以前のバージョンからのアップグレード (SQL Server Compact)
Microsoft SQL Server Compact 4.0 は、SQL Server Compact の最新バージョンです。この製品には他に次のバージョンがあります。
バージョン 4.0: SQL Server Compact 4.0
バージョン 3.5 SP2: SQL Server Compact 3.5 SP2
バージョン 3.5 SP1: SQL Server Compact 3.5 SP1
バージョン 3.5: SQL Server Compact 3.5
バージョン 3.1: SQL Server 2005 Compact Edition (SQL Server Compact Edition)
バージョン 3.0: SQL Server 2005 Mobile Edition (SQL Server Mobile)
バージョン 2.0: SQL Server 2000 Windows CE Edition 2.0 (SQL Server CE)
SQL Server Compact 4.0 は、3.0/3.1 または 3.5 とのサイド バイ サイドでデスクトップ コンピューターにインストールできます。ただし、以前のバージョンを使用して作成されたデータベース ファイルを開こうとすると、SQL Server Compact 4.0 のデータベース ファイル形式は以前のバージョンとは異なるので、ファイルを開くことができないというメッセージが表示されます。SQL Server Compact 4.0 を使用してこのデータベース ファイルを開くには、最初にアップグレードする必要があります。
SQL Server Compact 3.5、3.1、3.0、および 2.0 のデータベース ファイルには、同じファイル拡張子 (*.sdf) が付いています。バージョン 4.0 のファイルをそれ以前のバージョンで使用することはできません。ただし、バージョン 2.0 のファイルは、3.5、3.1、3.0 のいずれのバージョンとも互換性がありません。
SQL Server Compact 4.0 で追加された機能を次に示します。
ASP.NET Web アプリケーションの機能強化。
強化された暗号化アルゴリズム。
セットアップの強化。
Microsoft Webmatrix および Visual Studio 2010 Service Pack 1 でのデザイナー サポート。
新しい Transact-SQL 構文。
API の強化。
SQL Server Compact 3.0、3.1、または 3.5 データベース ファイルの SQL Server Compact 4.0 へのアップグレード
以前のバージョンの SQL Server Compact (Version 3.5) で作成されたデータベース ファイルを開くには、Visual Studio 2010 Service Pack 1 の [接続の追加] ダイアログ ボックスを使用します。
Visual Studio を開き、[表示] メニューの [サーバー エクスプローラー] をクリックします。
[データ接続] を右クリックします。
[接続の追加] をクリックします。[接続の追加] ダイアログ ボックスが表示されます。
[データ ソース] ボックスにデータベース ファイルへのパスを入力するか (省略可能)、[変更] をクリックして利用可能なデータ ソースを選択します。このテキスト ボックスの既定値は、接続していたデータベース ファイルへのパスです。
[パスワード] ボックスに、データベース ファイルの保護に使用するパスワードを入力します (省略可能)。
[OK] をクリックします。ファイルが SQL Server Compact 4.0 にアップグレードされます。アップグレード後、元のデータ ファイルは同じフォルダーに保存され、バックアップ (.bak) ファイルとして使用できます。SQL Server Compact 3.5 のデータベース ファイルが暗号化されている場合、SQL Server Compact 4.0 へのアップグレード時に、プラットフォーム既定の暗号化モードで暗号化されます。
注意
Visual Studio 2010 Service Pack 1 は、SQL Server Compact 3.5 と SQL Server Compact 4.0 の両方の開発をサポートしています。Visual Studio 2010 SP1 を使用すると、SQL Server Compact 2005 Compact Edition データベースを SQL Server Compact 3.5 または SQL Server Compact 4.0 のどちらかにアップグレードできます。
SQL Server Compact 4.0 データベースで使用できる暗号化モードは、以下のとおりです。
[プラットフォームの既定値]。このオプションを使用すると、データベースは、AES128_SHA256 を使って暗号化されます (AES128 は暗号化標準、SHA256 はセキュア ハッシュ アルゴリズム)。
[エンジンの既定値]。このオプションを使用すると、データベースは、AES128_SHA512 を使って暗号化されます (AES128 は暗号化標準、SHA512 はセキュア ハッシュ アルゴリズム)。
SQL Server Compact 3.5 のデータベース ファイルを Version 4.0 以降にアップグレードする前に、次の点を考慮してください。
いったんアップグレードしたデータベース ファイルは、以前のバージョンでは使用できなくなります。元のデータベース ファイルは同じフォルダーに保存され、バックアップ (.bak) ファイルとして使用できます。
マネージ API (SqlCeEngine.Upgrade) またはネイティブ API (ISSCEEngine.Upgrade) を使用して、プログラムから以前のバージョンのデータベース ファイルを最新バージョンにアップグレードすることもできます。