

入力の種類

Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Settings.SimpleUrl.SimpleUrlConfiguration オブジェクト。Set-CsSimpleUrlConfiguration は、簡単な URL 構成オブジェクトに関する、パイプ処理されたインスタンスを受け入れます。

戻り値の種類

なし。

-------------------------- 例 1 ------------------------

Set-CsSimpleUrlConfiguration -Identity "site:Redmond" -SimpleUrl $Null

例 1 に示すコマンドは、Redmond サイトの簡単な URL をすべて削除します。ただし、簡単な URL の実際のコレクションは削除しません (コレクションはそのまま存在しますが、その中に URL は含まれなくなります)。これを行うため SimpleUrl パラメーターを使用し、パラメーター値を Null ($Null) に設定しています。これによって、コレクションから簡単な URL がすべて削除されます。

-------------------------- 例 2 ------------------------

$urlEntry = New-CsSimpleUrlEntry -Url "https://meet.fabrikam.com"
$simpleUrl = New-CsSimpleUrl -Component "meet" -Domain "fabrikam.com" -SimpleUrlEntry $urlEntry -ActiveUrl "https://meet.fabrikam.com"

Set-CsSimpleUrlConfiguration -Identity "site:Redmond" -SimpleUrl @{Add=$simpleUrl}

上記の例は、簡単な URL の既存のコレクションに新しい URL を追加する方法を示しています。まず、この例の最初のコマンドでは New-CsSimpleUrlEntry を使用して、https://meet.fabrikam.com を示す URL エントリを作成しています。この URL エントリは $urlEntry という名前の変数に格納されます。

2 つ目のコマンドでは New-CsSimpleUrl を使用して、メモリ内専用の簡単な URL のインスタンスを作成しています。この例では、URL コンポーネントを Meet に、ドメインを fabrikam.com に、ActiveUrl を https://meet.fabrikam.com に設定しています。また、最初のコマンドで作成した URL エントリ $urlEntry を使用して、SimpleUrl プロパティを $urlEntry に設定しています。

URL を作成して $simpleUrl というオブジェクト参照に格納した後に、例にある最後のコマンドで新しい URL を Redmond サイトの簡単な URL のコレクションに追加します。Set-CsSimpleUrlConfiguration コマンドレット、SimpleUrl パラメーター、およびパラメーター値 @{Add=$simpleUrl} を使用することでこれを行っています。この構文では、オブジェクト参照 $simpleUrl に保存した URL を SimpleUrl プロパティに追加します。

-------------------------- 例 3 ------------------------

$urlEntry = New-CsSimpleUrlEntry -Url "https://fabrikam.vdomain.com"
$simpleUrl = New-CsSimpleUrl -Component "meet" -Domain "fabrikam.com" -SimpleUrlEntry $urlEntry -ActiveUrl "https://meet.fabrikam.com"

Set-CsSimpleUrlConfiguration -Identity "site:Redmond" -SimpleUrl @{Remove=$simpleUrl}

例 3 に示すコマンドは、簡単な URL コレクションから簡単な URL を削除する方法を示しています。Set-CsSimpleUrlConfiguration は URL オブジェクトと共に使用する必要があるため、この例ではまず、削除する URL とまったく同じプロパティ値を含む新しいオブジェクトを作成しています。それを行うため、最初のコマンドでは New-CsSimpleUrlEntry を使用して、https://meet.fabrikam.com を示す URL エントリを作成しています。この URL エントリは $urlEntry という名前の変数に格納されます。

URL エントリを作成した後、2 つ目のコマンドでは New-CsSimpleUrl を使用して、簡単な URL のメモリ内インスタンスを作成しています。この例では、URL コンポーネントを Meet に、ドメインを fabrikam.com に、ActiveUrl を https://meet.fabrikam.com に設定しています。また、最初のコマンドで作成した URL エントリ $urlEntry を使用して、SimpleUrl プロパティを $urlEntry に設定しています。これによって、削除する URL と同じプロパティ値を持つメモリ内専用の URL ($simpleUrl) が作成されます。

次にこの例の最後のコマンドでは、Redmond サイトの簡単な URL のコレクションから URL を削除しています。Set-CsSimpleUrlConfiguration コマンドレット、SimpleUrl パラメーター、およびパラメーター値 @{Remove=$simpleUrl} を使用することでこれを行っています。この構文は、オブジェクト参照 $simpleUrl に格納されている URL を SimpleUrl プロパティから削除するだけです。