スクリプティング ソリューションでの他のアセンブリの参照
更新 : 2006 年 4 月 14 日
Microsoft .NET Framework クラス ライブラリと Microsoft.VisualBasic 名前空間には、スクリプトの開発者が Integration Services パッケージにカスタム機能を実装するための強力なツール セットが用意されています。スクリプト タスクとスクリプト コンポーネントでは、カスタム マネージ アセンブリも使用できます。
カスタム マネージ アセンブリの使用
Microsoft Visual Studio for Applications 内の [参照の追加] ダイアログ ボックスの [.NET] タブには、%windir%\Microsoft.NET\Framework\v2.0.xxxxx フォルダと %ProgramFiles%\Microsoft SQL Server\90\SDK\Assemblies フォルダにあるマネージ アセンブリの一覧が示されます。そのため、既定では、この一覧に表示されるのは主に Microsoft .NET Framework クラス ライブラリからのアセンブリと、SQL Server 2005 によってインストールされたアセンブリに限定されます。この一覧の内容はファイルの場所によってのみ決定され、グローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) にインストールされたファイル、またはアセンブリの他の属性やプロパティによっては決定されません。結果として、参照するアセンブリのコピーが、指定したフォルダのいずれかに存在する必要があります。VSA の [参照の追加] ダイアログ ボックスには、Microsoft Visual Studio に存在する、別のフォルダ内のマネージ アセンブリの場所を探して参照するための [参照] ボタンは含まれていません。また、COM コンポーネントを参照するための [COM] タブも含まれていません。
スクリプト タスクまたはスクリプト コンポーネントで使用するカスタム アセンブリは、厳密な名前で署名する必要があり、また、グローバル アセンブリ キャッシュにインストールする必要があります。
カスタム アセンブリを使用するパッケージを他のコンピュータに配置する場合は、そのアセンブリをグローバル アセンブリ キャッシュにインストールする必要があります。また、スクリプトがプリコンパイルされていない場合は、アセンブリを上記の Framework フォルダか Assemblies フォルダにコピーして参照を追加する必要があります。
Web サービスの使用
Visual Studio for Applications には、Visual Studio の開発者にとってなじみのある Add Web Reference コマンドが用意されていません。スクリプト タスクまたはスクリプト コンポーネントから Web サービスを使用する場合は、最初に wsdl.exe コマンド プロンプト ユーティリティを使用して、Visual Basic でプロキシ クラスを生成する必要があります。その後、次のいずれかを選択します。
- Add Existing Item オプションを使用して、プロキシ クラス ファイルを VSA プロジェクトにインポートします。
- 厳密な名前のキー ファイルで署名された別のアセンブリにプロキシ クラスをビルドして、そのアセンブリを上記の Framework フォルダにコピーし、グローバル アセンブリ キャッシュにアセンブリを追加して、VSA プロジェクトにアセンブリへの参照を追加します。この場合、追加のアセンブリをパッケージと共に配置する必要があります。
また、スクリプト プロジェクトに System.Web.Services 名前空間への参照を追加する必要があります。
プロキシ クラスの生成に関する詳細については、MSDN ライブラリの次のトピックを参照してください。
- XML Web サービス プロキシの作成
- 方法 : XML Web サービス プロキシを生成する
- Web サービス記述言語ツール (Wsdl.exe)
Microsoft.VisualBasic 名前空間の使用
スクリプト タスクおよびスクリプト コンポーネントは、Microsoft.VisualBasic 名前空間から、Microsoft Visual Basic .NET オブジェクトおよび関数を使用できます。VisualBasic 名前空間には、以前のバージョンの Visual Basic からのオブジェクト、関数、定数と、さらに各種の便利な関数が含まれています。たとえば、Microsoft.VisualBasic.Financial モジュールには、減価償却、内部収益率、および年金支払額を計算するためのメソッドが含まれています。
Microsoft .NET Framework クラス ライブラリの使用
スクリプト タスクおよびスクリプト コメントは、Microsoft .NET Framework クラス ライブラリによって公開されている他のすべてのオブジェクトおよび機能を利用することもできます。たとえば、.NET Framework を使用すると、ユーザーの環境に関する情報を取得し、パッケージを実行中のコンピュータとやり取りできます。
使用頻度の高い .NET Framework クラスを次に示します。
- System.Data ADO.NET アーキテクチャが含まれています。
- System.IO ファイル システムおよびファイル ストリームに対するインターフェイスを提供します。
- System.Windows.Forms フォームの作成に使用します。
- System.Text.RegularExpressions 正規表現を処理するためのクラスを提供します。
- System.Environment ローカル コンピュータ、現在のユーザー、およびコンピュータとユーザーの設定に関する情報を返します。
- System.Net ネットワーク通信を提供します。
- System.DirectoryServices Active Directory を公開します。
- System.Drawing 広範な画像操作ライブラリを提供します。
- System.Threading マルチスレッド プログラミングを有効にします。
.NET Framework および Microsoft Visual Basic ランタイム ライブラリの詳細については、MSDN ライブラリを参照してください。
変更履歴
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2006 年 4 月 14 日 |
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