パッケージのデータ フローのデザイン
Integration Services パッケージのデータ フローは、さまざまな種類のデータ フロー要素を使用して構築されます。データ フロー要素には、データを抽出する変換元、データを変更したり集計する変換、データを読み込む変換先、および、データ フロー コンポーネントの入出力をデータ フローに連結するパスがあります。
データ フローを構築する場合、パッケージに 1 つ以上のデータ フロー タスクがあらかじめ含まれている必要があります。詳細については、「データ フロー タスク」および「データ フロー タスクの追加」を参照してください。
パッケージのデータ フローを作成するには、SSIS デザイナーの [データ フロー] タブのデザイン画面であるデータ フロー デザイナーを使用します。
データ フローを作成するには、次の手順を実行します。
ファイルとデータベースのデータを抽出する、1 つ以上の変換元を追加します。
パッケージのビジネス要件を満たす変換を追加します。ただし、データ フローには変換を含めなくてもかまいません。
変換元と変換の出力を、変換と変換先の入力に連結することにより、データ フロー コンポーネントを連結します。
ファイルやデータベースなど、データ ストアにデータを読み込む変換先を 1 つ以上追加します。
コンポーネント上で、エラーや切り捨てられたデータ値などの問題を扱うエラー出力を構成します。
データ ソースに接続するコンポーネントがデータ フローに含まれる場合、接続マネージャーもパッケージに追加する必要があります。接続マネージャーは、データ フロー デザイナーで作業中に追加できますが、[制御フロー] または [イベント ハンドラー] タブがアクティブのときにも追加できます。
注 |
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新しいパッケージを作成する場合、ウィザードを使用して、接続マネージャー、変換元、および変換先を正しく構成することもできます。詳細については、「ウィザードを使用したパッケージの作成」を参照してください。 |
また、SSIS デザイナーには注釈も含まれており、これを使用するとデータ フローを自己文書化できます。
データ フロー デザイナーの使用
[データ フロー] タブがアクティブの場合、SSIS デザイナーには、パッケージのデータ フローを作成するためのデザイン画面と、パッケージで使用する接続マネージャーを追加するための [接続マネージャー] 領域が表示されます。また、ツールボックスに [データ フローの変換元]、[データ フロー変換]、および [データ フローの変換先] 用のノードが含まれるように変更されます。
次の図は、データ フロー デザイナーに表示された、簡単なパッケージのデータ フローを示しています。この図に示されるデータ フローは、1 つの標準出力と 1 つのエラー出力を持つ変換元、2 つの変換、および 2 つの変換先で構成されています。
データの抽出
Integration Services では、さまざまな種類のデータ ソースからデータを抽出する、さまざまな変換元が用意されています。Integration Services の変換元を使用すると、フラット ファイル、XML ファイル、Microsoft Excel ブック、および生データが含まれるファイルからデータを抽出できます。また、データベースのテーブルやビューにアクセスしたり、クエリを実行することによっても、データを抽出できます。詳細については、「Integration Services の変換元」および「変換元でのデータの抽出」を参照してください。
変換元は接続マネージャーを使用してデータ ソースに接続します。変換元を構成する際に、接続マネージャーを追加して構成するか、またはデータ フローの構築を開始する前に、必要な接続マネージャーをパッケージに追加できます。
データの変換
Integration Services では、データの変更やビジネス インテリジェンス操作の実行、およびデータの分割、コピー、マージのためのさまざまな変換が用意されています。Integration Services の変換を使用すると、列の値の変更、テーブルの値の参照、データのクリーンアップ、および列の値の集計ができます。詳細については、「Integration Services の変換」および「変換によるデータの変換」を参照してください。
一部の変換では、接続マネージャーを使用します。たとえば、参照変換では、接続マネージャーを使用して参照データを含むデータベースに接続します。変換を構成する際に、接続マネージャーを追加して構成するか、またはデータ フローの構築を開始する前に、必要な接続マネージャーをパッケージに追加できます。
データの読み込み
Integration Services では、さまざまな種類のデータ ストアにデータを読み込む、さまざまな変換先が用意されています。Integration Services の変換先を使用すると、フラット ファイルへのデータの読み込み、分析オブジェクトの処理、および他の処理へのデータの提供を行うことができます。また、データベースのテーブルやビューにアクセスしたり、クエリを実行することによっても、データを読み込むことができます。詳細については、「Integration Services の変換先」および「変換先でのデータの読み込み」を参照してください。
変換先は接続マネージャーを使用してデータ ソースに接続します。変換先を構成する際に、接続マネージャーを追加して構成するか、またはデータ フローの構築を開始する前に、必要な接続マネージャーをパッケージに追加できます。
コンポーネントの連結
データ フロー コンポーネントを連結するには、変換元と変換の出力を、変換と変換先の入力に連結します。データ フローを構築する場合、通常は 2 番目以降のコンポーネントを追加するときに、データ フローに連結します。コンポーネントを連結すると、コンポーネントを構成するための入力列が使用できるようになります。使用できる入力列がない場合、コンポーネントをデータ フローに連結した後に、そのコンポーネントの構成を完了する必要があります。詳細については、「Integration Services のパス」および「パスを使用したコンポーネントの連結」を参照してください。
データ エラーの処理
Integration Services の多くの変換元、変換、および変換先は、エラー出力をサポートしています。データ フロー コンポーネントがエラー出力をサポートしている場合、各列で切り捨てまたはエラーが発生したときに、実行時のコンポーネントの動作に及ぼす結果を指定できます。エラー出力は、追加の変換を適用する変換、または別の変換先にデータを出力する変換に連結できます。詳細については、「データ フローのエラー処理」を参照してください。
接続マネージャーの追加
多くのデータ フロー コンポーネントはデータ ソースに接続します。そのため、コンポーネントを正しく構成するには、コンポーネントに必要な接続マネージャーをパッケージに追加する必要があります。接続マネージャーは、データ フローを構築するときと、データ フローの構築を開始する前に追加できます。詳細については、「Integration Services の接続」および「接続マネージャーの追加」を参照してください。
注釈
SSIS デザイナーには、データ フローに追加できる注釈が含まれています。デザイン画面に注釈を追加すると、パッケージを自己文書化するために役立ちます。詳細については、「パッケージの注釈の使用」を参照してください。
外部リソース
sqlcat.com のプレゼンテーション「Microsoft IT による SQL Server 2008 SSIS データフロー エンジンの機能強化の利用方法」
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