バックアップと復元の計画の策定
トピックの最終更新日: 2011-05-16
バックアップと復元の計画を作成するには、以下の手順が必要です。
計画を練る
計画を実施する
計画を維持する
バックアップと復元の計画を練る
Microsoft Lync Server 2010 に関するバックアップと復元の計画を練り上げた後、それに基づいて詳細なバックアップと復元の計画を文書化します。その際、データや設定をバックアップするときの優先順位と要件が明確に伝わるようにしてください。「バックアップと復元の戦略の確立」の情報と「バックアップと復元のワークシート」のワークシートによって計画の文書化を促進することができます。計画には、サービスを復元するタイミングと方法を決定するための基準も含めてください。
計画を練るときは、以下の事項をよく検討して明確にする必要があります。
新しいハードウェア上にサーバーを復元する方法
複数のビジネス分野や部門にまたがるような操作を必要とするサービスを復元する方法
予備のサーバーを短時間で確保する方法
計画に基づいて復元を行ったときの所要時間
このドキュメントに含まれているバックアップと復元の手順を修正し、展開内の実際のサーバーやコンポーネントを反映するように手順を適宜追加、削除します。バックアップ スケジュールのような細目を該当する手順に追加して情報の見落としが生じないようにすることもできます。
注: |
---|
できるだけ多くの手順をスクリプト化して手順の品質と再現性を確実にすることをお勧めします。 |
作成する計画には、その計画を再検討する担当者、新しい手順やツールをテストして検証する担当者、計画および関連手続きへの変更を承認する責任者を指定します。
バックアップと復元の計画が、定められたすべての目標および優先順位を十分満たすことを確実にするため、計画を実施する前に組織の該当する業務および技術政策決定者の承認を得ます。
バックアップと復元の計画を実施する
バックアップと復元の計画を実施するために必要とされる作業は次のとおりです。
計画をテストして検証する
計画を周知する
バックアップと復元の操作を検証する
計画をテストして検証する
このドキュメントに含まれている手順は、ラボ環境でテストされ検証されています。これらの手順およびその他のすべての手順が実際の環境でうまくいくことを確実にするため、実施する予定の各手順をテストし、検証してください。テストと検証は、計画を最終的な承認に付託する前に終える必要があります。
計画を周知する
バックアップと復元の計画には、手順を実施する担当者とその手順を遂行するための具体的な方法をわかりやすく記述してください。バックアップと復元に関わる担当者全員が、計画の意味と実施方法、および自分の役割をよく理解できるようにする必要があります。これには次の作業に関わるすべての実施要件が含まれます。
プールとサーバーのバックアップ
サービスの復元
プールとサーバーのバックアップ
バックアップと復元の計画には、バックアップ手順を遂行するために必要なすべての情報を随時盛り込むようにしてください。チームの担当者に伝えるべき主な情報は次のとおりです。
各サーバーのバックアップを担当するチームまたは担当者 (個別具体的に指定するか役割で指定)
各サーバーの具体的なバックアップ スケジュール
データの種類 (設定、データベース、ファイル共有) ごとのバックアップ先
使用するバックアップ手順と各手順の遂行に必要なツール
バックアップの遂行に必要な情報 (「バックアップと復元のワークシート」を参照)
データおよび設定が適切にバックアップされて復元に利用できることを確認するための検証方法 (これに定期的な監査と復元のテストを含めてもよい)
サービスの復元
バックアップと復元の計画には、1 つ以上のサーバーでサービスの提供が不可能になるような障害が生じた場合に備えて、サービスの復元に必要なすべての情報を盛り込むようにしてください。チームの担当者に伝えるべき主な情報は次のとおりです。
サービスの復元がいつ必要かを決めるチームまたは担当者 (個別具体的に指定するか役割で指定)、サービスの復元に使用する手順、および各復元シナリオで手順を実施するチームまたは担当者
状況に応じてどの復元手順を実施するのが最も妥当かを決めるための基準
各復元シナリオでサービスの復元に見込まれる所要時間
使用する復元手順と、各手順の遂行に必要なツール
データおよび設定の復元に必要な情報。「バックアップと復元のワークシート」のワークシートを利用してください。
バックアップと復元の操作を検証する
実際の運用環境で、バックアップと復元の計画に従って所定の間隔で初期段階のバックアップ作業を遂行した後、以下の事項を確認してください。
バックアップは必要とされているとおり行われているか。
バックアップされたデータおよび設定にアクセスできるか。
バックアップと復元の計画に定められている時間内で復元手順を遂行できるか。また、バックアップと復元の計画に定められているように、その結果がすべてのビジネス要件を満たしているか。
バックアップ用のワークシートが完全に作成されその検証が済んでいるか。また、それらが安全な場所に保管されているか。これらのワークシートは「バックアップと復元のワークシート」で提供されています。
バックアップと復元の計画に定められているように、復元手順がテストされその検証が済んでいるか。
バックアップと復元の計画を維持する
Lync Server 2010 トポロジは実際の組織に応じて変化する動的な環境です。組織の変化に合わせてバックアップと復元の計画を再評価し、計画を定期的に再検討してビジネスのニーズを継続的に満たすようにすることが大切です。