概要 (レプリケーション)

SQL Server レプリケーションは、あるデータベースから別のデータベースへデータ オブジェクトやデータベース オブジェクトのコピーと配布を行い、一貫性を維持するためにデータベース間の同期を行うテクノロジ セットです。データのレプリケーションは、大きく 2 つのカテゴリに分類し、サーバー間環境でのレプリケーションと、サーバーとクライアント間でのレプリケーションに分けて考えると便利です。サーバー間でのデータのレプリケーションでは、通常、スケーラビリティと可用性の向上、データ ウェアハウジングとレポート、複数サイトからのデータの統合がサポートされます。サーバーとクライアント間でのデータのレプリケーションでは、通常、モバイル ユーザーとのデータ交換、店舗販売時点管理 (POS) アプリケーション、複数サイトからのデータの統合がサポートされます。

レプリケーションでは、パブリッシャ、ディストリビュータ、サブスクライバ、パブリケーション、アーティクル、サブスクリプションなど、レプリケーション トポロジ内のコンポーネントを出版業界にたとえて表しています。雑誌にたとえると、レプリケーションを理解するうえで役に立ちますが、SQL Server レプリケーションには、この例で表されない機能 (特に、サブスクライバが更新を行ったり、パブリッシャがパブリケーション内のアーティクルに増分変更を送信する機能など) もあるので注意が必要です。

レプリケーションには、トランザクション レプリケーション、マージ レプリケーション、スナップショット レプリケーションの 3 種類があります。これらのすべての種類で、変更の追跡やデータの配布に関連するタスクを実行する多数のスタンドアロン プログラム (エージェントと呼ばれます) が使用されます。

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