CREATE SUBCUBE ステートメント (MDX)

更新 : 2006 年 7 月 17 日

指定されたキューブまたはサブキューブのキューブ空間を、指定されたサブキューブに再定義します。このステートメントを実行すると、後続の操作で使用する見かけのキューブ空間が変わります。

構文

CREATE SUBCUBE Cube_Name AS Select_Statement

引数

  • Cube_Name
    制限するキューブまたは分析観点の名前を指定する有効な文字列式です。この名前がサブキューブの名前になります。
  • Select_Statement
    WITH 句、NON EMPTY 句、または HAVING 句が含まれておらず、ディメンションまたはセルのプロパティを要求しない有効な多次元式 (MDX) の SELECT 式です。

解説

既定のメンバをサブキューブの定義から除外すると、それに応じて座標も変わります。集計が可能な属性の場合、既定のメンバは [All] のメンバに移動します。集計が不可能な属性の場合、既定のメンバはサブキューブ内に存在するメンバに移動します。サブキューブと既定のメンバの組み合わせの例を以下に示します。

元の既定のメンバ 集計可能/不可能 サブセレクト 変更後の既定のメンバ

Time.Year.All

可能

{Time.Year.2003}

変更なし

Time.Year.[1997]

可能

{Time.Year.2003}

Time.Year.All

Time.Year.[1997]

不可能

{Time.Year.2003}

Time.Year.[2003]

Time.Year.[1997]

可能

{Time.Year.2003, Time.Year.2004}

Time.Year.All

Time.Year.[1997]

不可能

{Time.Year.2003, Time.Year.2004}

Time.Year.[2003] または

Time.Year.[2004]

[All] のメンバは、常にサブキューブ内に存在します。

サブキューブのコンテキストで作成されたセッション オブジェクトは、サブキューブが削除された時点で削除されます。

サブキューブの詳細については、「MDX でのサブキューブの作成 (MDX)」を参照してください。

次の例では、見かけのキューブ空間を Canada に存在するメンバに制限したサブキューブを作成しています。その後、MEMBERS 関数を使用して、Geography ユーザー定義階層の Country レベルのすべてのメンバを返しています。結果として、Canada という国のみが返されます。

CREATE SUBCUBE [Adventure Works] AS
   SELECT [Geography].[Country].&[Canada] ON 0
   FROM [Adventure Works]

SELECT [Geography].[Country].[Country].MEMBERS ON 0
   FROM [Adventure Works]

参照

関連項目

DROP SUBCUBE ステートメント (MDX)

概念

MDX の主な概念 (MDX)

その他の技術情報

MDX スクリプト ステートメント (MDX)

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手

変更履歴

リリース 履歴

2006 年 7 月 17 日

変更内容 :
  • わかりやすくするために構文および引数を更新しました。
  • 更新した例を追加しました。