New-CsTrustedApplicationPool

 

トピックの最終更新日: 2012-03-27

信頼されたアプリケーションをホストするコンピューターが含まれる新しいプールを作成します。

構文

New-CsTrustedApplicationPool -Identity <XdsGlobalRelativeIdentity> [-AppSharingPortCount <UInt16>] [-AppSharingPortStart <UInt16>] [-AudioPortCount <UInt16>] [-AudioPortStart <UInt16>] [-ComputerFqdn <Fqdn>] [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-OutboundOnly <$true | $false>] [-Registrar <String>] [-RequiresReplication <$true | $false>] [-Site <String>] [-ThrottleAsServer <$true | $false>] [-TreatAsAuthenticated <$true | $false>] [-VideoPortCount <UInt16>] [-VideoPortStart <UInt16>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Microsoft Lync Server 2010 展開内で信頼されたアプリケーションを実行しているコンピューターは、信頼されたアプリケーション専用の個別のプールに追加することをお勧めします。ただし、信頼されたアプリケーション コンピューターを、それ以外の目的でも使用される既存のプールに追加することができます。プールがトポロジの一部として既に存在する場合、このコマンドレットは、そのプールに関連付けられた (ExternalServer のサービス役割をもつ) 外部サービスを作成します。プールが存在しない場合、このコマンドレットはプールと対応するサービスを作成します(すべての既存のプールの一覧を取得するには、Get-CsPool コマンドレットを呼び出します)。

新しい信頼されたアプリケーション プール (新しい外部サービス) を作成すると、そのプールに割り当てられた新しい信頼されたアプリケーション コンピューターも作成されます。このコンピューターには、既定でプールと同じ完全修飾ドメイン名 (FQDN) が割り当てられます。ただし、このコマンドレットの ComputerFqdn パラメーターを使用して FQDN に独自の値を指定できます。プールにコンピューターを追加する予定の場合は、プールの FQDN とは異なる ComputerFqdn 値を指定する必要があります。プールにコンピューターを追加するには、New-CsTrustedApplicationComputer コマンドレットを呼び出します。

このコマンドレットを実行できるユーザー:既定では、次のグループのメンバーが、New-CsTrustedApplicationPool コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。

Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "New-CsTrustedApplicationPool"}

パラメーター

パラメーター 必須かどうか 説明

Identity

必須

XdsGlobalRelativeIdentity

新しいプールの FQDN。プールを作成するときの Identity 値はプールの FQDN であるのに対し、新しいプールの ID として格納される値は、実際には自動生成されるプールのサービス ID です。ここで入力する Identity は、PoolFqdn として保存されます。

AppSharingPortCount

省略可能

Uint16

アプリケーション共有接続で使用可能なポート範囲内のポート数。

既定値は次のとおりです。0

AppSharingPortStart

省略可能

UInt16

アプリケーション共有接続で使用可能なポート範囲の最初のポート番号。

AudioPortCount

省略可能

UInt16

オーディオ接続で使用可能なポート範囲内のポート数。

既定値は次のとおりです。0

AudioPortStart

省略可能

UInt16

オーディオ接続で使用可能なポート範囲の最初のポート番号。

ComputerFqdn

省略可能

FQDN

信頼されたアプリケーション プールを作成すると、そのプールの一部となる信頼されたアプリケーション コンピューターが自動的に作成されます。既定で、そのコンピューターはプールと同じ FQDN を受け取ります。このパラメーターに値を入力して、プールの FQDN とは異なるコンピューターの FQDN を指定します。プールにコンピューターを追加する予定の場合は、このパラメーターの値として、プールの FQDN とは異なる値を入力する必要があります。

OutboundOnly

省略可能

ブール値

信頼されたアプリケーションがプール内のサーバーへの接続を開始できるかどうかを指定します。すべての接続が、アプリケーションではなくサーバーから開始されるようにする場合は、この値を True に設定します。

既定値は次のとおりです。False

Registrar

省略可能

文字列

プールのレジストラー サービスのサービス ID または FQDN。

このパラメーターは省略可能ですが、(New-CsTrustedApplicationEndpoint コマンドレットを使用して) 新しい信頼されたアプリケーション エンドポイントを作成し、そのエンドポイントをレジストラーとの依存関係がないプールに割り当てようとすると、エラー メッセージが表示され、エンドポイントは作成されません。また、レジストラーに関連付けられていない信頼されたアプリケーション プールを削除することはできません。

