ハードウェアとソフトウェアの要件 (PowerPivot for SharePoint)

SQL Server PowerPivot for SharePoint は、SharePoint 2010 ファームのアプリケーション サーバー上で動作し、SharePoint の機能とインフラストラクチャを使用してサーバー操作をサポートします。

PowerPivot for SharePoint はエンタープライズ機能であり、Enterprise エディションの SharePoint 2010 を必要とします。PowerPivot for SharePoint は、SQL Server 2008 R2 の Developer、Enterprise、Evaluation、および Data Center の各エディションを使用してインストールできます。

SharePoint ファームは、さまざまなトポロジをサポートします。Excel Services またはサーバーの全体管理のどちらかだけを実行する専用のアプリケーション サーバーがファームに含まれている場合、これらのサーバーから送られた PowerPivot データ クエリをサポートするには、追加のソフトウェアが必要になります。

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ハードウェア要件

ソフトウェア要件

PowerPivot 以外のアプリケーション サーバーで必要となるソフトウェアの要件

クライアントのインストール要件

ハードウェア要件

最小システム要件は、 および Microsoft SharePoint 2010 のハードウェア要件とソフトウェア要件に基づいています。

SharePoint のハードウェアおよびソフトウェアの標準の推奨構成は、ワークグループまたはチーム向けの Web ベースのドキュメント管理ソリューションを対象とした構成です。PowerPivot 処理ではデータが集中的に使用されるため、ユーザーまたはアクセス対象のブックの総数が相対的に少ない場合 (同時ユーザー数または同時にアクセスされるブック数が 100 件未満の場合など) を除き、標準の推奨設定では十分でないことがあります。大規模な PowerPivot の配置を行う場合は、さらに高い処理能力が必要になります。

PowerPivot for SharePoint は、RAM のしきい値と処理能力が高い新世代のビジネス サーバー上で最適に動作します。メモリへの PowerPivot データの格納に大量の RAM が使用されるため、構造の変化に動的に適応できます。追加のプロセッサにより、長時間にわたって実行される生の未集計データのスキャンがサポートされます。このデータの構造は、ユーザーが Excel フロントエンド インターフェイスを使用して開始したデータ分析に応じて動的に変化します。

次の表は、ハードウェアの最小構成および推奨構成を示しています。

コンポーネント

最小

推奨

プロセッサ

64 ビット デュアルコア プロセッサ、3 GHz

クアッドコア サーバー × 4

RAM

8 GB の RAM

64 GB の RAM

ストレージ

80 GB のストレージ

80 GB 以上

PowerPivot System サービスは、コンテンツ データベースへの同じデータのラウンド トリップを回避するために、PowerPivot データ ファイルを \Microsoft SQL Server\MSAS11.PowerPivot\OLAP\Backup フォルダーにキャッシュします。PowerPivot for SharePoint をインストールするコンピューターに十分な空き領域があることを確認し、配置用に使用できる記憶領域を十分に確保できることを確認できるまで、新しいインストールで使用可能なディスク領域を監視してください。キャッシュの詳細については、「PowerPivot System サービス」を参照してください。

ソフトウェア要件

最小システム要件は、SQL Server 2008 R2 および Microsoft SharePoint 2010 のハードウェア要件とソフトウェア要件に基づいています。

PowerPivot for SharePoint の配置のソフトウェア要件の概要は次のとおりです。

コンポーネント

要件

オペレーティング システム

Windows Server 2008 SP2 または R2 (64 ビット)

SharePoint バージョン

同じサーバー ファームで構成された Excel Services、Secure Store Service、および Claims to Windows Token Service を備えた SharePoint 2010 Enterprise。

SharePoint は、SharePoint セットアップでサーバー ファーム オプションを使用してインストールされている必要があります (SharePoint のスタンドアロン インストール オプションはサポートされていません)。PowerPivot には、管理アクセスおよびデータ アクセスをサポートするサーバー ファーム インフラストラクチャが必要です。スタンドアロン インストールではこれらのサービスは提供されません。

PowerPivot サーバーのインストールでは、Windows 7 または Windows Vista 上で動作する Developer Edition はサポートされません。

SharePoint Web アプリケーション

PowerPivot for SharePoint は、クラシック モード認証用に構成された SharePoint Web アプリケーションのみサポートします。PowerPivot for SharePoint を既存のファームに追加する場合は、使用する予定の Web アプリケーションがクラシック モード認証用に構成されていることを確認してください。認証モードの確認方法については、「PowerPivot ソリューションの配置」の「Web アプリケーションでクラシック モード認証が使用されていることを確認する」を参照してください。

PowerPivot サーバー側のデータ更新に必要なデータ プロバイダー

サーバー側のデータ更新では、最初にデータをインポートするときに使用したのと同じデータ取得手順が繰り返されます。つまり、クライアント ワークステーションでデータのインポートに使用されたデータ プロバイダーが、PowerPivot for SharePoint サーバーにも存在している必要があります。

また、SharePoint サーバーでデータ フィードを使用する場合は、ADO.NET Data Services が必要です。SharePoint の必須コンポーネントのインストーラー プログラムでは、このソフトウェアはインストールされません。次のソフトウェアを手動でインストールする必要があります。

ADO.NET Data Services 3.5 SP1 ランタイム アセンブリ。このアセンブリは、SharePoint リストをデータ フィードとしてエクスポートするために使用します。使用しているオペレーティング システムに対応するバージョンをダウンロードしてインストールしてください。

Windows Server 2008 の場合、Windows 2000、Windows Server 2003、Windows XP、Windows Vista、および Windows Server 2008 用 .NET Framework 3.5 SP1 の ADO.NET Data Services 更新プログラムを利用してください。

