インスタンス間のメッセージ交換の完了
このチュートリアルは、Service Broker は初めて使用するが、データベースの概念と Transact-SQL ステートメントについては理解しているユーザーを対象としています。ここでは初心者のユーザーを対象に、データベース エンジンの独立したインスタンス上の 2 つのデータベース間で簡単なメッセージ交換を構築および実行する方法を紹介します。
学習する内容
このチュートリアルは、「データベース間のメッセージ交換の完了」で学習した作業に基づいています。このチュートリアルでは、データベース エンジンの 2 つのインスタンス間で実行されるようにメッセージ交換を構成する方法を学習します。
このチュートリアルで実行する手順は、「データベース間のメッセージ交換の完了」のチュートリアルで実行する手順と同じですが、次の違いがあります。
2 つのデータベースは、データベース エンジンの独立したインスタンス上に存在します。
Service Broker のエンドポイントおよびルートを作成し、2 つのインスタンス間にネットワーク接続を確立する方法を学習します。
前のチュートリアルでは、ネットワーク上でメッセージを送信しませんでした。そのため、データベース エンジンの権限を使用して、メッセージへの不正アクセスを防いでいました。レッスン 3 では、証明書とリモート サービス バインドを作成し、ネットワーク上でメッセージを暗号化する方法を学習します。
このチュートリアルでは、発信側データベースを含むデータベース エンジンのインスタンスを、発信側インスタンスと呼びます。発信先データベースを含むインスタンスを、発信先インスタンスと呼びます。
このチュートリアルは、次の 6 つのレッスンで構成されています。
レッスン 1 : 発信先データベースの作成
このレッスンでは、発信先データベースと、発信側データベースに依存しないすべてのオブジェクトを作成します。これには、エンドポイント、マスタ キー、証明書、ユーザー、メッセージ型、コントラクト、サービス、およびキューが含まれます。レッスン 2 : 発信側データベースの作成
このレッスンでは、発信側データベースとそのエンドポイント、マスタ キー、証明書、ユーザー、ルート、リモート サービス バインド、メッセージ型、コントラクト、サービス、およびキューを作成します。レッスン 3 : 発信先メッセージ交換オブジェクトの完了
このレッスンでは、発信側データベースに依存する発信先オブジェクトを作成します。これには、証明書、ユーザー、ルート、およびリモート サービス バインドが含まれます。レッスン 4 : メッセージ交換の開始
このレッスンでは、メッセージ交換を開始し、発信側から発信先に要求メッセージを送信します。レッスン 5 : 要求の受信と応答の送信
このレッスンでは、発信先サービスで要求メッセージを受信し、応答メッセージを発信側に返信します。レッスン 6 : 応答の受信とメッセージ交換の終了
このレッスンでは、発信側サービスで応答メッセージを受信し、メッセージ交換を終了します。
必要条件
このチュートリアルを完了するには、Transact-SQL 言語と、SQL Server Management Studio のデータベース エンジン クエリ エディタの使用方法についての知識が必要です。
データベース エンジンの 2 つのインスタンスをインストールする必要があります。2 つのインスタンスが独立したコンピュータ上に存在する場合、各インスタンスには常にインスタンスと同じコンピュータ上の Management Studio のコピーから接続します。たとえば、発信先コンピュータ上の Management Studio のコピーから発信側インスタンスに接続しないでください。
両方のインスタンスで承認された単一のログインが必要です。このチュートリアルを実行するには、両方のインスタンスで、ログインが sysadmin 固定サーバー ロールのメンバであるか、次の権限を保持している必要があります。
ALTER ANY LINKED SERVER
CREATE ENDPOINT
CREATE DATABASE、CREATE ANY DATABASE、ALTER ANY DATABASE 権限のうちの少なくとも 1 つ
データベース エンジンのそれぞれのインスタンスは、他方のインスタンスで有効なログインである Windows アカウントの下で実行する必要があります。
両方のシステムには次のコンポーネントがインストールされている必要があります。
SQL Server 2005 または SQL Server 2008 の任意のエディション (ただし、SQL Server Express Edition を使用できるのは一方のインスタンスのみ)
SQL Server Management Studio または Management Studio Express
Internet Explorer 6 以降
両方のシステムのファイアウォールは、UDP ポート 1434 と TCP ポート 1433 および 4022 への接続を許可するように構成する必要があります。構成マネージャ ツールを使用して、両方のインスタンスが TCP/IP 接続を許可し、両方のコンピュータで SQL Server Browser サービスを実行します。
注 |
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チュートリアルを行うときは、ドキュメント ビューアのツール バーに [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンを追加することをお勧めします。詳細については、「ヘルプへの [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンの追加」を参照してください。 |