不規則階層の操作
通常の状況では、Microsoft SQL Server 2005 Analysis Services (SSAS) の階層内の各レベルに、同じレベルの別のメンバとしてその上に同じ数のメンバがあります。不規則階層では、少なくとも 1 つのメンバの論理上の親メンバが、そのメンバのすぐ上のレベルにありません。この場合、階層は異なるドリル ダウン パスのさまざまなレベルに至ります。すべてのドリル ダウン パスのすべてのレベルを展開すると複雑になります。
不規則階層の表示をサポートしているクライアント アプリケーションの場合、階層を構成して論理的に欠落しているメンバを非表示にできます。標準階層または親子階層を構成しているかどうかによって、ディメンション デザイナを使用して、2 つの異なるプロパティを設定できます。
不規則なディメンションのテーブルでは、論理的に欠落しているメンバはさまざまな方法で表されます。テーブルのセルに NULL または空の文字列を含めたり、親と同じ値を含めてプレースホルダとして使用できます。
プレースホルダの表示は、子メンバのプレースホルダのステータスとクライアント アプリケーションの MDX Compatibility 接続文字列プロパティによって決まります。
標準階層のメンバの非表示
標準階層の場合、階層のレベルの HideMemberIf プロパティを使用して、エンド ユーザーに欠落しているメンバが見えないようにします。HideMemberIf プロパティは、次の表で説明する設定をサポートしています。
HideMemberIf の設定値 | Description |
---|---|
Never |
レベル メンバがすべて表示されます。 |
OnlyChildWithNoName |
レベル メンバは、その親の唯一の子で、その名前が null または空の文字列である場合、表示されません。 |
OnlyChildWithParentName |
レベル メンバは、その親の唯一の子で、その名前がその親の名前と同じである場合、表示されません。 |
NoName |
レベル メンバは、その名前が空の場合、表示されません。 |
ParentName |
レベル メンバは、名前がその親の名前と同じである場合、表示されません。 |
標準階層を不規則に表示するには、レベルの HideMemberIf プロパティを、基になるディメンション テーブルの適切な値に設定します。
MDX Compatability モード
不規則階層を正しく表示するには、クライアント アプリケーションから Analysis Services のインスタンスへの接続文字列の MDX Compatibility プロパティを 2 に設定する必要があります。
MDX Compatibility プロパティは、不規則階層または不均衡階層でプレースホルダ メンバが扱われる方法を決定します。MDX Compatibility プロパティを 1 に設定した場合は、不規則階層でプレースホルダのメンバが公開されます。