バックアップ セットの上書き
既存のバックアップ セットの上書きは、BACKUP ステートメントの INIT オプションを使用して指定します。このオプションでは、メディア上のすべてのバックアップ セットが上書きされ、メディア ヘッダーがある場合は保持されます。メディア ヘッダーが存在しない場合は作成されます。
テープ ヘッダーの場合は、ヘッダーをそのまま残すことに意味があります。ディスク バックアップ メディアの場合、バックアップ操作で指定されたバックアップ デバイスが使用したファイルだけが上書きされます。ディスク上のそれ以外のファイルは上書きされません。バックアップを上書きする場合、既存のメディア ヘッダーを保持し、新しいバックアップをバックアップ デバイスの初めてのバックアップとして作成できます。既存のメディア ヘッダーがない場合、関連付けられたメディア名とメディアの説明が入った有効なメディア ヘッダーが自動的に書き込まれます。既存のメディア ヘッダーが無効な場合、バックアップ操作は終了します。メディアが空の場合、MEDIANAME、MEDIAPASSWORD、および MEDIADESCRIPTION が指定されていれば、それらを使用して新しいメディア ヘッダーが生成されます。
注 |
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MEDIAPASSWORD オプションは推奨されません。この機能は、Microsoft SQL Server の次のバージョンで削除されます。新規の開発作業ではこの機能を使用しないようにし、現在この機能を使用しているアプリケーションは修正することを検討してください。 |
次の条件のいずれかを満たす場合、バックアップ メディアは上書きされません。
メディア上の既存のバックアップ セットが失効していない (SKIP が指定されている場合、有効期限はチェックされません)。
有効期限は、バックアップの有効期間の完了日を指定しており、期限を過ぎると別のバックアップで上書きできるようになります。有効期限はバックアップの作成時に指定できます。既定では、有効期限は sp_configure で設定された media retention オプションによって決まります。詳細については、「sp_configure (Transact-SQL)」を参照してください。
メディア名が指定されても、バックアップ メディア上の名前とは一致していない。
メディア名は、メディアを識別しやすくするためのわかりやすい名前です。
ただし、テープ上のバックアップが不要になったことがわかっているなど、既存のメディアに上書きできることが確かな場合は、このチェックを明示的にスキップできます。
バックアップ メディアが Microsoft Windows によってパスワードで保護されている場合、Microsoft SQL Server からメディアに書き込まれません。パスワードで保護されたメディアに上書きするには、メディアを再初期化する必要があります。
Transact-SQL を使用して既存のバックアップ セットを上書きするには
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すべての既存のバックアップ セットに上書きし、かつ既存のメディア ヘッダーを保持するには、BACKUP ステートメントの INIT オプションを使用します。
SQL Server Management Studio を使用して既存のバックアップ セットを上書きするには
データベースをバックアップする方法 (SQL Server Management Studio)
バックアップ セットに上書きし、かつ既存のメディア ヘッダーを保持するには、[データベースのバックアップ] ダイアログ ボックスの [オプション] ページで [既存のすべてのバックアップ セットを上書きする] オプションをクリックします。
SQL Server 管理オブジェクト (SMO) を使用して既存のバックアップ セットを上書きするには