レッスン 8 : カスタマイズされたパラメータ値を使ったリンク レポートの追加
新規 : 2006 年 7 月 17 日
レポートをサーバーにパブリッシュした後、リンク レポートを作成できます。リンク レポートを作成するには、レポート サーバー上の既存の .rdl ファイルを基に名前を変更し、パラメータに既定値以外の特定の値を設定します。元のレポート定義を変更しサーバーに再パブリッシュした場合、リンク レポートにも影響が生じます。これは、リンク レポートが元のレポート定義を参照しているためです。リンク レポートのパラメータは、レポート マネージャまたは SQL Server Management Studio でのみ設定できます。
このレッスンでは、パブリッシュされたレポート "Resellers Worldwide" から "Resellers Pacific" というリンク レポートを作成し、TerritoryGroup に既定値以外のパラメータ値を設定します。また、他の多くのパラメータに対して値を選択しておき、これらのパラメータを非表示にしてレポートのツール バーを簡素化します。
Advanced Parameters Tutorial レポート サーバー プロジェクトを開くには
SQL Server Business Intelligence Development Studio で、Advanced Parameters Tutorial レポート サーバー プロジェクトをまだ開いてなければ開きます。
ソリューション エクスプローラで、Resellers Worldwide レポートをダブルクリックします。レポートが [レイアウト] ビューに表示されます。
レポートをパブリッシュするには
ソリューション エクスプローラで、[Advanced Parameters Tutorial] プロジェクトを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[構成マネージャ] をクリックします。
[構成マネージャ] ダイアログ ボックスの [アクティブ ソリューション構成] で、[Production] を選択します。
[閉じる] をクリックします。
[プロパティ ページ] ダイアログ ボックスで、[TargetServerURL] にレポート サーバーの仮想ディレクトリ (http://サーバー名/reportserver など) を入力します。これは、レポート マネージャではなく、レポート サーバーの仮想ディレクトリです。
.gif "Aa337452.note(ja-jp,SQL.90).gif")
メモ :レポート サーバーがレポート デザイナと同じコンピュータにインストールされている場合は、サーバー名として localhost を使用できます。たとえば、https://localhost/reportserver または https://localhost/reportserver$SQLEXPRESS になります。 [デバッグ] プロパティ ノードが開いていない場合は展開し、StartItem プロパティを表示します。[StartItem] の横にあるテキスト ボックス内をクリックし、一覧から [Resellers Worldwide.rdl] を選択します。
[OK] をクリックします。
レポート プロジェクトを保存します。[ファイル] メニューの [すべてを保存] をクリックします。
レポートをパブリッシュします。[デバッグ] メニューの [デバッグなしで開始] をクリックします。
パブリッシュが完了すると、レポート デザイナにより Internet Explorer が開きます。[Resellers Worldwide] をクリックして、レポートを表示します。
Business Intelligence Development Studio の [出力] ウィンドウには、レポートをレポート サーバーに展開するときのアクションやメッセージが表示されます。[出力] ウィンドウが表示されない場合は、[表示] メニューの [出力] をクリックします。
レポート サーバー上のレポートを表示するには
ブラウザを開き、レポート サーバーのレポート ディレクトリに移動します。既定の URL は、https://localhost/reports です。
Advanced Parameter Tutorial フォルダを開き、Resellers Worldwide を選択します。レポート マネージャでレポートが開きます。
リンク レポートを作成するには
レポート マネージャのレポート ページで、[プロパティ] タブをクリックします。
ページの下部にある [リンク レポートの作成] ボタンをクリックします。新しいリンク ページが開きます。
[プロパティ] セクションの [名前] ボックスに「Resellers Pacific」と入力します。
[説明] ボックスに「販売区域 Pacific の再販業者」と入力します。
[OK] をクリックします。
Resellers Pacific レポートが実行されます。
次の手順では、既定のパラメータ値をリンク レポート Resellers Pacific 用に変更します。パラメータの多くについて、既定値をハードコード値に変更した後、[非表示] プロパティを設定してパラメータがレポートのツール バーに表示されないようにします。この手順によって、レポートの外観がすっきりし、同じレポート定義でさまざまなユーザーに対応することができます。
| メモ : |
|---|
| [非表示] プロパティを設定すると、パラメータがツール バーに表示されなくなるだけで、データがセキュリティ保護されるわけではありません。 |
リンク レポートのパラメータを設定するには
[プロパティ] タブをクリックします。レポートの生成が完了するまで待つ必要はありません。
左側のペインの [パラメータ] をクリックします。パラメータを選択する ページが開きます。
このページでは、Resellers Pacific レポートのパラメータ設定を、Resellers Worldwide レポートとは独立して管理できます。
次の表のようにパラメータの設定を変更します。
[パラメータ名] [既定値] [非表示] [ユーザーにメッセージを表示] TerritoryGroup
Pacific
True
無効
CountryRegion
Query Based
True
無効
StateProvince
Query Based
False
True
City
Query Based
False
True
UserSortBy
Number of sales per store
True
無効
InitialSort
Total Due
True
無効
ShowSalesDetails
[既定値より優先] をクリックして [True] を選択
True
無効
ContactDisplayFields
一覧で [既定値より優先] をクリックして [Phone] を選択
True
無効
Colors
SteelBlue
LightSteelBlue
True
無効
パラメータ CountryRegion には、[非表示] オプションを選択します。AdventureWorks サンプル データベースの Pacific 販売区域グループは値が 1 つだけなので、値を選択する必要はなく、このパラメータをツール バー上で非表示にできます。
[適用] をクリックします。
[表示] タブをクリックします。
Hide プロパティは他のパラメータに設定されているため、StateProvince パラメータおよび City パラメータだけがレポート ツール バーに表示されます。
StateProvince (New South Wales) および City (Alexandria) の既定値には再販業者がないため、NoRows のメッセージが表示されます。
ResellersPacific はリンク レポートであるため、親レポート ResellersWorldwide に対してパブリッシュされた変更もこのレポートに表示されます。
(省略可) [StateProvince] ボックスの一覧から、[Victoria] を選択します。City パラメータには既定値の Melbourne が設定されます。[レポートの表示] をクリックします。
4 つの自転車販売店と各店舗での販売数、つまり Cycle Parts and Accessories (4)、Eastside Cycle Shop (4)、Fitness Discount Store (4)、および List Price Catalog Company (4) が表示されます。
次の手順
ここでは、リンク レポートを作成し、レポートのパラメータを設定しました。これで高度なパラメータのチュートリアルは完了です。その他のチュートリアルについては、「Reporting Services のチュートリアル」を参照してください。
参照
その他の技術情報
Reporting Services でのパラメータを使用した作業
リンク レポートの追加、変更、および削除
パブリッシュ済みレポートのパラメータ プロパティの設定
レポート サーバー仮想ディレクトリの構成