SharePoint サーバーの全体管理でレポート サーバー統合を構成する方法

SharePoint 製品の配置内で実行されるようにレポート サーバーを構成する場合は、SharePoint テクノロジ インスタンスと Reporting Services レポート サーバーの接続を決定する統合設定を指定する必要があります。

  • レポート サーバーの統合を構成するには、SharePoint ファームの管理者である必要があります。

  • SharePoint 製品用 Reporting Services アドインのインストールが完了している必要があります。これにより、構成ページが表示され、全般的な統合が行われます。

  • SharePoint 統合モード用に作成されたレポート サーバー データベースに接続されている対象レポート サーバーも必要です。

  • SharePoint サーバー ファーム内で実行されるように Reporting Services を構成する場合は、レポート サーバー コンピューターに SharePoint Web フロントエンドもインストールしておく必要があります。

指定した設定は構成データベースに格納されます。複数の仮想サーバーを含むファームに対して統合を構成すると、SharePoint ファームで有効になっているすべての Web フロントエンドおよび Reporting Services アドインがインストールされているすべての Web フロントエンドで設定が使用されます。

後からレポート サーバー サービス アカウントを変更するか、または SharePoint ファームを拡張してアプリケーションを追加する場合は、データベース アクセスの許可コマンドを再実行して、SharePoint 構成データベースでのアクセス権を更新する必要があります。詳細については、「レポート サーバー サービスのアカウントの構成」を参照してください。

すべてのタスクの詳細については、「SharePoint 2010 統合用の Reporting Services の構成」を参照してください。

注意

レポート サーバー URL を定義した後、URL を変更するときには注意が必要です。レポート サーバー URL を変更すると、サーバー間の接続が中断されるため、現在処理中のレポートとモデルに影響が生じます。実稼働サーバー上でレポート サーバー URL を変更する場合は、組織で確立されているダウンタイムの手続き計画に必ず従ってください。

レポート サーバーを SharePoint と統合するには

  1. SharePoint サーバーの全体管理で [アプリケーションの全般設定] をクリックします。

    [Reporting Services] セクションに、次のリンクが表示されます。

    1. [Reporting Services 統合]

    2. [レポート サーバーを統合に追加]

    3. [サーバーの既定値の設定]

    このセクションまたはリンクが表示されない場合は、コンピューターに SharePoint 用 Reporting Services アドインがインストールされていないか、またはその機能がアクティブ化されていません。詳細については、「方法: サイトの設定でレポート サーバー機能をアクティブ化する」を参照してください。

  2. [Reporting Services 統合] をクリックします。

  3. [レポート サーバー Web サービスの URL] で、現在の SharePoint サイトまたはファームで使用するレポート サーバー サイトを指定します。URL では 1 つのレポート サーバー インスタンスをポイントするか、またはスケールアウト配置で動作する、負荷分散されたレポート サーバー群の仮想サーバー名をポイントできます。

    URL を取得するには、Reporting Services 構成マネージャーを起動し、レポート サーバーに接続して [Web サービス URL] をクリックします。URL をクリックしてブラウザーを開き、URL が機能するかどうかを検証します。SharePoint との統合が完了していない場合に表示される構成エラー メッセージが表示されます。

    URL をコピーして [レポート サーバー Web サービスの URL] に貼り付けます。

    レポート サーバーの URL は、Reporting Services 構成マネージャーで指定したサーバー名と仮想ディレクトリで構成されます。次の例は、レポート サーバー URL の構成を示しています。

    • http://your-server-name/reportserver (異なるコンピューター上にレポート サーバーが存在する場合に、このような形式が使用されます)

    • https://your-server-name:443/reportserver

    SharePoint ファーム全体で使用されるレポート サーバー URL には、https://localhost を指定しないでください。https://localhost を指定する URL アドレスは、リモート サーバー上にインストールされた SharePoint Web フロントエンドでは無効になります。

    レポート サーバーと SharePoint テクノロジ インスタンスをサイド バイ サイドでインストールした場合は、仮想ディレクトリ名が競合していないか確認してください。相互運用性の問題については、SQL Server オンライン ブックの「Reporting Services とインターネット インフォメーション サービスのサイド バイ サイド配置」を参照してください。

  4. [認証モード] で、[Windows 認証] または [信頼済みアカウント] を選択して、レポート サーバーの権限を借用した接続に対し、SharePoint サーバーにインストールされたレポート サーバーのエンドポイントからセキュリティ トークン付きヘッダーを送信するかどうかを指定します。

    Reporting Services アプリケーション ページのユーザー操作によって発行されたすべての要求は、SharePoint Web アプリケーションのレポート サーバーのエンドポイントからレポート サーバーに転送されて処理されます。認証モードによって、要求のヘッダーに SharePoint ユーザー ID トークンが含まれる場合と含まれない場合があります。

