プロバイダ固有のプロパティ (OLE DB)

SQL Server Compact 3.5 では、いくつかのプロバイダ固有のプロパティが DBPROPSET_SSCE_DBINIT プロパティ セットと DBPROPSET_SSCE_SESSION プロパティ セットに定義されています。

DBPROPSET_SSCE_DBINIT プロパティ セット

DBPROPSET_SSCE_DBINIT プロパティ セットは、OLE DB Provider for SQL Server Compact 3.5 に固有の以下のプロパティを含んでいます。

プロパティ ID

説明

DBPROP_SSCE_DBPASSWORD

型 : VT_BSTR

属性 : 読み取り/書き込み

説明 : SQL Server Compact 3.5 OLEDB:Database Password

注意 : このパスワードはデータベースを開くために使用されます。既定では、パスワードはありません。

DBPROP_SSCE_DBCASESENSITIVE

型 : VT_BOOL

属性 : 読み取り/書き込み

説明 : SQL Server Compact 3.5 OLEDB:Case Sensitive

注意 : データベース照合順序で大文字と小文字を区別するかどうかを決定します。照合順序で大文字と小文字の区別を有効にする場合は true を設定し、無効にする場合は false を設定します。指定されていない場合、既定値は false です。

注意

このプロパティは、SQL Server Compact 3.5 SP1 リリースで導入されました。詳細については、「照合順序の使用 (SQL Server Compact)」を参照してください。

DBPROP_SSCE_ENCRYPTDATABASE

型 : VT_BOOL

属性 : 読み取り/書き込み

説明 : SQL Server Compact 3.5 OLEDB:Encrypt Database

注意 : 最適化されたデータベースまたは新しく作成したデータベースを暗号化する必要があるかどうかを決定します。既定値は、false です (暗号化されません)。ただし、DBPROP_SSCE_DBPASSWORD を使用してパスワードを指定すると、データベースは自動的に暗号化されます。

DBPROP_SSCE_TEMPFILE_DIRECTORY

型 : VT_BSTR

属性 : 読み取り/書き込み

説明 : SQL Server Compact 3.5 OLEDB: Temp File Directory

注意 : 一時ディレクトリを指定するために使用します。Temp File Directory を指定しない場合 (これが既定です)、メインのデータベースが一時データベースとして使用されます。

DBPROP_SSCE_TEMPFILE_MAX_SIZE

一時データベース ファイルの最大サイズ (MB 単位)。既定値は 128 MB です。

DBPROP_SSCE_DEFAULT_LOCK_ESCALATION

エンジンが行からテーブルまたはページからテーブルへのエスカレートを試行する前に取得するロックの数。既定値は 100 です。

DBPROP_SSCE_AUTO_SHRINK_THRESHOLD

自動圧縮を実行する前のファイルの空き領域の割合。割合の値を 100 にすると、自動圧縮が無効になります。既定値は 60 です。

DBPROP_SSCE_MAX_DATABASE_SIZE

データベースの最大サイズ (MB)。既定値は 128 MB です。

DBPROP_SSCE_FLUSH_INTERVAL

コミットされたトランザクションがディスクにフラッシュされる間隔 (秒)。既定では、コミットされたトランザクションは、後でディスクにフラッシュされます。フラッシュ間隔は、n 秒ごとにトランザクションをフラッシュすることを指定します。ここで、n はフラッシュ間隔です。データベースが既に開かれていて、他のクライアントによってこのパラメータが既に指定されている場合、このパラメータは無視されます。ストアは、閉じられるときに常に内部的にフラッシュされます。フラッシュ間隔の既定値は 10 秒です。

DBPROP_SSCE_DEFAULT_LOCK_TIMEOUT

トランザクションがロックを待機する既定の時間 (ミリ秒)。個々のトランザクションで DBPROP_SSCE_LOCK_TIMEOUT プロパティを使用すると、その値がこのプロパティの値よりも優先されます。既定値は、デスクトップ用が 5,000 ミリ秒、デバイス用が 2,000 ミリ秒です。

DBPROP_SSCE_ENCRYPTIONMODE

データベースがパスワードで保護されている場合に使用できる暗号化を指定します。次の暗号化モードがあります。

Platform Default. このオプションを選択した場合、データベースを作成するときに使用された、プラットフォームの既定の暗号化が割り当てられます。たとえば、Windows XP で作成されたデータベースの場合、[プラットフォームの既定値] を選択すると、Windows XP の暗号化が使用されます。暗号化されたデータベースが、次のいずれかのプラットフォームで作成されているときに、このオプションを選択した場合、Windows CE 4.2 または Windows Mobile 2003 for Pocket PC で開くことはできなくなります。

