スキーマ生成ウィザードの概要

Business Intelligence Development Studio のトップダウン手法を使用してディメンションとキューブを設計するには、Microsoft SQL Server Analysis Services プロジェクトでディメンションとキューブの定義を作成します。次に、スキーマ生成ウィザードを使用して、これらの OLAP オブジェクトをサポートするデータ ソース ビュー、データ ソース、および基になるリレーショナル データベース スキーマを生成します。このリレーショナル データベースは、サブジェクト領域データベースと呼ばれます。

スキーマ生成ウィザードによって、Analysis Services インスタンスまたは Analysis Services プロジェクト内のディメンションおよびキューブのデザインに従って基になるオブジェクトが作成されたら、ディメンションとキューブのデザインを変更し、スキーマ生成ウィザードを再実行して、修正したデザインに従って基になるオブジェクトを再生成できます。基になるオブジェクトが再生成されると、スキーマ生成ウィザードによって、基になるオブジェクトに変更内容が組み込まれ、基になるデータベースに含まれているデータができるだけ保持されます。

作業を開始する準備

スキーマ生成ウィザードを使用する前に、Business Intelligence Development Studio を使用して Analysis Services プロジェクトまたはデータベースでディメンションとキューブを定義します。ディメンションとキューブを作成する方法の詳細については、「ディメンションの設計」および「キューブの設計」を参照してください。

サポートされているプラットフォーム

スキーマ生成ウィザードでは、Microsoft SQL Server 用のリレーショナル スキーマのみが生成されます。以前のバージョンの SQL Server や、その他のリレーショナル データベース管理システム用のリレーショナル スキーマは生成されません。

増分生成

スキーマ生成ウィザードによってリレーショナル スキーマが反復的に生成されたら、リレーショナル スキーマの基になったディメンションとキューブを変更できます。その後、スキーマ生成ウィザードを使用して、サブジェクト領域データベース スキーマを再生成できます。たとえば、サブジェクト領域データベース スキーマを最初に生成した後、キューブ、ディメンション、属性、メジャーを追加または変更し、スキーマ生成ウィザードを使用して、以前に生成したサブジェクト領域データベースを再生成できます。

基になるオブジェクトを再生成するときに、スキーマ生成ウィザードを使用して、サブジェクト領域データベースで再生成されたテーブルに既存のデータを保存しておくことができます。これにより、次の反復までにデータを再読み込みしたり再入力したりする必要がなくなります。ただし、状況によっては、すべてのデータを保存できるわけではありません。たとえば、データを含んでいるディメンションまたは属性を削除した場合は、一部のデータが失われます。スキーマが変更されたため、スキーマ生成ウィザードで一部のデータを削除する必要がある場合は、データが削除される前に警告が表示されるので、再生成をキャンセルできます。

一般的に、スキーマ生成ウィザードによって生成されたオブジェクトに対する変更は、スキーマ生成ウィザードが次にそのオブジェクトを再生成したときに上書きされます。この主な例外は、スキーマ生成ウィザードで生成されたテーブルに列を追加する場合です。この場合、スキーマ生成ウィザードによって、テーブルに追加した列だけでなく、その列のデータも保持されます。

増分生成の詳細については、「増分生成の理解」を参照してください。