cursor threshold サーバー構成オプションの構成

このトピックでは、SQL Server Management Studio または Transact-SQL を使用して、SQL Server 2014 で cursor しきい値 サーバー構成オプションを構成する方法について説明します。 cursor threshold オプションは、カーソル キーセットが非同期に生成されるカーソル セット内の行数を指定します。 カーソルが結果セットのキーセットを生成するとき、その結果セットに返される行数をクエリ オプティマイザーが予測します。 返される行数がこのしきい値を超えていると予測された場合、カーソルは非同期に生成されます。これにより、ユーザーはカーソルの作成が続行されている間に行を取り出すことができます。 返される行数がこのしきい値以下と予測された場合、カーソルは同期をとって生成され、すべての行が返されるまでクエリが待機します。

このトピックの内容

始める前に

制限事項と制約事項

  • SQL Server では、キーセット ドリブン カーソルおよび静的 Transact-SQL カーソルの非同期の作成はサポートしていません。 OPEN または FETCH などの Transact-SQL カーソル操作はバッチで行われます。したがって、Transact-SQL カーソルを非同期に生成する必要はありません。 SQL Server 各カーソル操作におけるクライアントのラウンド トリップのため、待機時間が少ない OPEN が問題になるような非同期キーセット ドリブン カーソルまたは静的 API (アプリケーション プログラミング インターフェイス) サーバー カーソルは、 で引き続きサポートされます。

  • キーセットの行数を予測するクエリ オプティマイザーの精度は、カーソル内の各テーブルの統計の新しさによって左右されます。

推奨事項

  • このオプションは高度なオプションであり、経験豊富なデータベース管理者または認定 SQL Server 技術者のみが変更する必要があります。

  • cursor threshold を -1 に設定すると、すべてのキーセットが同期して生成されます。これはカーソル セットが小さい場合に役立ちます。 cursor threshold を 0 に設定すると、すべてのカーソル キーセットが非同期に生成されます。 それ以外の値を設定した場合、クエリ オプティマイザーによってカーソル セットの予測行数が比較され、 cursor thresholdに設定した値を超えていれば、キーセットが非同期に生成されます。 小さな結果セットは同期をとって作成する方がよいので、 cursor threshold の値は小さくしすぎないでください。

セキュリティ

アクセス許可

パラメーターなしで、または最初のパラメーターだけを指定して sp_configure を実行する権限は、既定ですべてのユーザーに付与されます。 両方のパラメーターを指定して sp_configure を実行し構成オプションを変更したり RECONFIGURE ステートメントを実行したりするには、ALTER SETTINGS サーバーレベル権限がユーザーに付与されている必要があります。 ALTER SETTINGS 権限は、 sysadmin 固定サーバー ロールと serveradmin 固定サーバー ロールでは暗黙のうちに付与されています。

SQL Server Management Studio を使用する

cursor threshold オプションを設定するには

  1. オブジェクト エクスプローラーで、サーバーを右クリックし、 [プロパティ] をクリックします。

  2. [詳細設定] ノードをクリックします。

  3. [その他][カーソルのしきい値] オプションを目的の値に変更します。

Transact-SQL の使用

cursor threshold オプションを設定するには

  1. データベース エンジンに接続します。

  2. [標準] ツール バーの [新しいクエリ] をクリックします。

  3. 次の例をコピーしてクエリ ウィンドウに貼り付け、 [実行] をクリックします。 この例では、 sp_configure を使用して cursor threshold オプションを 0 に設定して、カーソル キーセットを非同期に生成する方法を示します。

USE AdventureWorks2012 ;  
GO  
EXEC sp_configure 'show advanced options', 1 ;  
GO  
RECONFIGURE  
GO  
EXEC sp_configure 'cursor threshold', 0 ;  
GO  
RECONFIGURE  
GO  
  

詳細については、「サーバー構成オプション (SQL Server)」を参照してください。

補足情報: cursor threshold オプションを構成した後

新しい設定は、サーバーを再起動しなくてもすぐに有効になります。

参照

@@CURSOR_ROWS (Transact-SQL)
RECONFIGURE (Transact-SQL)
サーバー構成オプション (SQL Server)
sp_configure (Transact-SQL)
UPDATE STATISTICS (Transact-SQL)