Analysis Services パーティションのマージ

パーティションをマージする前に、複数のパーティションの使用と、それらのパーティションをマージするための最も一般的なシナリオを理解しておくと便利です。マージを適切に行わないと、ファクト データの二重カウントの問題により、分析の結果に誤りが生じる可能性があります。パーティションのマージ方法がどんなに慎重かつ適切な場合でも、レガシ データのバックアップは定期的に行ってください。

一般的なパーティション マージ シナリオ

最も一般的なパーティション構成では、時間ディメンション全体にわたってデータが分割されます。各パーティションに関連付けられている時間の粒度は、そのプロジェクト固有のビジネス要件によって異なります。たとえば、データを年で分割し、そのうち最も新しい年を月で分割する場合があります。または、データを日で分割し、最も新しい日を既に経過した時間で表現する場合もあります。最も一般的な構成では、データを年で分割し、最も新しい年に現在までの月を含め、さらに新しいデータが定期的に入ってくるアクティブな月に対して別のパーティションを作成します。アクティブな月が終了すると、そのパーティションは現在までのパーティション内の月にマージされ、処理が続行されます。年末には、新しい年のパーティションが作成されます。

データをパーティション分割する理由

上記のパーティション構成が非常に普及している理由としては、純粋にデータ サイズが考慮されていることのほかに、Analysis Services でのデータ ストレージに関して最も時間的効率が高いデザインであることが挙げられます。たとえば、会社の 1 年間の売上データを含んでいるキューブを処理するには、まる 1 日かかる場合があります。また、2004 年が終わって、その年のデータを処理した後、そのデータに新しいデータを追加する方法は、すべての集計を最新の状態に維持するために煩雑な再処理が必要になるので非効率です。したがって、各年のデータを別個のパーティションに分割する方が効率的です。