Remove-CsMcxConfiguration

構文

Remove-CsMcxConfiguration -Identity <XdsIdentity> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]

解説

Microsoft Lync Server 2010 Mobility Service により、Microsoft Lync 2010 のさまざまな機能が Apple iPhone、Windows Phone、Android 携帯電話、Nokia 携帯電話などのモバイル デバイスに適用されます。これらの携帯電話でインスタント メッセージやプレゼンス情報をやりとりし、新着ボイス メールの通知を受け取るなど、さまざまな機能を利用できるようになります。プッシュ通知サービス (Apple Push Notification Service や Microsoft Lync Server 2010 Push Notification Service) により、たとえ Lync 2010 がバックグラウンドで実行されている場合でも、iPhone や Windows Phone でこれらの通知を受け取ることができます。また、組織では Mobility Service を通じて [勤務先から通話] 機能も利用できるようになります。[勤務先から通話] 機能を使用すると、携帯電話から発信した通話を勤務先から発信した通話のように見せることができます。たとえば、発信者番号システムには、発信者の携帯電話の番号ではなく勤務先の電話番号が表示されます。

Mobility Service 自体は、グローバル スコープ、サイト スコープ、あるいはサービス スコープ (Web サーバー サービスのみ) に適用される、Mobility Service 構成設定を使用して管理されます。これらの設定は、Mobility Service セッション時間の最大の長さ、(Mobility Service ユーザーを適切なレジストラー プールに導く) Microsoft Lync Server 2010 自動検出サービスを組織のファイアウォールの外側でログオンしたユーザーが使用できるか、プッシュ通知サービス プロバイダーの場所といった情報を管理します。

Lync Server 2010 をインストールすると、グローバル スコープで Mobility Service 構成設定のコレクションが 1 つ作成されますが、管理者は、サイト スコープまたはサービス スコープのどちらかでカスタム構成設定を作成できます。このカスタム設定は、Remove-CsMcxConfiguration コマンドレットを使用して後から削除することができます。サービス設定を削除すると、その設定によって以前管理されていた Mobility Service サーバーは、サイト設定 (存在する場合) またはグローバル設定によって管理されます。サイト設定を削除すると、グローバル設定によって管理されます。

Remove-CsMcxConfiguration コマンドレットは、グローバル設定に対して実行できることにも注意してください。ただし、実行しても、グローバル設定は削除されません。代わりに、グローバル コレクションのプロパティが既定値にリセットされるだけです。

このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、Remove-CsMcxConfiguration コマンドレットをローカルで実行する権限があるのは、RTCUniversalServerAdmins グループのメンバーです。

パラメーター

入力の種類

Microsoft.Rtc.Management.WriteableConfig.Settings.McxConfiguration.McxConfiguration。Remove-CsMcxConfiguration は、McxConfiguration オブジェクトのパイプライン処理された入力を受け入れます。

戻り値の種類

なし。代わりに、このコマンドレットは、Microsoft.Rtc.Management.WriteableConfig.Settings.McxConfiguration.McxConfiguration オブジェクトのインスタンスを削除します。

例

-------------------------- 例 1 --------------------------

Remove-CsMcxConfiguration -Identity "site:Redmond"

例 1 に示すコマンドは、Redmond サイトに割り当てられた Mobility Service 構成設定のコレクションを削除します。

-------------------------- 例 2 --------------------------

Get-CsMcxConfiguration -Filter "service:*" | Remove-CsMcxConfiguration

例 2 では、サイト スコープに割り当てられた Mobility Service 構成設定がすべて削除されます。これを行うために、まず Get-CsMcxConfiguration コマンドレットが Filter パラメーターと一緒に使用されます。フィルター値 "service:*" により、文字列値 "service:" で始まる ID を持つ設定のみが戻されます。次に、このフィルターされたコレクションを Remove-CsMcxConfiguration コマンドレットにパイプ処理し、削除します。

-------------------------- 例 3 --------------------------

Get-CsMcxConfiguration | Where-Object {$_.ExposedWebURL -eq "Internal"} | Remove-CsMcxConfiguration

上記のコマンドは、ExposedWebURL プロパティが Internal に設定されているすべての Mobility Service 構成設定を削除します。このタスクを実行するため、まず、パラメーターを指定せずに Get-CsMcxConfiguration を呼び出して、組織で現在使用されているすべての Mobility Service 構成設定のコレクションを戻します。次に、このコレクションを Where-Object コマンドレットにパイプ処理し、ExposedWebURL プロパティが Internal に等しい (-eq) 設定のみを選択します。そして、フィルターされたコレクションを Remove-CsMcxConfiguration コマンドレットにパイプ処理し、フィルターされたコレクション内の各項目を削除します。

-------------------------- 例 4 --------------------------

Get-CsMcxConfiguration | Where-Object {$_.PushNotificationProxyUri -eq $Null} | Remove-CsMcxConfiguration

例 4 では、割り当てられたプッシュ通知プロキシ URI を持たないすべての Mobility Service 構成設定が Lync Server から削除されます。これを行うため、まず、(パラメーターを指定せずに) Get-CsMcxConfiguration を使用して、現在使用されているすべての Mobility Service 構成設定のコレクションを戻します。次に、このコレクションを Where-Object コマンドレットにパイプ処理し、PushNotificationProxyUri プロパティが Null 値に等しい (-eq) すべての設定を選択します。そして、この条件を満たすすべての設定を Remove-CsMcxConfiguration コマンドレットにパイプ処理し、削除します。