データベース エンジン エラーの処理
SQL Server データベース エンジンで発生する多くのエラーは、プログラムでキャプチャして、解決することができます。Transact-SQL 言語、またはアプリケーションでデータベース エンジンに格納されているデータへのアクセスに使用されるデータ アクセス アプリケーション プログラミング インターフェイス (API) を使用して、エラーを処理できます。
データベース エンジンで発生するエラーは、次の 2 つのレベルで処理できます。
Transact-SQL バッチ、ストアド プロシージャ、トリガ、またはユーザー定義関数にエラー処理コードを追加することにより、データベース エンジンでエラーを処理できます。
呼び出し元のアプリケーションにエラーを返し、そのアプリケーションのコードでエラーを処理することができます。データベース エンジンへのアクセス用にアプリケーションが使用する各 API には、エラー情報をアプリケーションに渡すためのメカニズムが用意されています。
トピック |
説明 |
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すべてのデータベース エンジン エラーには、エラー番号、メッセージ文字列、重大度、状態、プロシージャ名、および行番号が含まれています。 |
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Transact-SQL コードでは、ERROR_LINE 関数、ERROR_MESSAGE 関数、ERROR_NUMBER 関数、ERROR_PROCEDURE 関数、ERROR_SEVERITY 関数、ERROR_STATE 関数、および @@ERROR 関数を使用して、エラーに関する情報を取得できます。 |
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Microsoft Visual C++ 言語や Microsoft Visual C# 言語の例外処理機能と同様の TRY...CATCH 構造を使用して Transact-SQL コードでエラーを処理します。TRY ブロックでエラー状態が検出されると、CATCH ブロックに制御が渡され、そこでエラーが処理されます。 |
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Microsoft Visual C++ 言語や Microsoft Visual C# 言語の例外処理機能と同様の TRY...CATCH 構造を使用して Transact-SQL コードでエラーを処理します。TRY ブロックでエラー状態が検出されると、CATCH ブロックに制御が渡され、そこでエラーが処理されます。 |
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RAISERROR ステートメントを使用してユーザー定義エラーを発生させることができます。また、このステートメントを CATCH ブロックで使用すると、CATCH ブロックで処理されるエラーをアプリケーションに渡すことができます。 |
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PRINT ステートメントを使用すると、ユーザー定義メッセージをアプリケーションに返せます。 |
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以前のバージョンの SQL Server では、@@ERROR 関数が Transact-SQL ステートメントでエラーを検出する場合の主要な手段でした。TRY...CATCH 構造により、エラー検出機能が強化されました。 |
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ADO (ActiveX Data Objects)、OLE DB、および ODBC (Open Database Connectivity) などの各データ アクセス API には、データベース エンジンで発生したエラー情報をアプリケーションに知らせるメカニズムが備わっています。 |
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データベース エンジン エラーおよびユーザー定義エラー メッセージには、1 ~ 25 の重大度が設定されています。ユーザー定義エラー メッセージを生成するには、sp_addmessage と RAISERROR を使用します。 |