Test-CsMcxP2PIM
トピックの最終更新日: 2013-05-28
2 人のユーザーが Microsoft Lync Server 2010 Mobility Service を使用して、インスタント メッセージを交換できるかどうかをテストします。Mobility Service を使用すると、iPhone、Windows Phone などの携帯電話のユーザーが、インスタント メッセージやプレゼンス情報を交換したり、ワイヤレス プロバイダーを使用せずにボイス メールを内部的に保存および格納したり、[勤務先から通話]、ダイヤルアウト会議などの Microsoft Lync Server 2010 機能を利用したりできます。
構文
Test-CsMcxP2PIM -TargetFqdn <String> -ReceiverCredential <PSCredential> -ReceiverSipAddress <String> -SenderCredential <PSCredential> -SenderSipAddress <String> [-Force <SwitchParameter>] [-OutVerboseVariable <String>] [-RegistrarPort <Nullable>]
解説
Microsoft Lync Server 2010 Mobility Service は、Microsoft Lync 2010 の多くの機能を、Apple iPhone、Windows Phone、Android 携帯電話、Nokia 携帯電話などのモバイル デバイスに拡張します。ユーザーは、これらの携帯電話で、インスタント メッセージとプレゼンス情報のやり取りや、新しいボイス メールの通知を受け取ることを含め、多くの機能を使用できます。プッシュ通知サービス (Apple Push Notification Service と Microsoft Lync Server 2010 Push Notification Service) により、たとえ Lync 2010 がバックグラウンドで実行中でも、ユーザーは iPhone または Windows Phone でこれらの通知を受信できます。また、Mobility Service により、組織は [勤務先から通話] 機能を使用できます。[勤務先から通話] を使うと、ユーザーは携帯電話から電話をしたとき、勤務先の電話からかけているかのように見せることができます。たとえば、発信者番号システムは携帯電話の番号ではなくユーザーの勤務先の電話番号を表示します。
Test-CsMcxP2PIM コマンドレットを使用して、2 人のユーザーが Mobile Service を使用してインスタント メッセージを交換できるかどうかを確認します。このコマンドレットは、モバイル デバイスを使用しなくても実行できます。また、インスタント メッセージを実際に送信する必要もありません。代わりに、このコマンドレットは、2 人のユーザーが Lync Server 2010 にログオンできるかどうか、および、そのユーザーがインスタント メッセージを交換するのに必要な接続を Mobility Service が確立できるかどうかを検証します。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、Test-CsMcxP2PIM コマンドレットをローカルで実行する権限があるのは、RTCUniversalServerAdmins グループのメンバーです。
パラメーター
パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
---|---|---|---|
TargetFqdn |
必須 |
文字列 |
テスト対象プールの完全修飾ドメイン名 (FQDN)。 |
ReceiverCredential |
必須 |
PSCredential |
テスト対象の 2 つのユーザー アカウントのうち、最初のユーザーの資格情報オブジェクト。ReceiverCredential に渡す値は、Get-Credential コマンドレットを使用して取得されるオブジェクト参照である必要があります。たとえば、次のコードは、litwareinc\pilar というユーザーの資格情報オブジェクトを戻し、そのオブジェクトを $y という名前の変数に格納します。 $y = Get-Credential "litwareinc\pilar" このコマンドを実行するときは、ユーザーのパスワードを入力する必要があります。 |
ReceiverSipAddress |
必須 |
文字列 |
テスト対象の 2 つのユーザー アカウントのうち、最初のユーザーの SIP アドレス。たとえば、以下のようになります。 -ReceiverSipAddress "sip:pilar@litwareinc.com" ReceiverSIPAddress パラメーターが ReceiverCredential パラメーターと同じユーザー アカウントを参照している必要があります。 |
SenderCredential |
必須 |
PSCredential |
テスト対象の 2 つのユーザー アカウントのうち、2 番目のユーザーの資格情報オブジェクト。SenderCredential に渡す値は、Get-Credential コマンドレットを使用して取得されるオブジェクト参照である必要があります。たとえば、次のコードは、litwareinc\kenmyer というユーザーの資格情報オブジェクトを戻し、そのオブジェクトを $x という名前の変数に格納します。 $x = Get-Credential "litwareinc\kenmyer" このコマンドを実行するときは、ユーザーのパスワードを入力する必要があります。 |
SenderSipAddress |
必須 |
文字列 |
テスト対象の 2 つのユーザー アカウントのうち、2 番目のユーザーの SIP アドレス。たとえば、以下のようになります。 -SenderSipAddress "sip:kenmyer@litwareinc.com" SenderSipAddress パラメーターが SenderCredential パラメーターと同じユーザー アカウントを参照している必要があります。 |
OutVerboseVariable |
省略可能 |
文字列 |
コマンドレットを実行した結果の詳細な出力が、指定された変数に保存されます。たとえば、$TestOutput という名前の変数に出力を保存するには、次の構文を使用します。 -OutVerboseVariable TestOutput 変数名を指定するときは、先頭に $ 記号は使用しないでください。 |
RegistrarPort |
省略可能 |
整数 |
レジストラー サービスが使用する SIP ポート。レジストラーが既定のポート 5061 を使用する場合、このパラメーターは必要ありません。 |
Verbose |
省略可能 |
スイッチ パラメーター |
コマンドレット実行中に、画面に詳細情報を表示します。 |
入力の種類
なし。Test-CsMcxP2PIM はパイプライン入力を受け入れません。
戻り値の種類
Test-CsMcxP2PIM は、Microsoft.Rtc.SyntheticTransactions.TaskOutput オブジェクトのインスタンスを戻します。
例
-------------------------- 例 1 --------------------------
$credential1 = Get-Credential "litwareinc\kenmyer"
$credential2 = Get-Credential "litwareinc\pilar"
Test-CsMcxP2PIM -TargetFqdn "atl-cs-001.litwareinc.com" -Authentication Negotiate -SenderSipAddres "sip:kenmyer@litwareinc.com" -SenderCredential $credential1 -ReceiverSipAddress "sip:packerman@litwareinc.com" -ReceiverCredential $credential2
例 1 のコマンドは、2 人のユーザー、Ken Myer および Pilar Ackerman が Mobile Service を使用してインスタント メッセージを交換できるかどうかをテストして確認します。これを行うために、例に示す最初の 2 つのコマンドは、Get-Credential コマンドレットを使用して、2 人のユーザーに対して資格情報オブジェクトを作成します。Ken Myer の資格情報は変数 $credential1 に格納され、Pilar Ackerman の資格情報は変数 $credential2 に格納されます。
資格情報オブジェクトを作成したら、最後のコマンドで Test-CsMcxP2PIM コマンドレットを呼び出し、対象のレジストラー プール (atl-cs-001.litwareinc,com)、認証の種類 (Negotiate)、および 2 人のユーザーの SIP アドレスと資格情報を指定します。