チューニングの進行状況について

チューニングの進行状況は、データベース エンジン チューニング アドバイザのグラフィカル インターフェイス (GUI) と dta コマンド プロンプト ユーティリティの両方で監視できます。チューニングの進行状況を監視すると、効果的なワークロードを使用しているかどうかを判断できます。また、問題をすばやく検出できるので、時間を大幅に無駄にすることがありません。この後のセクションでは、2 種類のユーザー インターフェイスでワークロードを監視する方法について説明します。また、さまざまな種類のワークロードを使用しているときに、データベース エンジン チューニング アドバイザがイベントをチューニングする順序についても説明します。

グラフィカル ユーザー インターフェイスを使用したチューニングの進行状況の監視

データベース エンジン チューニング アドバイザのグラフィカル ユーザー インターフェイス (GUI) でワークロードの分析を開始すると、[進行状況] タブにチューニングの進行状況が自動的に表示されます。このタブ付きページは 3 つのペインで構成されています。上部のペインには、チューニング セッションの経過と共に変化するアニメーション グラフィックと値が表示されます。中央のペインには、チューニングの進行状況に関する詳細が表示されます。下部のペインには、チューニング ログが表示されます。このログは、チューニング中に定期的に更新されるので、セッションの監視に役立ちます。

ワークロードが完全に処理される前にデータベース エンジン チューニング アドバイザを停止するには、ツール バーの [分析の停止] をクリックします。セッションを停止すると、処理されたワークロード量に対して最適な推奨設定が生成されます。

ms179506.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
チューニングでは、ワークロードの処理以上のことが行われます。データベース エンジン チューニング アドバイザでは、ワークロードの処理後にクエリが分析され、推奨設定とレポートが生成されます。チューニングはコストのかかるプロセスで、時間がかかる場合もあります。ワークロードを 100% 処理し、データベース エンジン チューニング アドバイザによる推奨設定およびレポートの生成に十分な時間を確保する唯一の確実な方法は、無限のチューニング時間を指定することです。無限のチューニング時間を指定するには、[チューニング オプション] タブの [チューニング時間を制限する] をオフにします。

コマンド ラインからのチューニングの進行状況の監視

dta コマンド プロンプト ユーティリティでは、進行状況に関する 2 つの主要な情報が示されます。既定では、ワークロードのチューニング中に dta によって次の情報が画面に表示されます。

  • ワークロード処理率
    これは、データベース エンジン チューニング アドバイザがそれまでに処理したワークロード内のすべてのイベントの一部です。ある時点でチューニングが停止した場合、これは、データベース エンジン チューニング アドバイザが推奨を行う対象となるワークロードの部分になります。データベース エンジン チューニング アドバイザがワークロードをさらに処理できる場合、その推奨設定は変化する場合があります。
    無限のチューニング時間を指定すると、[ワークロード処理率] が 100% に達したときのみチューニングが完了します。チューニングでは、ワークロードの処理以上のことが行われることに注意してください。データベース エンジン チューニング アドバイザでは、ワークロードの処理後にクエリが分析され、推奨設定とレポートが生成されます。チューニングはコストのかかるプロセスで、時間がかかる場合もあります。ワークロードを 100% 処理し、データベース エンジン チューニング アドバイザによる推奨設定およびレポートの生成に十分な時間を確保する唯一の確実な方法は、無限のチューニング時間を指定することです。無限のチューニング時間を指定するには、-A オプションを 0 に設定します。
  • 予測向上率

データベース エンジン チューニング アドバイザがこれまでに処理したワークロードに対して生成した推奨設定を実装した場合、この数字は、チューニングの任意の時点におけるパフォーマンス予測向上率を表します。

ワークロードが完全に処理される前にデータベース エンジン チューニング アドバイザを停止するには、Ctrl + C キーを押します。

イベントのチューニング順序

ワークロード内のイベントは、ワークロードに表示されている順番、または実行時間順にチューニングできます。ワークロードが Transact-SQL スクリプト ファイルである場合、イベントは順番にチューニングされます。同様に、ワークロードがトレース ファイルまたはトレース テーブルであり、トレースに Duration 列が含まれていない場合も、イベントは順番にチューニングされます。

トレース ファイルまたはトレース テーブルに Duration 列が含まれている場合は、Duration 値の降順でイベントがチューニングされます。つまり、最も長い実行時間を持つクエリが最初にチューニングされます。

参照

その他の技術情報

データベースをチューニングする方法
データベース エンジン チューニング アドバイザの使用
データベース エンジン チューニング アドバイザのトラブルシューティング

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手