コピーのみのバックアップ

更新 : 2005 年 12 月 5 日

コピーのみのバックアップは、従来の SQL Server バックアップのシーケンスから独立した SQL Server バックアップです。通常、バックアップを行うとデータベースが変更され、その後のバックアップの復元方法に影響します。ただし、データベース全体のバックアップや復元の手順に影響を与えない、特殊な目的にバックアップを行うと役に立つ場合があります。このため、SQL Server 2005 では、次の種類のコピーのみのバックアップが導入されました。

  • コピーのみの完全バックアップ (すべての復旧モデル)
    コピーのみの完全バックアップは、差分ベースまたは差分バックアップとして使用できません。また、差分バックアップに影響しません。
  • コピーのみのログ バックアップ (完全復旧モデルおよび一括ログ復旧モデルのみ)
    コピーのみのログ バックアップは、既存のログ アーカイブ ポイントを保持するため、定期的なログ バックアップの一連の作業に影響を与えません。通常、コピーのみのログ バックアップは不要です。別のルーチンとして現在のログ バックアップを (WITH NORECOVERY を使用して) 作成してから、そのバックアップを、復元シーケンスに必要な他のすべての以前のログ バックアップと共に使用できます。ただし、オンライン復元を実行するために、コピーのみのログ バックアップを作成することができます。この例については、「例 : 読み取り/書き込みファイルのオンライン復元 (完全復旧モデル)」を参照してください。

コピーのみのバックアップの後、トランザクション ログは切り捨てられません。コピーのみのバックアップは、backupset テーブルの is_copy_only 列に記録されます。

コピーのみのバックアップを作成するには (Transact-SQL)

ms191495.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
SQL Server Management Studio では、コピーのみのバックアップがサポートされていません。
  • コピーのみの完全バックアップの場合、必要な BACKUP 構文は次のとおりです。
    BACKUP DATABASE database_name TO <backup_device*>* ... WITH COPY_ONLY ...
    ms191495.note(ja-jp,SQL.90).gifメモ :
    COPY_ONLY は、DIFFERENTIAL オプションと共に指定した場合には機能しません。
  • コピーのみのログ バックアップの場合、必要な BACKUP 構文は次のとおりです。
    BACKUP LOG database_name TO <backup_device> ... WITH COPY_ONLY ...

参照

概念

完全復旧モデルでのバックアップ
単純復旧モデルでのバックアップ
復旧モデルの概要

その他の技術情報

BACKUP (Transact-SQL)
RESTORE (Transact-SQL)

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手