データ フロー エンジンのパフォーマンスの監視
Integration Services には、データ フロー エンジンのパフォーマンスを監視する次の 2 つの方法が用意されています。
ログ記録を使用して、パッケージでの実行時間の計算とパフォーマンスの問題の特定に役立つイベントをキャプチャできます。
データ フロー パフォーマンスに関連する複数のアイテムを測定するパフォーマンス カウンターを監視できます。
パフォーマンスを向上させる方法については、「データ フローのパフォーマンスの向上」を参照してください。
ログ記録を使用したイベントのキャプチャによるパフォーマンスの監視
PipelineComponentTime 実行時イベントをキャプチャして、データ フロー パフォーマンスをトラブルシューティングできます。ログ記録を使用してイベントをキャプチャする方法については、「パッケージへのログ機能の実装」を参照してください。
パフォーマンス カウンターを使用したパフォーマンスの監視
Integration Services により、データ フロー エンジンのパフォーマンスを監視するために使用できるパフォーマンス カウンターのセットがインストールされます。たとえば、"Buffers spooled" カウンターを調べると、パッケージの実行中にデータ バッファーがディスクに一時的に書き込まれているかどうかを判断できます。このスワップは、パフォーマンスを低下させると共に、コンピューターのメモリが不足していることを示しています。
注 |
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Windows Server 2003 を実行するコンピューターに Integration Services をインストールした後、コンピューターを Windows Server 2008 にアップグレードすると、アップグレード プロセスにより Integration Services のパフォーマンス カウンターがコンピューターから削除されます。Integration Services のパフォーマンス カウンターをコンピューターに復元するには、SQL Server のセットアップを修復モードで実行してください。 |
次の表では、パフォーマンス カウンターについて説明します。
パフォーマンス カウンター |
説明 |
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BLOB bytes read |
データ フロー エンジンがすべてのソースから読み取ったバイナリ ラージ オブジェクト (BLOB) データのバイト数。 |
BLOB bytes written |
データ フロー エンジンがすべての出力先に書き込んだ BLOB データのバイト数。 |
BLOB files in use |
データ フロー エンジンがスプールのために現在使用している BLOB ファイル数。 |
Buffer memory |
使用中のメモリの量。この数値には物理メモリと仮想メモリの両方が含まれている可能性があります。数値が物理メモリ容量より大きい場合、メモリ スワップが増加していることを表す Buffers Spooled の数も増加します。メモリ スワップが増加すると、データ フロー エンジンのパフォーマンスが低下します。 |
Buffers in use |
すべてのデータ フロー コンポーネントおよびデータ フロー エンジンが現在使用している、すべての種類のバッファー オブジェクト数。 |
Buffers spooled |
ディスクに現在書き込まれているバッファー数。データ フロー エンジンが使用する物理メモリが不足している場合、現在使用されていないバッファーはディスクに書き込まれ、必要になった時点で再読み込みされます。 |
Flat buffer memory |
すべてのフラット バッファーが使用するメモリ総量 (バイト単位)。フラット バッファーはコンポーネントがデータの格納に使用するメモリ ブロックです。フラット バッファーはバイト単位でアクセスできる大きなブロックです。 |
Flat buffers in use |
データ フロー エンジンが使用するフラット バッファー数。フラット バッファーはすべてプライベート バッファーです。 |
Private buffer memory |
すべてのプライベート バッファーが使用しているメモリ総量。データ フロー エンジンがデータ フローをサポートするために作成した場合、バッファーはプライベートではありません。プライベート バッファーは、変換が一時作業のためだけに使用するバッファーです。たとえば、集計変換は作業のためにプライベート バッファーを使用します。 |
Private buffers in use |
変換が使用するバッファー数。 |
Rows read |
ソースが生成した行数。この数値には、参照変換が参照テーブルから読み込む行は含まれません。 |
Rows written |
出力先に出力された行数。この数値には、出力先データ ストアに書き込まれた行は含まれません。 |
Microsoft 管理コンソール (MMC) のパフォーマンス スナップインを使用して、パフォーマンス カウンターの値を取得するログを作成します。
データ フロー エンジン用のすべてのパフォーマンス カウンターを含む新しいログを追加するには
[コントロール パネル] で [管理ツール] を開き、[パフォーマンス] を開きます。
[パフォーマンス] ダイアログ ボックスで、[パフォーマンス ログと警告] を展開して、[カウンター ログ] を右クリックし、[新しいログの設定] をクリックします。ログの名前を入力します。たとえば、「MyLog」のように入力します。
[MyLog] ダイアログ ボックスで、[カウンターの追加] をクリックします。
[カウンターの追加] ダイアログ ボックスで、[パフォーマンス オブジェクト] ボックスの [SQL Server:SSISPipeline] を選択します。
[すべてのカウンター] チェック ボックスをオンにして、[追加] をクリックし、ダイアログ ボックスを閉じます。
注 [パフォーマンス ログと警告] サービスは、Administrators グループのメンバーであるローカル アカウントまたはドメイン アカウントを使用して起動する必要があります。
外部リソース
codeplex.com のツール「Business Intelligence Development Studio のための SSIS パフォーマンス ビジュアライゼーション (CodePlex プロジェクト)」
msdn.microsoft.com のビデオ「社内の SSIS パッケージのパフォーマンスの測定と理解 (SQL Server ビデオ)」
support.microsoft.com のサポート資料「Windows Server 2008 へのアップグレード後にパフォーマンス モニターで SSIS パフォーマンス カウンターが使用できなくなる」
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