RequiresReplication

省略可能

ブール値

このプールでレプリケーションが必要かどうかを指定します。レプリケーションが不要な場合はこの値を False に設定します。Microsoft Outlook Web Access および手動でプロビジョニングしたアプリケーションの場合は、通常、このパラメーターを False に設定します。

既定値は次のとおりです。True

Site

省略可能

文字列

このプールが所属するサイトのサイト ID。サイトの SiteId プロパティを取得するには、Get-CsSite コマンドレットを呼び出します。サイトの ID ではなく、SiteId プロパティを使用する必要があります。また、SiteId の前に "site:" という文字列を含めることはできません。SiteId のみ入力します。さらに、Get-CsSite で取得した SiteId を入力しますが、新しい信頼されたアプリケーション プールの SiteId プロパティにはサイトの ID が含まれます。たとえば、サイトの SiteId が Main でサイトの ID が site:Redmond1 の場合、New-CsTrustedApplicationPool を呼び出すときに -Site Main と入力する必要がありますが、その後で Get-CsTrustedApplicationPool を呼び出すと、SiteId は site:Redmond1 と表示されます。

Identity で指定したプールが既に存在する場合は、Site を指定する必要はありません。プールが存在しない場合、このパラメーターは必須です。

ThrottleAsServer

省略可能

ブール値

プール内のサーバーと信頼されたアプリケーション間の接続をクライアントとして制限するには、このパラメーターを false に設定します。これにより、サーバーとして接続を制限する既定の True よりも、接続に対しての制限がより大きくなります。接続を制限することで、同時に発生するトランザクション数を制限します。

既定値は次のとおりです。True

TreatAsAuthenticated

省略可能

ブール値

プール内のサーバーに接続する信頼されたアプリケーションに対して、認証が必要かどうかを指定します。信頼されたアプリケーションに対して認証が行われるようにする場合は、このパラメーターを False に設定します。既定値の True にすると、信頼されたアプリケーションは、既に認証済みという前提で接続を許可されます。

既定値は次のとおりです。True

VideoPortCount

省略可能

UInt16

ビデオ接続で使用可能なポート範囲内のポート数。

既定値は次のとおりです。0

VideoPortStart

省略可能

Uint16

ビデオ接続で使用可能なポート範囲の最初のポート番号。

Force

省略可能

SwitchParameter

変更を行う前に表示されるように設定されているすべての確認メッセージを表示しないようにします。

WhatIf

省略可能

SwitchParameter

実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。

Confirm

省略可能

SwitchParameter

コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。

入力の種類

なし。

戻り値の種類

Microsoft.Rtc.Management.Xds.DisplayExternalServer 型のオブジェクトを作成します。

-------------------------- 例 1 ------------------------

New-CsTrustedApplicationPool -Identity TrustPool.litwareinc.com -Registrar pool0.litwareinc.com -Site Redmond

この例では、FQDN が TrustPool.litwareinc.com である新しいプールを作成します。Identity パラメーターを使用して新しい FQDN を指定します。次に、値を pool0.litwareinc.com にして Registrar パラメーターを使用し、新しいプールをその FQDN のレジストラー サービスと関連付けます。最後に、値を Redmond にして Site パラメーターを使用し、このプールが Redmond サイトの一部になるように指定します。

Site の値は SiteId です (取得するには、Get-CsSite を呼び出します)。ただし、サイトの ID は、新しい信頼されたアプリケーション プールとともに格納されます。たとえば、サイトの ID が site:Redmond1 で SiteId が NA の場合、New-CsTrustedApplicationPool を呼び出すときに、NA を Site パラメーターの値として使用する必要があります。ただし、後で NA サイトのすべての信頼されたアプリケーション プールを検索する場合は、次のように where 句で ID の値を使用します。

Get-CsTrustedApplicationPool | Where-Object {$_.SiteId –eq "site:Redmond1"}

-------------------------- 例 2 ------------------------

New-CsTrustedApplicationPool -Identity TrustPool.litwareinc.com -Registrar Registrar:redmond.litwareinc.com -Site Redmond -ComputerFqdn AppServer.litwareinc.com

例 2 は例 1 と同じですが、レジストラー サービスの FQDN を指定する代わりに、サービス ID の Registrar:redmond.litwareinc.com を使用しました。また、ComputerFqdn パラメーターの値を指定しました。プールを作成すると、コンピューターもそのプール内に作成されます。既定では、そのコンピューターの FQDN はプールと同じになります。例では、このプールにあるコンピューターに、AppServer.litwareinc.com という別の FQDN を指定しています。