データベース エンジンの管理に関する機能強化
更新 : 2006 年 4 月 14 日
Microsoft SQL Server 2005 データベース エンジンの管理機能は、AWE メモリの動的管理や、I/O 関係、CPU 関係の動的設定など、インスタンスの動的な構成機能によって簡略化されています。セキュリティも、すべての権限を統一的に許可する機能や、ユーザーとスキーマの分離などによって強化されています。
管理に関する機能強化
セキュリティ : すべての権限を統一的に許可する機能
GRANT ステートメントですべての権限を統一的に許可する機能によって、セキュリティの管理が統合されました。旧バージョンの SQL Server では、インスタンスレベルの権限、データベース ロール、通常の権限の組み合わせによって権限を管理していました。
詳細については、「権限の階層」を参照してください。
セキュリティ : ユーザーとスキーマの分離
SQL Server データベースでは、スキーマのロールが強化されました。データベース内のすべてのオブジェクトは、スキーマに含まれるようになり、個々のユーザーが所有することはありません。各スキーマをロールが所有することによって、複数のユーザーがデータベース オブジェクトを管理できるようになっています。旧バージョンの SQL Server の場合、データベースからユーザーを削除するには、そのユーザーが所有している個々のオブジェクトの所有権の再割り当てを行う必要がありました。このリリースでは、各オブジェクトではなくスキーマの所有権を調整するだけで済みます。
詳細については、「権限の階層」を参照してください。
管理 : テーブルとインデックスのパーティション分割
値の範囲に基づいて、テーブルやインデックスをパーティションに分割できます。パーティション分割によって、コレクション全体ではなく個々のパーティションに管理タスクを限定できるので、大きなテーブルやインデックスの管理が容易になります。データベース スキーマ内でデータのブロックを転送する操作もさらに効率的になります。また、テーブルやインデックスの全体的な整合性を維持しながら、その全体ではなく個々のパーティションに対してメンテナンス操作を実行できます。
詳細については、「パーティション テーブルとパーティション インデックス」を参照してください。
管理 : AWE メモリの動的管理
データベース エンジンでは、大規模なデータベースをサポートするために AWE メモリを使用する場合、メモリ プールのサイズが動的に管理されるようになりました。旧バージョンの SQL Server では、AWE メモリを使用するときのメモリ プールは静的でした。
詳細については、「大規模データベースのメモリ管理」を参照してください。
管理 : ATTACH_REBUILD_LOG
ATTACH_REBUILD_LOG 句を使用すれば、データベースをアタッチするときに、すべてのログ ファイルをコピーしないで済みます。たとえば、実稼働サーバーからデータベースをデタッチして、そのデータベースをレポート サーバーの読み取り専用のデータベースとして使用すると仮定します。その読み取り専用の環境では、実稼働環境で使用していたすべてのログ ファイルを必要とするわけではありません。ATTACH_REBUILD_LOG を使用すれば、実稼働環境のすべてのログ ファイルをコピーしなくても、レポート サーバーにそのデータベースをコピーできます。
詳細については、「CREATE DATABASE (Transact-SQL)」を参照してください。
管理 : ファイルの初期化に要する時間の短縮
データベース エンジンは、新しいデータベースを作成するときに、データ ファイルに必要な領域の予約だけを行い、データベースの使用をすぐに開始できるようにすることが可能です。バイナリの 0 による実際のデータ ページの初期化は、SQL クエリによってページが参照されるまで行われません。旧バージョンの SQL Server では、バイナリの 0 ですべてのデータ ページを初期化するまでデータベースの使用を開始できませんでした。
詳細については、「データベースの作成 (データベース エンジン)」を参照してください。
管理 : インデックスの無効化
管理や診断のためにインデックスを無効にすることができるようになりました。非クラスタ化インデックスを再構築する場合、インデックスを無効にしてから再構築すると、必要なディスク領域の量が大幅に減ります。
詳細については、「インデックスの無効化」を参照してください。
管理 : インデックスの再構成と再構築
SQL Server 2005 には、インデックスの再構成または再構築を行ったり、インデックスのオプションを設定したりするための ALTER INDEX ステートメントが追加されました。インデックスをオンラインで再構築する操作や、LOB データを含んだページを圧縮する操作、パーティション インデックスの再構成または再構築をパーティションごとに行う操作が可能です。
詳細については、「ALTER INDEX (Transact-SQL)」を参照してください。
管理 : XML でのフォーマット ファイルの一括コピーと読み込み
SQL Server 2005 には、フォーマット ファイルを XML ドキュメントとして指定するために使用できる XML スキーマが用意されています。元の非 XML フォーマット ファイルを使用する場合に比べて、XML フォーマット ファイルの使用にはいくつかのメリットがあります。
詳細については、「XML フォーマット ファイルについて」を参照してください。
管理 : OPENROWSET の BULK 行セット プロバイダ
SQL Server 2005 には、BULK 行セット プロバイダが用意されています。この機能にアクセスするには、SELECT ステートメントで OPENROWSET 関数の新しい BULK オプションを使用します。そのようにして抽出した結果は、さらに INSERT ステートメントに渡すことができます。
詳細については、「OPENROWSET (Transact-SQL)」と「BULK INSERT または OPENROWSET(BULK...) を使用した一括データのインポート」を参照してください。
管理 : データベース ミラーリングの監視
SQL Server 2005 SP1 では、データベース ミラーリング モニタに加えて、ミラーリングされるデータベースを監視するためのシステム ストアド プロシージャと、重要なミラーリングのパフォーマンス基準に対するイベントしきい値を設定するためのシステム ストアド プロシージャが新たに導入されました。
詳細については、「データベース ミラーリングの監視」を参照してください。
参照
概念
ヘルプおよび情報
変更履歴
| リリース | 履歴 |
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2006 年 4 月 14 日 |
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