  • Windows CE 5.0

  • Windows CE 6.0

  • Windows Mobile 5.0

  • Windows XP

  • Windows Server 2003

  • Windows Vista

Engine Default. SQL Server Compact 3.5 でサポートされているほとんどのプラットフォーム (Windows CE 4.2 または Windows Mobile 2003 for Pocket PC を除く) 上で機能する暗号化が使用されます。

  • Windows CE 5.0

  • Windows CE 6.0

  • Windows Mobile 5.0

  • Windows XP

  • Windows Server 2003

  • Windows Vista

PPC2003 Compatibility. この暗号化モード オプションは、SQL Server Compact 3.5 でサポートされているすべてのプラットフォーム上で機能します。

  • Windows CE 4.2

  • Windows Mobile 2003 for Pocket PC

  • Windows CE 5.0

  • Windows CE 6.0

  • Windows Mobile 5.0

  • Windows XP

  • Windows Server 2003

  • Windows Vista

  • 既定の暗号化モードは、Platform Default です。

DBPROP_SSCE_MAXBUFFERSIZE

変更内容がディスクにフラッシュされるまでに SQL Server Compact 3.5 が使用できるメモリの最大容量 (KB 単位)。既定値は 640 KB です。

DBPROPSET_SSCE_SESSION プロパティ セット

DBPROPSET_SSCE_SESSION プロパティ セットは、OLE DB Provider for SQL Server Compact 3.5 に固有の以下のプロパティを含んでいます。

プロパティ ID

説明

DBPROP_SSCE_LOCK_TIMEOUT

トランザクションがロックを待機する時間 (ミリ秒)。既定値は 2,000 ミリ秒です。

DBPROP_SSCE_LOCK_ESCALATION

エンジンが行からページまたはページからテーブルへのエスカレートを試行する前に取得するロックの数。既定値は 100 です。

DBPROP_SSCE_TRANSACTION_COMMIT_MODE

  • 型 : VT_I4

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : SQL Server Compact 3.5

  • 注意 : コミット後にエンジンがバッファ プールをフラッシュするかどうかを指定します。次のいずれかの値を指定する必要があります。

    • DBPROPVAL_SSCE_TCM_DEFAULT (ディスクへの非同期コミット)

    • DBPROPVAL_SSCE_TCM_FLUSH (ディスクへの同期コミット)

既定値は DBPROPVAL_SSCE_TCM_DEFAULT (遅延フラッシュ) です。

DBPROPSET_SSCE_COLUMN プロパティ セット

DBPROPSET_SSCE_COLUMN プロパティ セットは、OLE DB Provider for SQL Server Compact 3.5 に固有の以下のプロパティを含んでいます。

プロパティ ID

説明

DBPROP_SSCE_COL_ROWGUID

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : SQL Server Compact 3.5

  • OLE DB : Row GUID Column

  • 注意 : 行の GUID 列とする列を指定します。行の GUID 列として指定できる GUID 列は 1 つだけです。既定値は、false です (列は指定されません)。

DBPROPSET_SSCE_ROWSET プロパティ セット

DBPROPSET_SSCE_ROWSET プロパティ セットは、OLE DB Provider for SQL Server Compact 3.5 に固有の以下のプロパティを含んでいます。

プロパティ ID

説明

DBPROP_SSCE_LOCK_HINT

  • 型 : VT_I4

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : SQL Server Compact 3.5

  • 注意 : 行セットによって実行されるロックのレベルを示します。次の 8 つの値の 1 つまたは複数の有効な組み合わせでなければなりません。

    • DBPROPVAL_SSCE_LH_HOLDLOCK

    • DBPROPVAL_SSCE_LH_TABLOCK

    • DBPROPVAL_SSCE_LH_NOLOCK

    • DBPROPVAL_SSCE_LH_DBLOCK

    • DBPROPVAL_SSCE_LH_ROWLOCK

    • DBPROPVAL_SSCE_LH_UPDLOCK

    • DBPROPVAL_SSCE_LH_PAGLOCK

    • DBPROPVAL_SSCE_LH_XLOCK

既定値は DBPROPVAL_SSCE_LH_NOLOCK です (ロックは使用されません)。