    SharePoint Web アプリケーションが Windows 認証用に構成され、Kerberos プロトコルが有効になっている場合は、[Windows 認証] を選択することで Windows 統合セキュリティを介して接続できます。この場合、ユーザー ID トークンは送信されません。必要に応じて、[信頼済みアカウント] を選択して信頼済みのアカウントを借用し、要求ヘッダーの SharePoint ユーザー情報をレポート サーバーに渡すことができす。

    サーバー接続の詳細については、SQL Server オンライン ブックの「SharePoint 統合モードの Reporting Services のセキュリティ概要」を参照してください。

  5. [資格情報] で、レポート サーバーをホストするコンピューター上の管理者グループのメンバーを表す資格情報を指定します。

  6. [Reporting Services 機能のアクティブ化] で、すべてのサイト コレクションまたは選択するサイト コレクションに対して、アクティブ化する Reporting Services の統合機能を選択します。

  7. [OK] をクリックします。

  8. [Reporting Services 統合の概要] ページが表示されます。概要には、データベース アクセス、Windows グループのメンバーシップ、および機能のアクティブ化の結果が表示されます。指定した Web サービス URL が Reporting Services のスケールアウト配置に含まれている場合、概要ページには [Reporting Services のスケールアウト統合] セクションが表示されます。スケールアウト セクションには、スケールアウト配置で検出されたすべての Reporting Services インスタンスが表示されます。この一覧では、各インスタンスが SharePoint と既に統合されているかどうかは示されません。この一覧では、次のいずれかの操作によって統合されているインスタンスを確認できます。

    • インスタンス名の横にある [インスタンスの追加] リンクをクリックする。

    • [Reporting Services 統合] ページで [レポート サーバーを統合に追加] をクリックする。

    統合の概要を確認したら、[閉じる] をクリックします。

サーバーの既定値を指定するには

  1. [Reporting Services] セクションで、[サーバーの既定値の設定] をクリックします。

  2. [レポート履歴スナップショット] で、レポート履歴で保持するコピー数のサイト全体の既定値を設定します。この既定値は、レポートごとに保存可能なスナップショットの数を規定する初期設定として使用されます。制限数は、個々のレポートのプロパティ ページで別々に指定できます。

  3. [レポート処理のタイムアウト] で、特定の秒数が経過した後、レポート サーバーでレポート処理をタイムアウトにするかどうかを指定します。この値は、レポート サーバーでのレポート処理に適用されます。レポートにデータを提供するデータベース サーバーで処理されるデータには影響しません。レポート処理時間の時計は、レポートを選択したときに開始され、レポートを開くと終了します。データ処理とレポート処理の両方を完了できるだけの十分な時間を指定する必要があります。

  4. [レポート処理ログ] で、レポート サーバーでトレース ログを生成するかどうかと、ログの保持日数を指定します。.ログは、レポート サーバー コンピューターの Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.n\ReportServer\Log フォルダーに格納されます。サービスを再起動するたび、新しいログ ファイルが生成されます。ログ ファイルの詳細については、「レポート サーバー サービスのトレース ログ」を参照してください。

  5. [Windows 統合セキュリティを有効にする] で、レポートを要求したユーザーの Windows セキュリティ トークンを使用してレポート データ ソースに接続できるかどうかを指定します。

  6. [アドホック レポートの実行を有効にする] で、ユーザーがレポート ビルダーのレポートからアドホック クエリを実行できるかどうかを指定します。このオプションをオンにすると、レポート サーバーの EnableLoadReportDefinition プロパティが設定されます。このオプションをオフにすると、データ ソースとしてレポート モデルを使用するレポートのクリックスルー レポートは生成されません。

  7. [RSClientPrint ActiveX コントロールのダウンロードの有効化] で、ユーザーがクライアント側のコントロール (印刷オプションを提供します) をダウンロードできるかどうかを指定します。

  8. [レポート ビルダーのダウンロードの有効化] で、レポート ビルダー アプリケーションのダウンロード ボタンをクライアントに表示するかどうかを指定します。

  9. [カスタムのレポート ビルダーの起動 URL] で、レポート サーバーで既定のレポート ビルダー URL を使用しない場合に、カスタムの URL を指定します。この設定は省略可能です。この値を指定しなかった場合は、レポート ビルダー 3.0 を起動する既定の URL が使用されます。レポート ビルダー 1.0 を ClickOnce アプリケーションとして起動するには、「http://<computername>/ReportServer/ReportBuilder/ReportBuilder_1_0_0_0.application」と入力します。

  10. [OK] をクリックします。

  11. 1 つのサーバーにインストールする場合は、「方法: スタンドアロン サーバーに SharePoint 統合をインストールして構成する」の統合後の情報を確認してください。