行セットのプロパティ (OLE DB)

DBPROPSET_ROWSET プロパティ セットには、次のプロパティが含まれています。各プロパティは、いずれも Rowset プロパティ グループに属します。その他のプロパティは、DBPROPSET_SSCE_ROWSET に定義されています。

プロパティ ID

説明

DBPROP_ABORTPRESERVE

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : アボート時に保存

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARIANT_FALSE となります。この値は、トランザクションのアボート後、行セットに対して許可される操作が、行ハンドルとアクセサ ハンドルを解放して、行セットを解放する以外にないことを示します。

DBPROP_ACCESSORDER

  • 型 : VT_I4

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : アクセス順序

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に DBPROPVAL_AO_RANDOM となります。

DBPROP_BLOCKINGSTORAGEOBJECTS

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : ブロッキング ストレージ オブジェクト

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARANT_TRUE となります。

DBPROP_BOOKMARKS

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : ブックマーク使用

  • 注意 : 行セットがブックマークをサポートするかどうかを指定します。このプロバイダは以下の値をサポートします。

    • VARIANT_TRUE は、行セットでブックマークがサポートされることを示します。列 0 は行のブックマークです。この列を取得すると、ブックマーク値が取得されます。これは、行を再配置する場合に使用されます。

    • VARIANT_FALSE は、行セットでブックマークがサポートされないことを示します。行セットはシーケンシャルであり、DBPROP_LITERALBOOKMARKS および DBPROP_ORDEREDBOOKMARKS プロパティの値は無視されます。

DBPROP_BOOKMARKTYPE

  • 型 : VT_UI4

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : ブックマークの型

  • 注意 : 行セットでサポートされるブックマークの型を指定します。このプロバイダの場合、値は常に DBPROPVAL_BMK_NUMERIC となります。この値はブックマークが数値型であることを示します。数値ブックマークは、行の列の値に従属しない行プロパティに基づいています。たとえば、数値ブックマークの基礎として、行セット内の行の絶対位置、またはストレージ エンジンにより作成時に行に割り当てられた行 ID を使用できます。行の列を変更しても、数値ブックマークの妥当性は変更されません。

    ブックマークの型は DBTYPE_UI4 です。SQL Server Compact 3.5 より前のバージョンでは、ブックマークの型は DBTYPE_I4 でした。

DBPROP_CANFETCHBACKWARDS

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : 後方フェッチ

  • 注意 : 行セットで後方フェッチが可能かどうかを指定します。このプロバイダは以下の値をサポートします。

    • VARIANT_TRUE は、IRowset::GetNextRows の cRows に負数を使用できることを示します。値が負の場合、指定行から各行が後方フェッチされます。

    • VARIANT_FALSE は、cRows が負以外の値でなければならないことを示します。

DBPROP_CANHOLDROWS

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り

  • 説明 : 行の保持

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARIANT_FALSE となります。

DBPROP_CANSCROLLBACKWARDS

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り

  • 説明 : 後方スクロール

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARIANT_FALSE となります。この値は IRowsOffset に負数を使用できないことを指定します。

DBPROP_CHANGEINSERTEDROWS

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り

  • 説明 : 挿入された行の変更

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARANT_TRUE となります。この値は、新規に挿入された行に対してコンシューマが IRowsetChange::DeleteRows または IRowsetChange::SetDataを呼び出せることを示します。新規の挿入行は、保留中の挿入行とは異なり、挿入がデータ ストアに送信済みの行として定義されます。

DBPROP_COMMITPRESERVE

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : コミット時に保存

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARANT_TRUE となります。この値は、コミットによる保存後も行セットがアクティブになっていることを示します。つまり、新規行のフェッチ、行の更新、削除、および挿入などが可能です。

DBPROP_DEFERRED

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : 列の遅延

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARANT_TRUE となります。この値は、その列でアクセサが使用されるまで、列のデータはフェッチされないことを示します。

DBPROP_DELAYSTORAGEOBJECTS

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : データ ストレージ オブジェクトの更新

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARANT_TRUE となります。この値は、ストレージ オブジェクトが遅延更新モードでも使用されることを示します。

DBPROP_IAccessor

DBPROP_IColumnsInfo

DBPROP_IConvertType

DBPROP_IRowset

DBPROP_IRowsetChange

DBPROP_IRowsetInfo

DBPROP_IRowsetUpdate

DBPROP_ISupportErrorInfo

DBPROP_IRowsetIndex

DBPROP_IRowsetCurrentIndex

DBPROP_IRowsetBookmark

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み (以下の場合を除く)

