メディア品質概要レポート

 

トピックの最終更新日: 2012-05-21

メディア品質概要レポートには、エンタープライズ VoIP ピアツーピア通話、エンタープライズ VoIP 電話会議通話、公衆交換電話網 (PSTN) に少なくとも部分的に依存する通話など、さまざまな種類のエンドポイントの品質データ全体が示されます。

フィルター

フィルターは、細かく絞り込んだデータ セットを返したり、返されたデータをさまざま方法で表示したりする方法として利用できます。たとえば、メディア品質概要レポートでは、返されたデータをアクセスの種類 (つまり、内部アクセスまたは外部アクセス) のようなことや有線/ワイヤレス ネットワーク接続でフィルターできます。また、データをグループ化する方法を選択することもできます。この場合は、通話が、時間、日、週、または月を基準にグループ化されています。

次の表に、メディア品質概要レポートで使用できるフィルターを示します。

メディア品質概要レポートのフィルター

名前 説明

[開始]

時間範囲の開始日と開始時刻。データを時間単位で表示するには、次のように開始日と開始時刻の両方を入力します。

2011/01/01 13:00

開始時刻を入力しないと、レポートは自動的に指定日の午前 12:00 に開始します。データを日単位で表示するには、次のように日付のみを入力します。

2011/1/1

週単位または月単位で表示するには、表示する週または月の任意の日付を入力します (その週または月の最初の日である必要はありません)。

2011/1/3

週は、常に日曜日から土曜日までです。

[終了]

時間範囲の終了日と終了時刻。データを時間単位で表示するには、次のように終了日と終了時刻の両方を入力します。

2011/1/1 13:00

終了時刻を入力しないと、レポートは自動的に指定日の午前 12:00 に終了します。データを日単位で表示するには、次のように日付のみを入力します。

2011/1/1

週単位または月単位で表示するには、表示する週または月の任意の日付を入力します (その週または月の最初の日である必要はありません)。

2011/1/3

週は、常に日曜日から土曜日までです。

[アクセスの種類]

クライアントが通話時に内部ネットワークにログオンしたか、外部ネットワークにログオンしたかを示します。次のいずれかを選択します。

  • [すべて]

  • 内部

  • 外部

[ネットワークの種類]

通話時にクライアントが接続したネットワークの種類を示します。次のいずれかを選択します。

  • [すべて]

  • 有線

  • ワイヤレス

[VPN]

通話時に外部クライアントが仮想プライベート ネットワーク (VPN) 接続を使用したかどうかを示します。次のいずれかを選択します。

  • [すべて]

  • VPN

  • 非 VPN

指標

次の表に、メディア品質概要レポートで提供される情報を示します。

メディア品質概要レポートの指標

名前 この項目での並べ替え 説明

[通話の種類/エンドポイントの種類]

不可

この項目をクリックすると、その種類に基づく通話の詳細情報がレポートに表示されます。通話の種類は次のとおりです。

  • UC ピアツーピア通話

  • UC 電話会議セッション

  • PSTN 電話会議セッション

  • PSTN 通話: メディアのバイパス

  • PSTN 通話 (非バイパス): UC レグ

  • PSTN 通話 (非バイパス): ゲートウェイ レグ

  • その他の通話の種類

[通話ボリューム]

不可

通話の種類当たりの通話の総数。

[低品質通話のパーセンテージ]

不可

低品質として分類される通話の総数。低品質通話とは、少なくとも 1 つの測定指標が許容値を超えている通話 (たとえば、過剰なジッターが発生した通話) のことです。

[通話ボリューム (ワイヤレス通話)]

不可

ワイヤレス接続を使用した通話の数。

[通話ボリューム (VPN 通話)]

不可

VPN 接続を使用した通話の数。

[通話ボリューム (外部通話)]

不可

外部接続 (つまり、内部ネットワークの外側の接続) を使用した通話の数。

[往復 (ミリ秒)]

不可

リアルタイム転送プロトコル (RTP) パケットが別のエンドポイントとの間を往復するのに要する平均時間 (ミリ秒単位)。100 ミリ秒以下の往復時間が許容できる品質と見なされます。

この値が高い場合は、国際通話ルーティング、ルーティングの構成ミス、メディア サーバーの過負荷などの原因が考えられます。その結果、双方向のリアルタイムの音声会話が困難になります。

[低下 (MOS)]

不可

通話時に発生した平均オピニオン値 (MOS) 低下の平均値。低下の値範囲は、最低 0.0 から最高 5.0 までとなります。0.5 以下の値は、許容される低下を表します。従来、平均オピニオン値は、ユーザーが通話の品質を 1 から 5 の範囲で評価することによって計算されていました。Microsoft Lync Server 2010 では、監視サーバーが一連のアルゴリズムを使用して、ユーザーが通話をどう評価したかを予測します。

この値が高い場合は、輻輳、帯域幅の不足、ワイヤレスの輻輳または干渉、メディア サーバーやエンドポイントの過負荷などの原因が考えられます。その結果、音声のひずみや欠落が生じます。

[パケット損失]

不可

RTP パケットの平均損失率 (パケット損失は、RTP パケット (音声およびビデオをインターネット上で転送する場合に使用されるプロトコル) が宛先に到達できなかった場合に発生します)。通常、この値が高い場合は、輻輳、帯域幅の不足、ワイヤレスの輻輳または干渉、メディア サーバーの過負荷などの原因が考えられます。その結果、一般に音声のひずみや欠落が生じます。

[ジッター]

不可

RTP パケットの着信間に検出された平均ジッター (ジッターとは、通話の "揺れ" の測定値です)。通常、この値が高い場合は、輻輳やメディア サーバーの過負荷の原因が考えられます。その結果、音声のひずみや欠落が生じます。

[ヒーラー隠し比率]

不可

サンプルの合計数に対する隠しオーディオ サンプルの平均比率 (隠しオーディオ サンプルとは、突然遷移を取り除くために使用される手法です。突然遷移は、通常、ネットワーク パケットの削除が原因で発生します)。この値が高い場合は、パケット損失やジッターのために高いレベルで損失の隠蔽が適用されています。その結果、音声のひずみや欠落が生じます。

[ヒーラー引き伸ばし比率]

不可

サンプルの合計数に対する引き伸ばされたオーディオ サンプルの平均比率 (引き伸ばされたオーディオとは、ネットワーク パケットの削除が検出されたときに通話の品質を維持できるように拡張されたオーディオのことです)。この値が高い場合は、ジッターのために高いレベルでサンプルの引き伸ばしが行われています。その結果、音声が機械のように聞こえたりひずんで聞こえたりします。

[ヒーラー圧縮比率]

不可

サンプルの合計数に対する圧縮オーディオ サンプルの平均比率 (圧縮オーディオとは、ネットワーク パケットの削除が検出されたときに通話の品質を維持できるように圧縮されたオーディオのことです)。この値が高い場合は、ジッターのために高いレベルでサンプルの圧縮が行われています。その結果、音声が早送りされたように聞こえたりひずんで聞こえたりします。