Windows Server 2008 R2 の場合、Windows 7 および Windows Server 2008 R2 用 .NET Framework 3.5 SP1 の ADO.NET Data Services 更新プログラムを利用してください。

PowerPivot 以外のアプリケーション サーバーで必要となるソフトウェアの要件

SharePoint ファーム内の PowerPivot データ アクセスは、SQL Server 2008 R2 セットアップによってインストールされる Analysis Services のクライアント ライブラリでサポートされます。PowerPivot for SharePoint がインストールされているアプリケーション サーバーは、最新バージョンのクライアント ライブラリを自動的に取得します。ただし、PowerPivot for SharePoint ソフトウェアがインストールされていないサーバー上の PowerPivot クエリをサポートするアプリケーションがファーム内に存在する場合は、クライアント ライブラリをこれらのアプリケーション サーバーに手動でインストールする必要があります。

必要なソフトウェア

対象

説明

Analysis Services OLE DB プロバイダー (MSOLAP100.DLL)、ファイル バージョン 10.50.<ビルド番号>

PowerPivot for SharePoint がないアプリケーション サーバー上の Excel Services

PowerPivot サーバーに読み込まれる PowerPivot ブックへのデータ接続には、SQL Server 2008 R2 バージョンの OLE DB プロバイダーが必要です。

クライアント ライブラリをインストールする方法については、「Excel Services コンピューターに Analysis Services OLE DB プロバイダーをインストールする方法」を参照してください。

Microsoft Analysis Services ADOMD.NET

サーバーの全体管理: Web フロントエンド サーバーでスタンドアロン アプリケーションとして実行されます。

PowerPivot for SharePoint をインストールすると、サーバーの全体管理には内部レポート データベースの PowerPivot データにアクセスする新しい PowerPivot 管理ダッシュボードが含まれます。ダッシュボードにレポートと Web パーツを挿入するために使用される PowerPivot データ アクセスをサポートするには、Analysis Services クライアント ライブラリが必要です。

このライブラリをインストールする方法については、「サーバーの全体管理を実行している Web フロントエンド サーバーに ADOMD.NET をインストールする方法」を参照してください。

クライアントのインストール要件

PowerPivot for Excel は、PowerPivot データを含む Excel ブックを作成するためのツールです。PowerPivot ブックの作成に使用するコンピューターは、Office 2010 に必要な最低限のハードウェア要件とソフトウェア要件を満たしている必要があります。

このアドインは約 25 MB の RAM を消費します。ワークシートにピボットテーブルを初めて追加するときには、さらに 33 MB が消費されます。PowerPivot ブックには追加の RAM が必要です。必要な RAM の容量は、作成するブックによって異なります。

作成するブックに関する RAM サイズとファイル サイズには、PowerPivot for Excel による制限があります。ブックごとの最大ファイル サイズは 2 GB で、これは SharePoint にファイルをアップロードする際の上限と同じです。この上限があることで、作成したブックを後で問題なく SharePoint サイトにアップロードすることができます。PowerPivot データは圧縮されるため、最大ファイル サイズの 2 GB をメモリ内のデータに換算すると、約 4 GB になります。

プログラム ファイルには、100 MB のディスク領域が必要です。データ ファイルを格納するには、追加のディスク領域が必要です。ファイルに含まれているデータは圧縮されていますが、大量のデータを含む多数のブックを作成すると、多量のディスク領域が必要になる場合があります。必要なディスク領域を事前に把握する方法はありません。ファイルを作成して保存する際には、ディスク領域の消費率を監視し、十分な空き領域があることを確認してください。

ハードウェア要件

コンポーネント

最小

推奨

プロセッサ

500 メガヘルツ (MHz)

2.6 ギガヘルツ (GHz) より高速なデュアルコア プロセッサ

RAM

1 GB

4 GB 以上

ディスク

3 GB 以上の空き容量がある、NTFS ファイル システムでフォーマットされたパーティション

ブック ファイル用に 40 GB の空き容量がある、NTFS ファイル システムでフォーマットされたパーティション

ディスプレイ

1024 × 768

解像度 1024 × 768 以上のモニター

ネットワーク

56 キロビット/秒 (Kbps)

1 ギガビット/秒 (Gbps)

ソフトウェア要件

Windows Vista または Windows Server 2008 を使用する場合は、https://support.microsoft.com/default.aspx/kb/971644 から入手できるプラットフォーム更新プログラムもインストールする必要があります。サーバーのオペレーティング システム上でクライアント アプリケーションを使用する場合は、コンピューターのデスクトップ エクスペリエンス機能を必ず有効にしてください。

Office 共有機能が Excel 2010 と共にインストールされている必要があります。Excel をインストールする際に Office 共有機能内の項目を選択する必要はありませんが、親フォルダーは選択する必要があります。このフォルダーを選択すると Visual Studio Tools for Office がインストールに加わります。

コンポーネント

最小

推奨

オペレーティング システム

Microsoft Windows XP Service Pack 3 (32 ビット)

Microsoft Windows Vista® または Microsoft Windows 7 の Business Edition または Ultimate Edition (64 ビット)

ソフトウェア

Microsoft Excel 2010

Microsoft .NET Framework 3.5 SP1

Visual Studio Tools for Office

Microsoft Excel 2010 (64 ビット)

Microsoft .NET Framework 4.0

注意

Excel によってキャッシュされた PowerPivot ブックは、PowerPivot アドインなしで Excel 2007 または Excel 2010 を使用して表示できますが、ブックを対話的に使用することはできません。スライスおよびフィルター操作にはアドインが必要です。詳細については、「PowerPivot for Excel」を参照してください。