  • 注意 : 左のプロパティのいずれかが VARIANT_TRUE に設定されている場合、行セットでは指定のインターフェイスがサポートされます。各プロパティは、主として ICommandProperties::SetProperties を介してインターフェイスを要求するために使用されます。次のプロパティは読み取り専用で、常に VARIANT_TRUE となります。

    • DBPROP_IAccessor

    • DBPROP_IColumnsInfo

    • BPROP_IConvertType

    • DBPROP_IRowset

    • DBPROP_IRowsetInfo

    • DBPROP_ISupportErrorInfo

    DBPROP_IRowsetUpdate を VARIANT_TRUE に設定すると、DBPROP_IRowsetChange が自動的に VARIANT_TRUE に設定されます。DBPROP_IRowsetCurrentIndex を VARIANT_TRUE に設定すると、DBPROP_IRowsetIndex が自動的に VARIANT_TRUE に設定されます。

DBPROP_ILockBytes

DBPROP_ISequentialStream

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 注意 : このプロパティの値が VARIANT_TRUE に設定されていると、指定の列は指定のインターフェイスを公開するストレージ オブジェクトとして処理されます。

DBPROP_IMMOBILEROWS

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : 移動不可の行

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARIANT_FALSE となります。この値は、行セットが順序付きであれば、挿入された行と更新された行 (順序付け基準で 1 列以上が更新された場合) には、行セットの順序付け基準が適用されることを示します。行セットが順序付きでなければ、挿入された行は一定の位置に表示される保証がなく、更新された行の位置は変更されません。このプロパティに意味があるのは、DBPROP_OWNINSERT が VARIANT_TRUE の場合のみです。

DBPROP_LOCKMODE

  • 型 : VT_I4

  • 属性 : 読み取り

  • 説明 : ロック モード

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に DBPROPVAL_LM_SINGLEROW となります。

DBPROP_MAXOPENROWS

  • 型 : VT_I4

  • 属性 : 読み取り

  • 説明 : 開くことができる最大行数

  • 注意 : SQL Server Compact 3.5 の場合、この値は 1 です。

DBPROP_MAXROWS

  • 型 : VT_I4

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : 最大行数

  • 注意 : 1 つの行セットで返すことができる最大行数を指定します。制限がなければ、この値は 0 となります。このプロバイダの場合、値は常に 0 となります。

DBPROP_OTHERINSERT

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : その他の挿入

  • 注意 : ベース テーブルは True、その他は False です。

DBPROP_OTHERUPDATEDELETE

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : 他者が変更した行の表示

  • 注意 : 次のどちらかの値を指定します。

    • VARIANT_TRUE は、行セットでは、そのコンシューマ以外によって行われた更新と削除を参照できることを示します。たとえば、行セットのコンシューマ以外が、行の基本となるデータを更新するか、行を削除するとします。その行全体が解放されると、行セットのすべてのコンシューマは、次回に行をフェッチするときに、その変更を参照できます。これには、同じトランザクションで他者によって行われた更新と削除、および、トランザクション外部の他者による更新と削除が含まれます。同一セッション内の他の行セットなど、同一トランザクション内で他者によって行われた更新や削除を行セットで参照できるかどうかには、トランザクション分離レベルは影響しません。ただし、トランザクション外部で他者によって行われた更新や削除を行セットで参照できるかどうかは制限されます。

    • VARIANT_FALSE は、行セットでは他者による更新と削除を参照できないことを示します。

DBPROP_OWNINSERT

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : 自分が挿入した行の表示

DBPROP_OWNUPDATEDELETE

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : 自分が変更した行の表示

DBPROP_QUICKRESTART

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : クイック リスタート

DBPROP_REMOVEDELETED

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り

  • 説明 : 削除された行の消去

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARANT_TRUE となります。

DBPROP_REPORTMULTIPLECHANGES

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : 複数変更のレポート

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARANT_TRUE となります。

DBPROP_ROWTHREADMODEL

  • 型 : VT_I4

  • 属性 : 読み取り専用

  • 説明 : 行スレッド モデル。コマンドによって生成される行セットのスレッド モデルを指定します。このプロバイダの場合、値は常に DBPROPVAL_RT_SINGLETHREAD となります。

DBPROP_SERVERDATAONINSERT

  • 型 : VT_BOOL

  • 属性 : 読み取り

  • 説明 : 挿入時のサーバー データ

  • 注意 : このプロバイダの場合、値は常に VARANT_TRUE となります。

DBPROP_UPDATABILITY

  • 型 : VT_I4

  • 属性 : 読み取り/書き込み

  • 説明 : 更新の可否